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若者や女性、高齢者に中年世代と“老若男女”が安保法案に「NO」を突きつけ、大きなうねりに拡大している。今度は、学生らが「断食」で反対を訴える「ハンガーストライキ」を決行する。 主催しているのは「学生ハンスト実行委員会」。呼びかけ人は11人で、上智大や専修大、早大などに通う現役の大学生だ。「SEALDs」などの抗議活動にも参加したことがあるという。今月2日から計画を練り始め、13日にブログやSNSで声明文を発表した。実際のハンストは、27日から4人の学生が国会前で行う予定だ。 呼びかけ人で慶応大学2年生の土田元哉さん(19)はこう言う。 「安保法案に対する反対の声の高まりを目の当たりにして、私たちも安倍政権に意思表示しなければならないと感じました。法案が成立し、仮に戦争になれば、私たちの世代が殺し殺される立場になる可能性がある。食事をとらずに命がけで抗議することで、より強いメッセージを突きつけたいと思っています」 92年9月には、故・金丸信自民党副総裁の佐川急便5億円不正献金事件を巡り、検察庁が略式起訴による20万円の罰金で幕引き。これに怒った青島幸男参議院議員(当時)がハンストを実行した。青島は、30時間を超えたところで体調不良になりハンストを中断したが、世論を喚起することになり、結局、金丸は議員辞職に追い込まれた。学生らは声明文に、「安全保障関連法案の審議即時停止と安倍政権退陣を求める」と明記している。 命を賭した抗議活動に、安倍首相も真っ青になるんじゃないか。 支持率低下で追い込まれている安倍首相は、安保法案について、衆院での3分の2の再可決を使わず、参院で採決、成立させるシナリオを強行するハラのようだ。参院の法案審議は、防衛省の内部資料を巡って紛糾し、審議日程が決まらないが、安倍官邸はそんなことお構いなしに、なりふり構わぬ野党の取り込みを画策しているという。 「安保法案を今国会で成立させるのは間違いない。そこで、いかに政権の傷を浅くするかが重要で、採決の演出が肝になる。参院で採決せず、60日ルールを使って衆院で再可決するとなると、国民には数の横暴そのものに映るうえ、参院の存在意義まで指摘されるだろう。法案への反対は静まることがないだろうから、だったら早めに参院で採決した方が傷は浅い。中央公聴会を8月下旬、採決を9月上旬と目標を定め、できるだけ多くの野党が出席する中で成立させたい。そのために国対を通じて、野党を崩していこうということです」(官邸関係者) 官邸は、次世代、改革、元気(日本を元気にする会)は採決に応じると読んでいる。対案を提出する見通しの維新も応じる可能性が高い。だが、維新は参院では議員数わずか11人。そこで、驚くことに、民主の取り込みまで視野に入れている。 「『この人は落とせる』という民主党の参院議員のリストを作って、崩していく作戦です。特に重鎮を狙う。民主の中に手を突っ込むことで、党内を撹乱し、バラバラ感を国民に見せつけることもできる」(自民党関係者) 早期成立で総裁選に突入すれば、反安保のムードを変えられるという思惑もあるようだ。 「安保法案成立後にすぐ総裁選に入り、無投票で安倍首相が再選されたとしても、直後に改造人事に着手すれば、世論の雰囲気も変わる。そういう意味でも、安倍政権にとっては参院での採決の方がベターなのです」(前出の官邸関係者) だが、そうした官邸の思考回路は世論とズレている。もはや国民にとって、参院可決か衆院再可決か、強行か野党出席の上での採決か、に大差はない。国民は安保法案そのものに反対し、安倍政権の世論無視の手法を嫌悪しているのだ。 民主党だって、参院特別委の筆頭理事の北沢元防衛相が「廃案」路線で突き進んでいる以上、そう簡単には崩れないだろう。 安倍官邸の浅知恵などうまくいきっこない。
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