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国会には立法権があるのだから、国会は自由に立法できるはず
国会が安保法案を成立させて何が悪いのか? 国会議員は選挙で選ばれているのだから、それが民主主義ではないか と考える方がおられるようです。
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そんな方に質問。【国会には、なぜ立法権があるのでしょう?】
みなさん、考えたことありましたか?
答えは・・・【憲法にそう書いてあるから】です。 日本国憲法41条 国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。
このように、国会の立法権は、憲法によって与えられたものです。憲法は、国家権力の上にあって(=最高法規)、各国家機関に国家権力を授ける法です。
「授ける」というのは、もちろん白紙委任ではありません。
「この枠の中でなら立法をしてもよい」と、してもよいことを制限している、ということでもあります。憲法には、基本的人権の規定や、平和主義の規定など、様々な規定が置かれています。
「これらの規定に反しないように」という制限つきで、憲法は国会に立法権を授けたわけです。ですから、立法権といえども、憲法の諸規定に背くことはできません。 そのため、国会議員をはじめ公務員には、 「憲法尊重擁護義務」が課されています(憲法99条)。
なぜ、憲法の枠の中で立法しなければならないのか? なぜ、政治家にそんな窮屈な思いをさせなければならないのか? それは国家権力が好き勝手に行使されると、私たちの権利・自由が危ないからです。
私たちが作った「枠」の中で国家権力が行使されるなら、私たちは安心です。 この考え方が、【立憲主義】です。 国民 =主権者
↓ (←憲法制定・改正) 憲法 =最高法規 ↓ (←授権・制限) 国家権力 ↓ (←権力行使) 国民 国民が作った憲法の枠内で行使される国家権力だからこそ、国民は従わなければなりません。【国民主権】とは、そういう意味です。
いくら選挙で選ばれた議員でも、憲法という「枠」をはみ出した立法をしてはいけないのです。万一そのようなことが起こった場合には、裁判所の違憲審査権(憲法81条)が役割を果たすことになります。しかし、後で裁判所が憲法判断をするのだから、国会は憲法違反の法律を作っても構わない、ということではありません。 憲法違反の法律ができても、すぐに違憲判決が出るわけではありません。
憲法違反の法律によって誰かの権利が侵害されるまでは、訴訟を起こすこともできません(付随的違憲審査制)。 誰かの権利が侵害され、訴訟が起き、最高裁判決が出るまでには、何年もかかります。訴訟を起こすこと自体も、大変なことです。違憲判決が出るまでの間、憲法違反の法律に基づいて、憲法違反の既成事実が積み重なってしまいます。 そして、その後で違憲判決が出たら、それまでのことがひっくり返ってしまい、法的安定性も損なわれます。 そのようなことが起きないように、法律を作る段階で、法案が憲法の「枠」におさまっているかどうか、しっかり考えておかなければなりません。もし、憲法の「枠」そのものに問題があるのなら、「国民主権」に基づき、国民の意思で、憲法改正手続(憲法96条)を踏まなければなりません。
といった憲法の基本的な理解を、政治家の方もお持ちでない様子なので、法律家が声を上げなければならないのです。
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