科学談義

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 「だが、そのうち思いつくだろう」

 スターチャイルドになったボーマンに対し、スターチャイルドにした側の「宇宙人」の期待で終えた、
『2001年宇宙の旅』。しかし続編の『2010年宇宙の旅』では「地球の男にあきた」なのか、
新しい星での生命誕生を画策。昨日言及した、小説での記述に従えば「フォン・ノイマン・マシーン」。
以下は小説での登場人物の台詞。

たとえば、カトリーナきみが工学関係の大事業を抱えていたとしよう。これは月の全表面を露天採掘するとかいった、ほんとうの大事業だ。機械を100万台作るという方法もあるが、それでは何世紀たっても終わらない。そこできみは頭をはたらかせて、機械を一台だけ作る。ただし、周囲に埋もれている原料をもとに、自己複製ができる機械だ。当然、連鎖反応が始まり、ごく短期間に、一台の親機械から充分な数の……子供が生まれ、仕事は1000年どころか数十年でかたづいてしまう。繁殖率を高くすることで、期間をいくら短くとろうが、事実上何でもできるようになるんだ。宇宙局ではかなり以前から、このアイデアの検討をはじめている。きみのところもそうだと思うがね、ターニャ

 ターニャの答えの「累乗マシーン」と意味は全く同じ。続くくだりでノイマンが思いついたのは、
生命システムを研究していた時と明かされる。引用は以上で終えて「利己的な遺伝子」の話に戻ると、
記録メディアの「自己複製」でした。理由は記録されたデータを残すためで、デジタルデータとども、
諸行無常のことわりは適用されるから。だから分裂して遺せたらと想像したわけ。

 しかし複製が作られることは上記の工作機械の想定で分かるように、記録メディアが別の場所に、
「置かれる」ことを意味。海で複製ができれば海流に沿って存在範囲が拡大でき。しかしSDカードが、
海中で複製できたとしても、自分で動く機能を逸していれば改訂に着いて多分終わり。でも分裂での、
データの複製誤りが「自走機能」に寄与したら? 実際、映像データの通信では画質を落とすことも。

 すると海底に落ちたら留まるだけの完全な複製のSDカードより、元々の情報の質を落としても、
自分で動ける「複製に失敗した」SDカードが「生き残り易い」。そう、「動くSDカード」が、
生物だと考えるのですよ。次は「利己的な遺伝子」の意味を論じるつもりで。
[4060selfish gene2.txt]
 「生物は遺伝子の乗り物である」という定義を表明したリチャード・ドーキンスの本。イギリスの、
生物学者で専門は進化生物学と動物行動学ですが、「吐き気がするほどロマンチックだぜ」という、
ミチロウの宣言とも合致すると考え、すぐに納得。学校では生物は遺伝子=DNAで設計されてると、
教わったのに、設計図=情報が生物に命令しているような定義の理由とは?

 実際、英語圏の読者も「私たち人間は遺伝子に操られているの?」と悲嘆した人がいるらしい。が、
高度情報社会の今なら「生物」を「記録メディア」と置き換えれば、当時よりは反発を防げる筈。そう、
CDやUSBメモリ、あるいはSDカードに記録された0と1の連なりをDNAの四つの塩基に、
アプリケーションや動画や音楽など、人間にとって意味のある「表現物」を生物に準えるわけ。

 しかし生物は生きているから生き物=生物であり、人間の文明の所産と比較できるかという批判は、
当然のこと。実は両者の比較を徹底すると「ミーム」という別の概念の解説に展開するのですが、
今日は生物を「活動・運動する記録メディア」と定義して論じる。電子メディアもモノである限り、
情報=データの消失=喪失の問題が存在し。でもデジタルデータだから、そっくりの複製が可能で。

 実は遺伝子の実態のDNAはアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン (C)で、
連ねた「二重螺旋」であり。つまりデジタルデータで、複製が容易な物質。利己的な遺伝子の理解には、
まずはCDやSDメモリを千年とか一万年置きっぱなしの状態を想像。磁性もだんだん剥がれる筈だが、
もし記録メディアが「ひとりでに」分裂して「同じもの」を作れたとしたら?

 実際、アーサー・C・クラークの『2010年宇宙の旅』で増殖する木星表面のモノリスの説明に、
月面開拓の工作機械が自ら自分の複製の作成を登場人物が指摘。月面の鉱物を加工して作るのが、
「複製工作機械」であり、分裂して増えるのが(地球の)生物という違いは持ち。

[4059selfish gene.txt]
 今年中には『アインシュタイン・ジャーナル』を発表したいなあと。作業としては削るだけなので、
台詞を考える苦労は回避できる筈だが、時間が想像したより確保が難しく。1933年で終えることは、
思いついた当初から決定だけど、戯曲にするなら「奇跡の年」の1905年さえ冗長と気付き。なので、
アインシュタインがドイツの学界デビューした1909年を振り出しにした次第。

 三幕もので一幕ごとに「序破急」で構成する予定ですが、特に「急」の箇所は大幅に削除するので、
せっかく思いついて作った台詞を全て削る個所が出てきて。当時は探偵小説が人気だったようなので、
ホームズネタをボーアやアインシュタインにやらせたのですね。しかし二十五年を一編に見せるため、
本筋以外は余計と判断して泣く泣く排除したのでした。

 作って分かったのは「比較」の多さ。終盤ではハーバーをめぐるラザフォードとアインシュタインの、
見解の相違があるし、アインシュタイン以降のノーベル賞受賞者の出世の仕方も違いがあり。尤も、
1933年で終えるからボーア、ド・ブロイ、シュレーディンガー、ディラック、ハイゼンベルクの場面は、
描写できるけど、パウリとボルンの栄誉は「別の話」となることに。

[4039einstein.txt]
 数式があるし理論や論文の著者の人となりの描写を避けているので、読みづらい本ではあり。しかし、
各々の論文の考え方の概略と理論(相互、または一つひとつ)の進展の仕方の描写は見事。正直、
科目としての量子力学を終えた後なら、理論の歴史をもっと面白く読めたと若干後悔。登場人物が、
今まで読んできた科学史の人物と殆ど同じだから尚更に。

 また記述を(殆ど)「量子論のこと」に限ったため、お話として面白いネタを避けたことも本書の、
欠点と言えば欠点ではある。例えば一九一九年の日食観測の報道から始まるアインシュタインの流行、
結果としてのドイツでの反アインシュタイン運動。あるいは膠着してた量子論の発展のきっかけを、
振り返ると作ったと理解できるボーア祭りとか。

 他に一九二七年、つまり不確定性原理と相補性原理の提出後のボーアとアインシュタインの論争も、
さらに付言すれば変換理論の帰結である陽電子(反物質)の明言をディラック自身が避け続けたことも、
著者は知っている筈なのに言及を回避。ただ政治問題でのナチスドイツの登場による科学者の亡命で、
ドイツの科学は廃れたことを指摘。題名通りを遵守すれば削除も当然と私は考え。

 というのも目次からわかる通り、振り出しはプランクの量子という定番で、以後の展開も、
定常状態(第4章)に前期量子論(第5章)、行列力学(第6章)、物質波(第7章)、
波動力学(第8章)等々と、確立された展開を踏襲した形。つまり量子力学の専門家と若手とファンを、
想定読者と考えられ。量子力学も相対論も教科書による学習を避けた私が難渋するのは当然でした。

[4009ryoushiron.txt]
 勝手にしろ
 いいかげんにしろ
作詞・作曲 ザ・スターリン

 昨日の「家庭の医学」を観て日本の庶民に絶望し、気楽な幻想を抱かせると私は理解した、
番組自体にも嫌悪したのでした。下痢が気になり、医者通いも遠慮したいから薬局で薬をとは、
女の人がとり勝ちなこうどうらしい。しかしきになるなら自分の身体だろう、恥を忍んで病院に行け!
            行動           気に
嫌なら市販薬を使用上の注意通りに服用しろ! 以上で終わりにしたいくらい、例示の女はバカ。
 
 薬のCMが注意喚起で終わるのは、お前たちの勝手な処方を防止するため。服用を習慣にし、
だんだん効きづらくなって量を多くする人間は死んでもいいよ。今回もだけど「家庭の医学」では、
毎回快復して終わりだが、実際の割合をデータとして公表したらよく。多分全快は稀と明かされ、
視聴者は市販薬の服用に慎重になる筈。多分製薬は一気に斜陽産業になる。

 今回の件の女に話を戻すと、効きづらくなった時点で「変」と思うべき。そして変と思ったら、
自分勝手な処方のせいかもと自問し、医者に正直に相談すべきであり。しかし番組では、
便通は二日で一回でもいいという医師は指摘した一方、「最悪でも直してもらえる」という、
幻想を抱かせたと私は理解を。ダメですね、ちゃんと「愚民のやること」と挑発すべきだぜ。

[3972benpi.txt]

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