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靖国問題で国家観を失った日本
石平著「日中の宿命」に見る
靖国参拝に関しての日本人の忘れがちなことが二つあると思う。
ひとつは、中国共産党を支える思想的基盤である唯物史観はそもそも宗教などというものは否定していることである。
したがって、日本人が靖国に参拝する宗教的な心情は到底理解できないはずである。
靖国参拝がたとえ政治的なイシューであれ、無宗教の国家体制を取る国家から、首相の靖国参拝の中止を求められることは、日本の宗教・文化を否定する内政干渉であることは間違いない。
ふたつめは、「首相の靖国参拝が中国の15億人の国民の感情を傷つける」という虚言である。
中国共産党政権は15億人の民意を受けて成立した政権ではない。
一握りの権力者が独裁している国家体制は、決して民意を代表したものではなく、「15億人の国民の感情」などと言える義理ではないのである。
本書は、明日間違いなく靖国神社を参拝するであろう小泉首相を「おそらく日中国交回復以来、中国に対してはっきりとものを言った初めての日本首相」と高く評価している。
また、この原稿を執筆中の2月22日にはまだ前原誠司氏が民主党党首であったので、中国にはっきり物を言う野党党首としてこれも高く評価している。
思えば、偽メール事件で前原氏が失脚したことは、残念なことであった。
代わって党首となった小沢一郎のダーティなイメージを見ても、金丸時代の古い政治手法を繰り返すことは間違いなく、派閥破壊などの小泉首相の政治改革を後戻りさせるマイナス要因でしかない。
閑話休題。
本書の著者石平氏は中国の大学を卒業後、日本の大学院に学び、そのまま民間研究機関に就職、日中関係に関する多くの本を出している。
「日中友好は日本を滅ぼす」
http://blogs.yahoo.co.jp/blogger2005jp/20468184.html
関連記事:「日中友好の幻を捨てよう」
http://blogs.yahoo.co.jp/blogger2005jp/38549498.html
書き下ろしの第5章で、氏は中国に舐められても平気な日本人を「ここまでなりさがったのか」と厳しく批判している。
ここまで言われては日本人としてまったく情けない限りだが事実である。
中国の呉儀副首相のドタキャン事件で、政府は「冷静な対応」を取り、中国対して抗議もせず、釈明すら求めなかった。
それも不思議なことだが、さらにマスコミや野党は呉を非難するどころか、小泉首相が悪いからだと非難した。
一国の首相が外国の非礼を受けて、国内からの非難を一身に集めるなどということは世界自由のどこの国にもないと日本の異常さを指摘する。
そして「筆者は日本人の国家意識のなさに、改めて驚いた」という。
「この『ドタキャン』の発生から『小泉首相の靖国参拝はやめろ』との大合唱が日本国内から巻き起こった。(中略)まったく理解に苦しむ。こうした政治家の姿勢よりもさらに衝撃的なのは、『靖国参拝問題』に対する日本の国民の世論の変化である』
2005年5月27日28日の世論調査結果は「参拝反対」が57.7%と半年前の16.9ポイント増となり、「参拝すべきだ」は16.7%減となった。
これ以降、反対派の数が過半数を占めている。
中国にとっては大変歓迎すべき動向で、この世論調査の結果を鬼の首でも取ったかのように報じている。
結果的には、ドタキャンという非礼にして乱暴な外交手段をとった結果、日本の国民世論の大半は逆に中国政府の意向と一致するような方向に転じてしまった」
参拝すべきかどうかの問題より、日本国民の世論におけるこのような"転向"こそ、日本人自身にとって最も憂慮すべき深刻な問題ではないのだろうか」
国民世論を意図的な方向に誘導するマスコミにその責任の大部分があることは言うまでもない。
ただ、石平氏の「靖国参拝を続けると中国国民の反日暴動がまた起こるのが怖いので、日本に止めるようにお願いしているのが本音だ」という見方には同意できない。
あれほど見事に反日暴動を演出し、時期を見計らって暴動を抑えた中国政府はそんなにヤワであるとは思えないのだ。
中国国民の大部分は靖国問題など気にもしていないのがほんとうのところだろう。
あとがきで著者はいう。
「東アジアという学級で中国政府は悪ガキ大将で、日本は一番意気地のない「虐められっ子」だ。特に小泉政権以前は。小泉政権が誕生してからり日本は徐々に成長して一人前の大人になろうとする気概を見せ始めている。
しかし、小泉政権以後は次の政権を担当する新しい首相の信念と意思によって、以前通りの虐められっ子に「退行」してしまう可能性もないわけではない。
もい本当にそうなれば、わが中国政府の悪ガキ根性が一層助長されることになり、日中関係はますます不安定になっていくしかない。それだけでなく、東アジアという「学級」も永遠に成長できないままである。
いつまでこの東アジアという「子供の学級」に閉じ込められて虐められっ子の立場を甘受するのか、立派な「大人の国」となって世界の日本として羽ばたくのか。
その選択は実に日本国民自身にかかっているのである」
ドラえもんの腕白大将「ジャイアン」が中国、情けない「のびた」が日本、ごまをする「スネオ」が韓国という図式はもはや知らぬものはいない。
のびたはいつになったらジャイアンと対等の立場を取ることができるだろうか。
中国人だから見える 日中の宿命
(石平 扶桑社 2006年5月 1,500円)
目次
第1章 戦後最大規模の反日運動の意味するもの
反日の嵐はこうして巻き起こった
「理由なき」反日運動の本当の理由
メディアの煽動と学者の妄言
日中関係の地殻変動の予感
第2章 中国政府の火遊びと日中関係の転機到来
暴動助長の張本人は中国政府
「民意」の虎威を借りた対日反攻
火遊びする者は火消しに追われた
「内敵」を作り出した中国共産党政権
第3章「経熱政冷」の根源はどこにあるのだろうか
「ドタキャン事件」に見る中国政府の二転三転
胡錦濤指導部の「変節」と対日方針の迷走
二重の「主役」を強いられる日本
第4章 小泉マジックの効用と「靖国問題」の深層
「靖国参拝」で困るのは本当は誰なのか
"仕掛け"に引っかかった中国指導部
無神論者の中国共産党から見た「靖国」
「死者に対する政治利用」は中国共産党政権の文化
第5章「日中友好」の怪しい正体とその死亡証明書
「嘗めていい」国民に成り下がった日本人
「日中友好」という有害無益な長物
日本は北朝鮮同様の「ならず者国家」か
反日教育が作り上げた架空の虚像
中国人民からの「日中友好死亡証明書」
第6章 動き出した「大陸・台湾反日同盟」の大謀略
何のための「反日行脚」なのか
「反日民族同盟」結成への呼びかけ
対日姿勢が強硬なキーマンの登場
「尖閣共闘」がもたらす歴史的契機
第七章 「日中冷戦時代」幕開けの兆し
「両面戦」の様相を呈した日中間対立と争い
戦後以来未曾有の緊張局面
「小泉政権ヲ相手トセズ」の強硬方針
日中冷戦時代到来の歴史的必然性
第8章 前原発言の衝撃と中国「靖国外交」の破綻
前原発言のもたらした意外な副産物
小泉首相と前原代表の「対中国共闘」
「一点張り主義」の対日外交のツケ
最終章 日中はいかに「最終局面」の到来を回避できるのか
「解凍」に向けた中国の外交攻勢の真意
流れを作ったもう一人の隠れた主役
対中外交の新しいスタイルの誕生と確立
日中関係の「悪循環」を断ち切る転換点
日本という国の宿命と守るべきスタンス
あとがきにかえて
「子供のけんか」をやめて「大人の関係」を築こう!
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いやぁーごもっとも!
2006/8/14(月) 午前 11:03 [ 一 ]
ストーリーとしては、のびたは伝家の宝刀ドラエモンを使うしかないっしょ。
2006/8/14(月) 午後 0:37 [ zgenech ]
首相の靖国神社参拝は日本の国家観に深く関係することと思う。江沢民が「日本へは歴史問題を永遠に話せ」ということが明らかになりました。小泉総理が中国との不条理な関係を絶つために5年間続けて靖国神社へ参拝することは大きな功績であり、明日は歴史に残る出来事となると思う。
2006/8/14(月) 午後 4:05 [ wat*rs*o*e8820*0 ]
明日、首相の靖国参拝が実施される事を望みます。中国に対しては今まで弱腰で有りすぎたと言えましょう。中国の反発と言うより国内サヨクの 反発を気にし過ぎていたと言えるのでは?もはや中国と友好関係は築けません。江沢民の仕業と言えます。
2006/8/14(月) 午後 4:57 [ zep*_71*5 ]
民主党前原も、中国脅威論を言ったとたんに、会談ドタキャン。中国の本質見たりということでしたね。小泉に対抗できる者に対しても、気に入らんことを言われたら、会わんですもんね。完全に日本をバカにしているということですもんね。小沢みたいな、国内は、姑息な裏工作で何とかできても、外交はからっきしダメな奴を可愛がりたい。尻尾フリフリが上手な奴は、外交には向かない。マスコミもいい加減に眼を覚ましてほしい。
2006/8/14(月) 午後 8:56
次期首相も靖国に参拝し続けなければいけないのだ!ジャイアンにはジャイアンの母ちゃんが有効なのだ!
2006/8/14(月) 午後 9:50
休みでテレビを見ていたら、反靖国、反小泉のオンパレード。日本の悪評を言って飯を食っているマスコミや評論家って一体・・・。小泉首相は、ぜひ明日参拝してください。
2006/8/14(月) 午後 10:42 [ ep-mode ]
いよいよ今日は歴史的な一日になります。ってほどの事でもないのですが、まさかポケットから賽銭出してチャリンではないでしょうね。日本はジャイアンが怖がるかあちゃんにならねば。安倍さんジャイアンのかあちゃんになってね。
2006/8/15(火) 午前 0:43
結局どの道批判されるのなら8.15に行くのがベストだというのに5年かかった...気がしないでもないがなんにせよよかった!次は安倍ちゃんのばんだぜ!来年の参院選を乗り切ったら記念参拝よぉ!
2006/8/15(火) 午前 10:22 [ hy4**05 ]
となると、ドラえもんはアメリカかな? 私としては、中国の共産党独裁政治体制が崩壊し、日本と健全な友好関係を一日でも早く構築出来る事を願っていますそうすれば首相の靖国参拝に口喧しく干渉はしないでしょう 安倍首相にとって気をつけるべきは「売国無罪」朝日新聞等の反日分子 でしょう。 私は創価学会の会員ですが、安倍首相の靖国参拝には反対しません。
2006/10/19(木) 午前 10:53 [ sssy ]
まずは、日本人が目覚めること。そこからが、全ての始まりです。こういう正しい歴史を語り合うことから始めたいですね。
2008/2/4(月) 午後 5:55