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衆院比例定数削減反対キャンペーン(第二弾)
2009年6月13日(土)「しんぶん赤旗」
衆院比例定数80削減の民主案
自民・民主で議席95%
少数政党を排除
07年参院選で試算
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民主党が総選挙の政権公約に盛り込もうとしている衆院比例定数の80議席削減を実施した場合、2007年参院選の得票結果で試算すると、自民・民主両党が小選挙区・比例あわせて95%の議席を独占、民主党が約4割の得票で同じく8割近くの議席を占有することがわかりました。
この結果は、「二大政党」が国会を独占し、少数政党を締め出すことを裏づけたものです。
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いまの衆院の総定数は480議席。このうち300議席は定数1の小選挙区で選び、残りの180議席を全国を11に分けた比例ブロックで選びます。民主党案はこの比例部分を80削減し、定数100とします。各ブロックの定数は、四国で6→3、北海道で8→4、中国で11→6、北陸信越で11→6などと大幅に減り、民意を正確に議席に反映する比例代表制の長所が大きく損なわれ、大政党に有利な仕組みに“変質”します。
この結果、民意のゆがみは80削減でいっそう拡大します。2005年総選挙結果では、自民党は比例38・18%の得票で小選挙区も含め61・66%の議席を獲得しました。比例80を削減すると、議席占有率は7割近く(67%)になります。
07年参院選結果で試算すると、比例180の場合、民主党が39・48%の得票率で7割以上(72・91%)の議席を占有します。
さらに比例定数を80削減した場合、民主党は8割近く(78・5%)もの議席を占め、自民、民主の「二大政党」では、67・56%の比例得票率で95・3%とほぼ独占状態になります。一方、日本共産党はじめ他の党は32・44%の比例得票率を得ながら、議席はわずか4・7%に押し込められます。
比例定数削減により、第3党以下に託された3割近くの民意が議席に反映されず削られることになります。
民主党の鳩山由紀夫代表は、「政権をとったら次の衆院選までやり遂げることを意味している」(ソウルでの記者会見、5日付「産経」ウェブサイトから)とのべています。 日本共産党は比例定数削減に反対し、この一点での共同をよびかけています。
●●●琵琶の独り言
★複数政党制を取っている国では、国民10万人当たりの議員定数は、極端に少ないアメリカを除いて、軒並み日本より多いのが通例です。(上記資料参照)
福祉の充実している北欧諸国は、日本の5〜6倍に上っています。
これは、庶民生活に密着した多数の議員が、絶えず庶民生活の向上に心がける仕組みが作られている事を意味します。
それに比べて、議員定数の少ないアメリカでは、議員が、庶民生活に密着していないため、映画「シッコ」などで、厳しく指摘しているように、高度に発達した医療技術を持ちながら、それを享受できるのは、富裕層に限られており、貧困層は、健康保険制度が未整備のままで放置されているという、福祉後進国の状態が続いています。
★見せかけの政権交代の危険―細川内閣の前例
日本も、平成5(1993)年、昭和30(1995)年以来続いてきた自民党政権が、今と同じく政治腐敗が主たる原因で、宮沢内閣が倒れ、非自民の細川内閣が成立しましたが、このときも今と同じく、政治にお金がかかりすぎることを理由として、それまでの中選挙区を止め、小選挙区比例代表制を導入し、更にその後記事本文にあるように、議員定数、わけても比例代表制の部分を減らし続けてきました。
それと半比例するような形で、貧富の差は開き、福祉が後退し続けてきました。
勿論議員定数の増減が、そのままストレートに民意の反映に影響するものではなく、小選挙区制をとるか、比例代表制をとるか等の選挙制度や、国民の市民的自由を求める“民度”との関係も大きく影響します。
★北欧諸国は、比例代表制が主流
政党政治をとる限り、比例代表制こそが、民意を正確に反映します。
たとえば、今、自民党は、衆議院で3分の2以上を占め、数の横暴で勝手のし放題ですが、実は、あの小泉郵政選挙の時でも、自民党の得票率は47.8%で、過半数にすら達していません。
反対に共産党は7.3%の得票率ですから、そのまま議席に反映させれば35議席にも達します。
小選挙区制が、いかに民意をゆがめるかの実例です。
★【資料Wikipedia―小選挙区制の弊害】
ア)小選挙区制は、候補者の票数が接近している場合や、当選できない複数の候補者の票が多数を占めているような場合に、最高得票者だけが当選するので死票が多くなる。
イ)また、見方によっては一党制に極めて近い状況も生まれる[1]。
ウ)候補者と個人の癒着や地域エゴが露骨に国政の場に持ち込まれやすい。
エ)同じくらい力のある候補者が立つと場合によっては選挙違反がおきやすい。
オ)二大政党の間で妥協や相乗りが生まれれば事実上の一党独裁制となる。
カ)二大政党以外の選択肢を狭める。
★自民党も、民主党も、狙いは、少数意見排除の反民主主義。
この両党とも、現在480議席のうちの180を占めている比例部分を削るというものです。
自民党の森喜朗氏も、民主党の鳩山由紀夫氏も、狙いは、共産党排除だとあけすけに語っていますが、共産党に限らず、社民党、国民新党、日本新党等の少数政党を排除し、「見方によっては一党制に極めて近く、」「二大政党の妥協で、事実上の一党独裁制」になる危険性をはらんでいます。
★中国共産党は、一党独裁制!日本共産党は、複数政党制
なお、中国の例を引き合いに出して、日本共産党の言うように、議員定数の多いことが、必ずしも民意の反映につながるわけではないとする意見があります。
この点では、私は、単純に、議員定数の多いことのみを主張しているわけではありません。合わせて、自民・民主両党案とは逆に、比例代表制の比重を大きくすることを訴えているのです。
なお、あわせて、中国共産党は、基本的に、一党独裁制を基本としていますが、日本共産党は、資本主義社会の生み出した良き制度の一つとして、複数政党制と、選挙による政権交代制は、将来にわたって、これを維持することを綱領に明記しており、その土台の上に、社会主義の花が開くことを目指しています。
その道を一歩一歩、国民の合意を得ながら進めて行くという方針を取っています。
「知られざる真実」の著者植草一秀氏は、人、金、物の権力を独裁者小泉氏が、一手に握り、反対者を追放したのが、前回の郵政選挙だと指摘しています。
比例定数削減を、50(自民)だ、80(民主)だと競いあっている、今の姿は、両党とも、最後は、戦時中の大政翼賛会型の一党独裁につながるものであり、それに、真っ向から反対して、草の根からの多様な意見を吸い上げる比例代表制を基本としつつ、定数削減に反対している日本共産党の方針を、数百万人いると言われる同党後援会員の一員として、応援したいと思っています。
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