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『タッチ』と『ラフ』、原作マンガがあだち充だったことから劇場で観た実写映画2本、 その感触から言わせてもらえれば、決して演技力のなさが問題とは思えず。最大の原因は、 映画『タッチ』のときに感じた企画の貧困さ。 私自身は一方でまあまあの出来と、当時は実写映画になったこと自体を喜んだ記憶。とはいえ、 様々な改変に我慢ならないから、原作に沿った『タッチ』の脚本を書こうとしたのは事実。だいたい、 上杉達也が中学野球で活躍していたとか、上杉晴子の比重が重くなるとか、原作から離れすぎ。 そうではなくもっと実直に、原作の物語の線に沿った脚本にまずすべきであり。その過程で、 お話の視点も動かしてはならない、と規定する必要は全然ないので。事実、私の脚本では、 達也が南をふっとばすまでの一連の場面は、最初は直接描いていないから。そして、 26巻の原作の長さに敬意を表するなら、1本にまとめるべきでもなし。 映画『ラフ』の場合はさらに問題点は明らか。原作人気に頼った展開は出来なく、 水着姿という色物で気を引こうとしても、強烈な吸引力はたしかに見られずに。だから、 アニメ『時をかける少女』に見られたようなインターネット人気がなかったことも、むべなるかな。 つまり製作者が今の時代をどう診て、時代に相応しい映像の企画を選んでいるとは、どうしても。 あり合わせの原作を作り手の趣味で改悪するか、無難なお涙頂戴で誤魔化すか、 そんな惰性さを感じてしまい。 |

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