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ライブドア堀江社長が逮捕された。
まさに天国から地獄への転落である。
思い起こせば昨春、フジテレビの敵対的買収劇が連日テレビを賑わせた。
拝金主義のホリエモンがテレビ業界に殴り込みを掛けた形だが、その裏には既得権に守られたテレビ・放送業界への新規参入の道はこの方法しかないという現実があった。
堀江社長の逮捕でマスメディアは連日大騒ぎして、その穂先は自民党、小泉首相、武部幹事長批判に向けられている。
すでに「死に体」の亀井静香 や、まだ総理になるつもりの加藤紘一 らがここぞとばかり批判の声をあげている。
ホリエモンをもてはやしたのはテレビであり、法を破って逮捕されるのは当然とはいえ、今になって溺れている犬をこれでもかこれでもかと叩くテレビは気に食わない。
逮捕経験のある鈴木宗男 まで得々と塀の中の様子をしゃべっている。
もちろん国家観のないホリエモンに救いはないが。
さて、本書はテレビの黎明期から携帯電話、インターネットの出現に至るまでの歴史を踏まえ、電波利益がどのようにして生まれたか、NHKのハイビジョンの失敗、民営化の可能性、通信と放送の融合の可能性にも触れている。またデジタル化の動きなど技術的な側面にも触れている。
そして基調に流れているのは、「電波の周波数が政府によって割り当てられ、出力や用途まで全面的に規制されている」ために政治的な利権が生まれ、既得権を守ろうとする戦後最大の護送船団になったことに対する批判だ。
電波がもっとも贅沢に割り当てれているのはテレビだ。既得権の上に胡坐をかいていたテレビ業界も携帯電話の普及にしたがって、電波の価値が高騰し、テレビ局の電波の無駄使いが明らかになった。
通信と放送の融合といわれるが、IT会社には放送業界のような豊富なコンテンツがないから、提携、乗っ取りで新規参入しようとする。
一方、放送業界は既得権を守り、インターネットに先を越されたくないと考えている。
1952年、日本で最初にテレビの免許を受けたのは反日メディアNHKではなくて、正力松太郎 ひきいる日本テレビだった。
新聞社とテレビ局が結びついたのはこの時からだ。
その前から、テレビは「反共の砦」とするための政治的なイデオロギー装置だったという。
今の「反日の砦」という現状からは想像もできない。
郵政大臣の田中角栄 は電波利権を利用してメディア業界を支配し、のし上がっていった。
「資本関係の変更を支配したのも田中角栄だった」
読売新聞=日本テレビ
毎日新聞=TBS
産経新聞=フジテレビ
朝日新聞=テレビ朝日
日経新聞=テレビ東京
というご存知の新聞社によるテレビの系列化が完成したのもこの時だ。
しかし、「マスメディア集中排除原則」があるにもかかわらず、「テレビ朝日のコメンテーターとして『朝日新聞編集委員』を名乗る人物が堂々と出てくるようでは、集中排除原則は『言論の多様性を守る』という本来の役割を果たしておらず、放送業界の再編成を妨げているだけである」と筆者は批判する。
テレビ朝日に良く出てくる川村晃司 、TBSの岸井成格、岩見隆夫 みんなそうである。
筆者は「電波を政治から開放せよ」と主張する。
そもそも「放送法」自体が表現の自由を定める憲法に違反している疑いがあり、「放送に対する規制は、新聞や出版と同様、廃止すべき」だという。
「インフラが紙のようにありふれたものになる時代には、価値の源泉は製紙会社でも印刷会社でもなく、出版社や新聞社のようなクリエイターである。
今まで電波が利益を生み出すように見えたのは、紙が配給制だった戦時中のように、電波を政府が配給しているからにすぎない。インターネット革命によってこうしたボトルネックがなくなれば、出版社が印刷会社をもつ必要がないと同様、放送局が電波をもっている必要もなくなる。
いま電波行政に必要なのは、「ビジョンを描いて民間を先導することではなく、なるべくすみやかに規制から撤退し、電波を政治の世界から開放することだろう」と結んでいる。
筆者はNHK出身。情報通信研究所研究理事
電波利権(池田信夫 新潮新書 2006年1月)
目次
第1章 浪費される電波
なぜ電波が重要か/電波とは何か/価値は数兆円/電波配給制度/きっかけはタイタニック事故/「国有地」の非効率/特殊法人と既得権益/「電波利用料」の不条理
第2章 テレビ局を覆い続ける「田中角栄」の影
政治的なメディアノテレビ黎明期/最初の免許は日テレに/反共の砦/「三種の神器」とミッチー・ブーム/田中角栄の「一本化調整」ビ言論統制から利権へ/UHF帯も占拠/田中のメディア支配ノテレビ局と新聞社の系列化/「波取り記者」/WOWOWとMXテレビ/赤字補填の「相互扶助」/最後の護送船団
第3章 政治に翻弄されたハイビション
政治力学が生んだ複雑さ/NHKの「ハイビジョン」/帯域をふさぐための技術/NABの勝利/標準化の失敗/「日本脅威論」が台頭/見殺しにされたハイビジョンノ「デジタル放送は最大の失敗だった」/泥沼化するデジタル放送/日本でもデジタル化の流れに/何のためのHDTV?/ハイビジョンの教訓
第4章 地上デジタル放送は「平成の戦艦大和」
新しい技術、古い業界/NHKのBSが成功した理由/BSデジタル放送ノインターネットとの「垣根」/地上デジタル放送ノアナログテレビが見られなくなる?/「コピーワンス」の引き起こした混乱/地方民放「炭焼き小屋」論/国費投入/大艦巨砲主義の末路/同じ失敗を繰り返すのか
第5章 NHKは民営化できる
不祥事続き/圧力に弱い経営陣/政治に弄ばれてきた歴史/NC9カット事件/島体制とその崩壊/鳥追い落とし工作/鳥の功罪/海老沢長期政権/安定と停滞の時代/ゆらぐ受信料制度/議論すべき「公共放送」のあり方/NHKの民営化/ニュース部門は非営利組織に
第6章 携帯電話「標準化」をめぐる攻防
国民的な課題/携帯電話の誕生/政治的妥協が生み出したNTTドコモ/爆発的ブームに/i モードの成功/ユーザーがコンテンツをつくる/ーモードが国際標準に/PHSは蘇るか/第3世代携帯の政治力学/FOMAの失敗/「第4世代」はあるのか/標準化は民間にまかせよ
第7章 無線インターネット革命の夜明け
有線に20年遅れたわけ/無線LANの登場/超広帯域無線/ソフトウェア無線/オーバーレイ/無線LANによる公衆無線/最大の問題は周波数の制約
第8章 電波開放への道
周波数オークションノ成功と失敗/「稀少性」の原因は既得権/アメリカの制度改革/日本の制度改革/長期的な目標設定が必要/政府が行うべき業務/「逆オークション」の提案/費用をどうするか/電波利用料を使う手も
第9章 通信と放送は融合できるか
きっかけはフジテレビノ「放送」の特別扱いは無意味に/全てがIPを経由する/長野県栄村の実験/IPを拒否するテレビ局/本音は独占の維持/広がるIP放送/海外のIP放送/著作権二次利用の問題/IP放送は放送ではない?/著作権の見直しを/デジタル放送のIP伝送/県域放送を守るための規制/「ビル陰」という新たな問題
第10章 電波社会主義を超えて
都心のバラック、山奥の高層ビル/配給制度の限界/社会主義市場経済/自律分散型の構造へ/「放送局」という業態は消滅/電波を政治から解放せよ
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本日犬HKの新経営計画が発表されましたが、がっかりの内容です。結局犬HKは現在の受信料支払い拒否の理由を公平な取立てが行われていない事への不平等感と決め付け、それを解決することが「改革」と謳っていますね。私が改革して欲しいのは「公共放送にあるまじき視点の偏った放送の是正」この一つだけ。
2006/1/24(火) 午後 10:20 [ - ]
午後10時から11時までの新番組で「皆さんのそばにいつもNHKがあるようにしたい」だってバカな事をいま橋本会長が言ってました。スクランブルもする気がないらしい。偏向放送をしなければいつでも受信料を払います。
2006/1/24(火) 午後 10:48
「皆さんのそばにいつもNHKがあるようにしたい」って、今の犬HKが国民に行っていることは「居直り」&「恫喝」ですよね(笑)。犬HK様、頼みますから私の側に寄ってこないで下さいw
2006/1/24(火) 午後 11:05 [ - ]
私が見ているNHKの番組は現在「ハートで感じる英文法」毎週木曜20分間のみなので、単純に2ヶ月間常時NHKまたはNHK教育を受信した場合に2790円(2ヶ月分の受信料)を支払うとすると、私の視聴時間では、私がNHKに払うべき金額は2ヶ月で6円になります。逆の考えでは、上記の番組を見るのに一回につき310円支払っていることになりますね・・・。これが果たして高いのか安いのか・・・。
2006/1/24(火) 午後 11:25 [ - ]
頼みますから、犬HK様はデジタル放送切り替え時に放送をPPV方式に切り替えてください。基本契約料金月200円(ニュース、国会中継及びCMのみ閲覧可能)+α任意契約 例えば、ドラマセット300円(NHK又で放映する全てのドラマが閲覧可能)、スポーツセット250円(NHKで放映する全てのスポーツ番組が視聴可能)、学校法人向け各学級毎50円(それぞれの学年の教育番組が閲覧可能)等々、もちろん全ての番組が視聴可能なフルセット2790円を用意してあります。なんてのはどうでしょう?
2006/1/24(火) 午後 11:35 [ - ]
くりばやしさんの再生プランは実に具体的ですね(笑)賛成です。垂れ流しにすると、偏向報道で国民の脳が汚れますから、PPVにすればいいのです。 PPVにすれば韓国映画など観る人も減るでしょうし。NHKの韓流陰謀も失敗することでしょう。
2006/1/25(水) 午前 8:14
ホリエモン逮捕で、加藤紘一はいい気になって武部幹事長および執行部批判を繰り返していますが、昨日は「金と政治」の件で武部氏にやり返されたそうですね。いい気味です。偏向マスコミさん達は「逆ギレ」なんて、報道していますが。。。
2006/1/25(水) 午前 9:27 [ eco*ish*r ]
加藤紘一、図に乗ってここぞとばかり執行部批判してますね。
2006/1/25(水) 午前 10:22