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多分、みなもと太郎の原作はもっと登場人物が躍動して出来事が激動しているはず。しかし今回の、
三谷幸喜脚本、吉川邦夫演出作でもNHKの規格外(アウト・オブ・スタンダード)と思う。そう、
(翻訳)本の作成という物語になり辛い題材への挑戦とともに、原作者、脚本家、演出家の三人とも、
(出番の長短はあっても)登場人物全員に然るべき役割が与えられていることに驚き。
しかも意見や見解の対立、目利きや俗物を対比しても、人間としての悪の定義を徹底して避けてる。
代表かつ象徴が『解体新書』の著者名を前野良沢が拒否した件だけど、杉田玄白との見解の相違は、
二人とも真面目に一生懸命考えた末だから、ものづくりの難しささえ作り手の意図を私は推察。しかも、
良沢も玄白も自分の名誉を否定し、『解体新書』で日本の医術を向上させたい気持ちからのこと。
凄いと思うのは『ターヘル・アナトミア』翻訳に賭ける良沢や玄白の熱血と定義していいほどの熱さ。
また流石と思うのは島本和彦が『炎の転校生』で示したように、熱血は画面の中に大勢いれると、
見えてくる人間関係がギャグやコメディになることを示した点。しかし島本がギャグとコメディ、さらに、
パロディで自分の嗜好の熱血を表現する必要があったが、本作は熱血を全面肯定したと考えられ。
最後の場面の良沢と玄白の再会は二人が互いを認め、赦し赦されたと表情と仕草から察せられ、
今回に相応しい終わり方と思いました。多分、三谷以下作り手は評判が良かったら他の話もと、
目論んでいる筈ですが、はっきり言うと「『風雲児たち』を続けて欲しい」。
[4044fuuunji tachi.txt]
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