みなさんこんにちは。ビリーです。2014年も始まりましたが、いかがお過ごしでしょうか。元旦と言えば、新聞配達員にとってはクソ分厚い新聞をヒイヒイ配る日ですが、今年も分厚かったですね。マンションのポストに投函しに行ったとき、二つ折りでの投函を諦めて縦に折り曲げてポストに突っ込んである他紙を見て乾いた笑みがこぼれました。今配ってる新聞は部数が少ないので、これまでのように何度も積み替えたりせずに済んだだけマシでしたが。
新聞を配り、別のバイト先へ向かい、そのバイトも終わり、家に戻り一眠りして夜の9時前に目が覚めました。それから近所のコインランドリーへ向かい、洗濯を済ませて来たのですが、その道中神社がありました。元旦と言うことで結構賑わっており、屋台も出ていました。せっかくなので何か買おうかと思ったのですが、僕の財布には洗濯代の130円しか有りません。洗濯1回100円の、30円は洗剤代です。コンビニでお金でも下ろそうかと立ち寄ったのですが、コンビニのATMは午後9時で取引終了してしまったようで、結局下ろせずじまいでした。まぁ3日くらいまでやっているだろうし、明日バイト先のATMで下ろせばいいやと残金ゼロのまま帰宅。
そして今日2日は休刊日です。久しぶりにゆっくり出来ると、前日購入しておいたビールを空けて、そのまま眠気が来るまで読書をして穏やかに過ごしていました。すると深夜の1時30分過ぎに、なにやら外が騒々しくなってきました。
ドーン、ドーンと打ち上げ花火のような音が聞こえ初め、なんだよこんな夜中に誰か花火でもやってんのか?浮かれやがってと思って気にせず読書を続けてると、破裂音がだんだんとシャレにならない物になってきて、直ぐ近くで大砲でもぶっ放しているような感じでした。
さすがにおかしいと思い、玄関のドアを開けると、なんと燃えていました。お隣さんが。ビックリしましたよ、えぇホント。僕の住んでるマンションはは5階建てなのですが、隣に建っていこちらより少し低い家が炎に包まれています。僕が居る5階の直ぐ下の方まで炎は来ており、煙が着々と回って来始めました。慌てて部屋に戻り、携帯と財布、通帳とタバコをポケットにねじ込み、隣に置いてあったネックウォーマーを被り、部屋を飛び出します。僕が部屋から出た頃、ほかの住民の中にも異変に気づき始めたらしいです。
僕は、まだ扉が閉まってるお隣のおばあさんの部屋を、乱暴に叩き、まさかこの台詞を人生で言うことになるとは思いませんでしたが、「おばあさん、火事だ!!」と伝えます。その頃にはほかの住民も飛び出してきて、マンションの火災報知器が作動し、けたましいサイレンが響き渡ります。とりあえず、ほかの住民達と階段を急ぎ足で下ります。階段にも少し煙が回ってましたが、そのために持って来たネックウォーマーをカブって煙を吸わないようにするという頭は回ってました。
マンションを飛び出し、外に出ると、近隣住民が集まってきました。すでに消防には通報していたらしくて、「まだこんのんか!!遅いで!!」と誰かの声が聞こえました。避難した後、燃えさかるお隣さんを見ましたが、凄い勢いで燃えてます。外には寝起きで着の身着のまま飛び出してきたであろう住民も唖然として燃えている家を見上げています。
そこで、少し余裕を取り戻した僕は自分の格好に気がつきました。何せ、長ズボンと半袖に長袖のシャツを羽織り素足のままスニーカーを履いて飛び出してきてしまいました。寒いこと寒いこと。この時消防や警察が到着したんですが、マンションに戻ろうとしてる住民に、「危ないから戻るな!!」と叫んでます。「まだ中に人が居る」と警察にすがりついている住民を押しのけて、「ちょっとごめんよ〜」と戻るのは無理そうです。
しかも、財布には一円も入ってません。ATMも使えません。お金があれば近所のファミレスで暖を取っていようとも考えたのですが、どうしようもありません。クソ役に立たない物ばかりを持って来てしまったモンです。昔、火事になって家から枕を持って逃げてきた人の話を聞いて笑ってましたが、実際に体験してみると気持ちが分かりました。僕の場合はタバコでしたが。
とりあえず当たりは立ち入り禁止になり、途方に暮れている住民達と何時終わるかも分からない鎮火を待つ事になりました。持ち出したタバコに火を付けボーッと消防活動を眺めるしかやることがありません。ほかの住民達は家族や顔見知り達と、「怖かった」とか「どうしようか」とか「サブッ」とか話し合ってますが、僕には取り立てて知り合いなんて居ません。どうせなら読みかけていた本でも持って出るべきでした。
何本目かのタバコに火を付けた後、暇なのでギトンに電話しました。特に深い意味はありませんが、大抵僕が電話を掛けるのはギトンです。というより、着信履歴を表示すると、ギトンか将軍くらいしか表示されませんし。それも何ヶ月も前の。ギトンも正月くらい会社は休みでどうせ暇でしょうし。
電話を掛けると、しばらくの呼び出し音の後、「はい」と不機嫌そうな声が聞こえました。「よぉ、ハッピーニューイヤー」と新年の挨拶をすると、「おおハッピーニューイヤー」とかえって来ました。「そういえば、お前らみんなして全然新年の挨拶とか寄越さないのな」「だってめんどくさいじゃん」「まぁ俺も殆ど誰にも連絡してないけど」
ビリーのメンバーで連絡してきたのは、ゲドゥーと品チョだけです。それから高校の時に一度だけクラスが一緒になった奴がメールを寄越してきました。律儀な奴らです。
「そういえば、ギトンさん、聞いて下さいよ」「どした」「いやさ、夜本読んでたらさ、外がすげ-うるさくてな」「おお」「んで玄関開けてみたらよ、お隣さんが燃えてんのよ」「は?」「いや、だから、お隣さんが火の海になっててさ」「マジか」「マジマジ、今避難したとこ」「お前新年早々・・・」「ホントよ、んで今寒空の下途方に暮れてるのよ」
と駄弁ってると、ギトンが「ちょっと待って」と言い、電話口の向こうでガサガサ何かをしてる音がしました。「おお、良いよ」「なにやってんの?」「いやさ、(ガサゴソ)、柿ピー取ってた(バリボリ)」「ちょっとまて、お前、人がこのクソ寒い中途方に暮れてんのに、暖かい部屋で柿ピーくってんのかよ!!」「だって、俺愛媛居ないし。(バリボリ)」
「お前、ふざけんなよ」「じゃぁどうしろっていうんだよ」「つらかったねぇ〜大変だね〜とか言えよ」と自分で言って
見た物の、実際ギトンから、「つらかったねーたいへんだねー(棒)」と言われると殺意がわきました。
「チッ・・・もう良いよ、んじゃな」と言い捨てこちらから切ります。「なら掛けてくんなよ!!」とか言ってましたが、全く持ってその通りです。ただほかにやることがなかったからです。ちなみにギトンは福岡まで行ってきた帰りだそうで、寝てたそうです。まぁ、良い時間つぶしにはなりました。
その後、1時間ちょっとで消火活動は一段落したのか、3時頃には部屋に戻ることが出来ました。しかしせっかくの休刊日だというのに、結局寝付けたのはいつもと殆ど変わらない時間になってしまいました。