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http://www.shinmai.co.jp/news/20151226/KT151225ETI090005000.php
このままでは原子力規制委員会の新規制基準に寄り掛かり、安全性がおろそかにされるのではないか。 福井地裁が、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を差し止めた4月の仮処分決定を取り消した。 関電はきのう、高浜原発3号機に燃料装填(そうてん)を始めた。来年1月下旬に再稼働させる。九州電力川内原発1、2号機に続き、原発の巻き戻しが着々と進む。 福井地裁は4月の決定で、新規制基準を「緩やかにすぎ、合理性がない」として、適合しても安全性が確保されないと判断した。 今回の決定は、新規制基準を「最新の科学的・技術的知見に基づき合理性がある」と認定。適合した2基を安全と認めている。 最も異なるのは、原発の安全性に対する考え方だ。 4月の決定は、原発事故は「他の技術の事故と異なる」として、新規制基準には「適合していれば万が一にも深刻な災害は起きないといえる厳格さ」を求めた。 今回は、原子炉施設に絶対的安全性を想定することはできないと指摘。その上で「原子炉施設の危険性が社会通念上、無視し得る程度にまで管理されているかという観点で厳格に審理・判断するべきだ」とした。 福島第1原発事故は、暴走した原発が国土と後世にどれほど深刻な影響を与えるのか浮き彫りにした。事故を招いたのは、想定を超える事態は起きないという安全神話に、政府や東電、専門家が寄り掛かったためではなかったのか。 それなのに福井地裁は、専門家を信頼して判断を委ね、自らは安全性の判断に踏み込まなかった。「新規制基準に合格した原発は再稼働する」という政府の方針を追認している。新たな安全神話にもなりかねない。 高浜原発で事故があれば、被害は京都府や滋賀県にも及ぶ。福井地裁は「過酷事故の可能性が全く否定されるものではない」と付け加え、避難計画などの対策を講じることが極めて重要とした。 両府県では合同避難訓練は行われておらず、計画通りに避難できるのか検証されていない。このまま再稼働を認めることは自らの判断に反する。 両府県は関電が同意を得る「地元」に含まれていない。滋賀県知事は「再稼働を容認できる環境にはない」、京都府知事は「同意プロセスから外れているのは遺憾」としている。自治体や住民の不安を無視してはならない。
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