安倍晋三首相のロシア、中東への「トップセールス」に同行した企業が、2011年の1年間に、約2億3000万円もの献金を自民党にしていたことがしんぶん「赤旗」の調べでわかりました。公表されている最新(11年分)の政治資金収支報告書で調べたもの。
三菱重は2兆円規模の原発受注
大型連休を利用した首相のロシア、中東訪問には、財界総本山の日本経団連はじめ、大企業など112の企業・団体が同行しました。このなかには、財団法人や社団法人、農事組合法人なども含まれていますが、大半が営利企業です。
このうち、自民党の政治資金団体「国民政治協会」に献金していたのは、判明しただけで、28社にのぼり、総額2億2752万5000円。(表参照)
トルコ原発
1000万円の献金をしていた三菱重工業は、トルコの黒海沿岸シノプに、フランス企業、アルバとの合弁企業で総事業費2兆円規模の原発を受注することに成功しました。その後、伊藤忠商事は、このトルコ原発の売電事業に700億円を出資して参画することになりました。
ドバイ・メトロ
安倍首相は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイでは、中東初の無人鉄道運転システム「ドバイ・メトロ」を視察し、「日本製はスムーズな乗り心地だ」と日本の鉄道技術をアピール、インフラ輸出を後押ししました。
このドバイ・メトロは、三菱重工業、三菱商事、大林組などの企業連合が請け負い、2009年に一部開通したものですが、献金企業では、三菱商事、大林組が首相に同行しています。
ロシア
シベリア鉄道、石油・ガス開発
首相は、ロシアでは、プーチン大統領との首脳会談で、シベリア鉄道や石油・ガス開発などで協力を確認しました。すでに液化天然ガス(LNG)基地建設やガスパイプライン敷設などに関与している双日、伊藤忠商事、丸紅、三井物産といった大手商社や東芝、川崎重工業の幹部が同行しました。いずれも献金企業です。
サウジアラビア、UAE
首相のトップセールスは原発輸出などエネルギーにとどまらず、サウジアラビアやUAEでは、「農産物や医療分野でも貢献できる」としましたが、味の素、大塚製薬、キッコーマン、日清食品ホールディングスなどの献金企業が同行しています。
自民党への献金企業が首相のトップセールスに同行して、利益をあげる―。財界・大企業との癒着の根深さを物語っています。
(2013年5月17日 しんぶん「赤旗」より)
こうした見返りとして、自民党へ2億3000万円の大企業献金が支払われるのですね。まさしく大企業・財界の利益最優先が自民党の使命です。
日本経団連をはじめとする大企業・財界は、「アベノミクス」を無責任に礼賛し、その推進を呼号しています。その多くが、このように多国籍企業化しグローバルの市場で自らの利益をあげることに振り回され、日本経済をどう立て直すかについての責任をまったく放棄しています。多くの大企業が、目先の利益のために、働く人を「使い捨て」にし、果てしないコスト削減をつづけてきたことが、自らの技術力・競争力を衰退させ、日本の産業の基盤を壊しています。
「アベノミクス」の恩恵を受けているのは、一握りの大資産家、機関投資家、海外投資家だけで、国民生活には甚大な打撃をあたえつつあります。急激な円安で、小麦をはじめとする輸入食品、トイレットペーパーなど生活用品、電気・灯油などが高騰し、家計に負担をもたらしつつあります。原材料費の値上げは、中小企業の経営を圧迫しています。国民の所得が増えずに、物価だけが上がる――こんな危険な道の先に日本経済の復活など絶対にありえません。
「四つの柱」からなる日本共産党の抜本的対案
日本共産党の市田忠義書記局長、小池晃副委員長・政策委員長が国会内で記者会見し、「『アベノミクス』の危険な暴走を許さず、消費税増税を中止し、国民の仕事と所得を増やす、本格的な景気回復を」と題した「景気回復アピール」を発表しました。
「景気回復アピール」骨子
1.暮らしと経済を直撃する「アベノミクス」の「5本の毒矢」 ①金融緩和−「投機とバブル」の危険 ②財政政策−自民党型バラマキの「復活」 ③成長戦略−雇用ルールの弱体化 ④消費税大増税 ⑤社会保障の大改悪2.国民所得を増やし、本格的な景気回復の道を−4本柱でデフレ不況打開策を提案します ①賃上げと安定雇用拡大で働く人の所得を増やす ②消費税増税を中止し、「別の道」で財源を確保する ③現役世代も高齢者も安心できる社会保障に ④内需主導の健全な成長をもたらす産業政策に「アベノミクス」で暮らしは良くなりません。この「景気回復アピール」を多くのみなさんに知っていただきたいと思います!
その全体を貫いているのは、国民の所得を増やして、消費を活発にし、内需を増やすという、景気回復の大道を歩むという方針です。
大企業の内部留保の一部を活用して賃上げや安定した雇用の拡大、下請け中小企業への適正な単価にあてるなど、大企業に社会的責任を果たさせるという立場に立っているということです。
この内容には、政治的立場を異にする経済学者からも、「内部留保を使って賃上げをという共産党の主張はまったく当然」という声が寄せられています。
また、来年4月に消費税を増税するかどうかは、、6月の都議会議員選挙、7月の参議院選挙が終わった9月に決定予定です。
国民の声でやめさせましょう !!