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スペースコロニーのネタは思考実験としての物語に絶大な効果があると、思い知りました。まず、
少子高齢社会が現在の日本の問題の根源であり帰結と言うので、ロシアのように早死にする社会を、
物語の舞台にしたかったわけ。ロシアの状況は『デフレの正体』で知ったはず。始めは、
不健康な生活を法律で義務付けるとか、肉体に、より嗜好する仕組みの植えつけを考えたはずで。
しかしすでに住んでいるスペースノイドに対しては、実行に至る環境が必要。なので、
面倒な作業は避けて、監獄と設定すればいいと思いつき。つまり大人は暴力団やマフィア、
少年少女なら不良の行き場所という意味。当初はテロ組織も入れたが、テロは却って増えたため、
反社会組織だけの行き先になったと。
とりあえず酪農を含む農業に適した肥沃な土地だが、インターネットで情報は取れるものの、
実在の先生の数はゼロ。一方で薬物用の植物は最初から植わっている。はみ出し者たちは、
コロニー脱出を試みるが、宇宙線は入港の合図で自壊したり、普段着のまま宇宙に放られたりで、
全て失敗。だから気の触れた一人によって、大虐殺が起こり。
しかし虐殺を起した一人を「排除」したことで愚連隊の乱立は、一つの組織にまとまっていく。が、
唯一の組織は権力者の保身や保守のため、生け贄が必要で。だから組織から弾かれた者たちで、
もう一つの「組織」が生まれ、抗争に発展。しかし双方の和平派の助力で対立から反目に移り、
手打ちの了承にまで行き着く。
手打ちした後、コロニーの技術者が罪人として入港し、スペースコロニーの仕組みと機能を教授。
特に双方から一人ずつ選抜された人には、管理の仕方も教えることに。他の人間にも、
インターネットを活用して個々の機能をそれぞれ教え。しかし和やかな生活が続くように見えたとき、
「技術者」がピストル自殺。不審に思って眺めた傷口は金属の割れ目。
集まった中でただ一人、拳銃を取り出す者。しかし欲が出たものの組織の居住範囲の気候が乱れ、
心理は逆上へ。つまりコロニーの仕組みを知る相手方の仕業と判断し、拳銃同士の打ち合いを。で、
抗争は結果として先手必勝になったが、あと一人で殲滅となる時点で破れた方の区域の気候も、
乱調を確認し。逆上者が訝(いぶか)しんでいるところ、歩いてくる「技術者」。
逆上者は「やっぱり馬鹿だ」と言われ「技術者」に銃が突きつけられ。逆上者が言葉を発する前に、
銃口から弾丸が。でも、打つ前に考えていた話と違うぞ。当初は派閥が乱立して主導権争いが起き、
土地を開拓する前に無人の監獄になる物語を、想定していたのですね。
[2663colony.txt]
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スペースコロニー
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