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中国に阿って親日的な台湾を国家として認めないという日本の立場を考え直すべき時期に来ているのではないか。
李登輝元総統を初めとして、金 美齢、呉 善花、黄 文雄などの、日本人以上に日本人的な論客を生んだ台湾を・・・
「2005年、ブッシュは何をやるか」(日高義隆 徳間書店 2005年1月)より
●台湾と中国についての復習:
もともと中国が認められたのは、ベトナム戦争で行き詰ったニクソン政権が、ソビエトに対する国際戦略の切り札として中国を使おうとしたからだ。
米国が中国を認めることによって、国際社会に中国の北京政府が入り、台湾が追い出された。
中国との関係の基本は上海コミュニケによって作られ、1978年2月25日の共同コミュニケによって、中国はワシントンに大使館を置くことになった。
その結果、台湾政府はワシントンから追い出され、国連における安全保障理事国という重要な地位もなくしてしまった。多くの国々が米国と国連を見習い、日本もまた米国に言われるままに中国を承認した。
米国をはじめ世界の国々が台湾を除け者にし、存在しないというようなあつかいをしたのは、中国を恐れたからである。・・・台湾の存在を認めれば、中国が軍事行動を起こすのではないかと恐れたからである。
・・・(しかし、今や)米国の一人勝ちの状況の下で、米国のミサイル潜水艦が8隻も中国の沿岸を航行し、中国の軍事と政治の重要拠点を狙っている現状では、中国の指導者は軍事行動を起こす気にならないだろう。
たとえ軍事行動を起こしたとしても、それが一週間も続けばマラッカ海峡から南シナ海そして東シナ海へつながる海上輸送路が大混乱を来たし、中国経済そのものに大打撃を与えることになる。
●台湾問題に対する米国政府の基本姿勢:
「台湾海峡を越えて、台湾政府と中国政府が軍事的な対立を始めることは許さない。中国が暴力的に台湾を併合することは許さない。同時に台湾が米国との相談することなく勝手に独立することは許さない」
ワシントンの政府関係社は、陳水扁総統が李登輝前総統にくらべて、台湾独立を急いでいると見ている。
ワシントンにはチャイナ・ロビーといわれる国民党系の台湾政府を強く支持する議会や財界の人々が大勢いる。
それに対して、米国務省を中心とする中国専門家の多くはイデオロギー的にも北京政府の立場に同情しいている。
そこにテキサスから乗り込んできたブッシュは国益と言う観点から対応を検討している。
●ブッシュ政権の首脳は:
「中国政府は、経済の分野で勝手なことをやろうとする地方の軍隊や政治家を抑えつけるのに懸命だ。
国内を安定させておくためなら台湾問題で大騒ぎして、それを効果的に片付けるというショーをうまく演出することが必要になってくる」
●米軍の首脳は:
「台湾の陳水扁総統はオリンピックの年に合わせて独立することを狙っている。
中国はそれを阻止しようとしているが、通常の軍事力では台湾を征服できない。
そのために、中国政府はミサイルはじめ航空機や潜水艦、駆逐艦を使って台湾を脅すとともに、経済封鎖や心理的な圧力を使って独立の動きを封じ込めることである」
●米議会の関係者は:
「2005年中に福建省をはじめとする中国の沿岸地域にあわせて200発以上のDF21が発射体制を取る。
その狙いは台湾だが、日本の東京、大阪、名古屋も確実に標的になっていると考えてよい」
●著者曰く・・・
中国政府はイスラエルやフランスなどから熱心に新しい軍事技術を買い入れている。それだけではなく、ミサイルの誘導装置やスパイ衛星の開発ももくろんでいる。
ロシアからは最新戦闘機SU27 SU30を買い始めている。既に旧ソビエト海軍のキロ級潜水艦8隻を購入した。
台湾関係法に基づいて、米国防総省と台湾当局は中国のミサイルに対抗するためにまだ日本の自衛隊も持っていない ミサイル防衛網C41SR(ロッキード・マーチン製)を台湾全土にはりめぐらそうとしている。
しかし、民主党を中心とする米政府内部の北京派と国務省の中国専門家が反対している。
●この項の結語
カーター政権の中国寄りの政策で台湾の存在は国際的になくなり、わが国では台湾政府が国際社会に復帰したり、国として独立したすることは全く不可能であると考えられてきた。
だが、冷戦が終わって世界が変わり、軍事技術が変化し、小さな台湾が広大な中国をミサイルで脅しつけることができるようになった。
その結果、上海コミュニケから32年、中国がやがて台湾を属国にするという建前が崩れ去ろうとしている。
台湾の新しいミサイルによる軍事力と、中国社会の変化、そしてアメリカ一人勝ちという新しい国際社会の情勢が、台湾を再び独立させようとしている。
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TBありがとう。台湾、日本共に、アジア大陸の超パワーとアメリカの超パワーとに飜弄されています。仰るとおり両国共に、独立をどう「実質的」に維持するか、老獪な知恵が必要ですね。
2005/5/7(土) 午後 3:47 [ 蓬莱島山人 ]
共産党独裁が続く中国が軍事力をどんどん増強していく現状は恐ろしいです。 共産党独裁の崩壊が平和的な台湾独立のために必須ではないかと思います。 中国人民も反日デモの前に自国のおかしさに立ち上がるべきでしょうに。
2005/5/7(土) 午後 3:48 [ - ]
呉 善花さんは韓国人です。念のため。
2005/5/7(土) 午後 4:49 [ tmd ]
↑そうでしたね。ご指摘ありがとう。
2005/5/7(土) 午後 5:14