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すると日本では「ノンフィクション作家」は松本清張から始まったらしい。二・二六事件と、
五・一五事件との違いは『226』を観る前から知ってたけど、なるほど天皇の描写を避けた分、
映画は本来扱える物語を、大幅に逃したと理解でき。しかし驚くのは社会問題の提示のための著作は、
今は聞き書き取材が大前提だが、清張の時代は違ったらしいこと。
当時は今でいう資料・史料の読み込みで、ということは市民・庶民の生活や情緒は排除され勝ちと、
推察される。しかし清張は感情の機微を捉える作家の才能を利用して、つまり当時存命だった、
二・二六事件の当事者や体験者から聞き出した話を存分に活用して、『昭和史発掘』を書いたという。
狂気と執念と想像の賜物の作品と察し、今こそ映像にすべきと思いました。
単純に云えば当時制作されるべきだった二・二六事件の映画には足掛け六十四年の昭和時代の、
「定義」が必要だったという意味。四日間の内にクーデターに至った遠因と直接の原因を描写し、
クーデター後の不穏な時代を想像させられれば、映画史に残るとともに後世への贈り物になり。そう、
昭和という時代を考察・研究するための格好の取っ掛かりになる筈で。
[4112shouwashi hakkutsu.txt]
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