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戦後、まだそう時が経っていない頃・・
ある少女が、倉のネズミ退治用に、親戚の家から猫を借りてくるよう、
言いつかりました。
少女は親戚の家に行き、可愛い三毛猫を借りてきました。
三毛猫は、その家の娘が大層可愛がっておりました。
娘は結核に罹っており、長らく寝たきりでした。
猫は役目を果たし、少女が猫を返しに行きました。
道の途中、何かに驚いて、少女の腕から猫が逃げてしまいました。
皆で一生懸命探しても、ついに猫は見つかりませんでした。
猫を可愛がっていた娘は、とても悲しがり、気落ちしたまま、
数か月後、息を引き取りました。
以来、少女は猫が大嫌いになりました。
あの猫が逃げたから、お姉さんは死んでしまった・・・
特に三毛猫を憎みました。
少女が大人になっても、子供を授かっても、老いても、
ずっとそれは変わりませんでした。
そして、子供時代の記憶が鮮明に蘇り始めたころ、
猫がなぜ憎いのか、突然、堰を切ったように話しました。
本当は可愛くて仕方なかったけど、自分が猫を逃がしてしまい、
あのお姉さんの命を縮めてしまったから、だと。
幾度も幾度も、思い出すままに泣きながら話します。
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実話です。
少女は私の母です。
母のある一面を、うかがう事の出来るエピソードです。
母の精神状態(?)が良くありません。
認知症とは言えませんが、短期記憶欠如、老化に伴う性格の変化が激しく、
振り回されてます。
私の転職の一番の理由でもあります。
娘が最も直接的被害を受け、毎日迎えに行くと泣いている、
という状態がかなりの間、続きました。
娘に、母の状態を理解してもらえるよう、常々話しておりますが、
まだ11歳、いざとなると、やはり対処できません。
近頃は、感情の昂りが暴力に変化もしてきたので、
少しでも娘を母から遠ざけるべく、
早く帰宅できる仕事に変えた、というわけです。
2〜3日おきに状態が変わり、さて、どうしたらよいかと
考えあぐねてます。
この期に及んで、あらためて母の人間性を理解すること、
対応の仕方や反省、
日々の私の気持ちのガス抜きと整理もかねて、
思いついたまま綴って行きます。
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ageism
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