作り話

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 傷口が自然治癒より早期に回復し、しかも副作用を回避した薬が開発された。治りを早めるだけなら、
三十年前に医療現場で治験済み。しかしマウスなどの動物実験では治療効果は抜群だったものの、
健康体による治験で老化現象が早まることを確認。幸い実験のための傷は脇腹の刺し傷だったので、
日常生活では人目を避けることが可能。だが五年後に塗った個所の皮膚細胞の増殖速度の低下を確認し。

 薬の開発の初期から想定されていた危惧で、染色体を観察するとやはり自然治癒の個所の細胞より、
テロメアという染色体の冗長部分の長さが短くなっていると確認され。なので件の薬の開発は中断し、
新しい研究方針が必要になったわけ。選ばれた一つの方法にテロメアを作ることがあり。つまり研究室、
普段の食べ物、あるいはサプリメントや開発済みの薬でテロメアが作れるなら、研究が安くでき。

 結局普段の食べ物の中に成分を配合して凝縮し、自分の血液で溶かせた溶液を幹部に注射して、
求められた効果の確認を。元は戦争や災害の被害者の救済のために開発されたので、市販の計画は、
各国とも当初は回避。特許も国連が預かり、国連が直接医療機関に薬を使用許可させる予定が、
アメリカの製薬会社が「独自に」開発したと発表することに。しかも製造方法も。

 本来はジェネリック専門の製薬会社も製造できる技術なので、新規参入も相次ぎ製薬業界全体が、
急拡大する契機になったわけで。しかしご承知の通り「バブル」が弾けたのはSM業界から。つまり、
マゾにとって悩みは傷が残るのを避けるため、「お仕置き」される回数が限られたこと。そう、
主にMが資金を出し合い、怪我万能薬の会社を設立。

 しかし思う存分Mを享受できると思ったものの精神に破綻を来たす例が続々報道されたのです。で、
最初の報道が週刊誌だったためにブログやネット記事でも面白おかしく扱った例だけだったが、
主に戦争被害者を治療している医師からの辛辣な意見広告で、成り行きが変わる。簡単に言えば、
老化防止にも役立つため、即刻商業利用を停止せよという勧告。

 各国での停止の仮処分は駄目だったため、国連の医師団と製薬会社との裁判の長期戦へ。結局は、
最上級審ではんていされるより早く、怪我万能薬を市民社会は需要したという意味。一方で各国は、
自国の人口の推移に関心を持ち。
[3858kega gusuri.txt]

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大塩高志
大塩高志
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