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タイ:政府がミャンマー難民の送還開始も地雷の危険で中止
【バンコク西尾英之】タイ政府は5日朝、北西部メソト北方にあるノンボア難民一時キャンプのミャンマー難民をミャンマー側へ送還する作業を開始した。ところが、国際支援組織(NGO)などが「(ミャンマー側には)地雷の危険がある」と送還の中止を要求。これを受けタイ政府は同日午後、作業の中止を表明した。
この難民は昨年6月、対岸のミャンマー・カイン(カレン)州からミャンマー政府軍の攻撃を逃れて脱出した少数民族カレン族。攻撃直後は約3000人に上り、現在も約1600人がタイが設置した一時キャンプに残っている。
タイ当局は「ミャンマー側の戦闘はすでに終結した」として4日、一時キャンプの閉鎖を通告し難民に帰還を要求。5日は約160人の「自主的帰還」(タイ政府)を予定したが、約20人がボートでミャンマーへ戻った時点で作業は中止された。
この日、キャンプを訪れた税田芳三(さいた・よしみ)国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)メソト事務所長は毎日新聞に「戦闘が終わったとはいえ地雷の危険がある以上、タイは帰還を求めるべきではない」と話した。
ノンボア・キャンプの難民は、来年度から日本への第三国定住が始まるメラ・キャンプの収容難民と違い、当局の難民認定を受けておらず、一時キャンプの生活環境もメラに比べ劣悪だ。
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