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ネットVSマスコミ!大戦争の真実
「インターネットは便所の落書きだ」と言った筑紫哲也。
「2ちゃんねるゴミためだ」と言った鳥越俊太郎。
いずれも既存メディアに巣食う反日サヨクのニュースキャスターがネット言論の批判に耐えかねて上げた悲鳴であった。
インターネットでホームページやブログと言う手段で自己主張できなかった時代は、新聞、テレビ、ラジオなどのマスメディアから流される一方的な情報を私たちは受け取るだけだった。
しかし、インターネットの普及で、一方的に与えられるマスメディアのウソに気付いたサイレント・マジョリティは声を上げ、同じ思いを共有する人たちは互いに情報を交換し、ネットワークで既存メディアの偏向を攻撃した。
時には、既存メディアが温存しようとする組織、団体、個人への攻撃も行われた。
これに対し、サヨクは自分の立ち位置から見れば右に見える「正論」をネット右翼(ネットウヨ)と反撃している。
事実、ネットの世界を覗けば左右入り乱れて百花繚乱だ。
しかし、左側に住む住人は押しなべて感情的、非論理的で保守本流の理論に太刀打ちできない。
それは、ちょうどネット上で火花をちらしている日韓の討論に似ている。
本書はネットとマスコミを、既存メディアと、それを監視し、そのウソを見破るネットという対立構造で捕らえたもので一読に値する。
第一部は編集部がネットとマスコミの戦いの戦歴を紹介している。
しかし、ネット側の代表として2ちゃんねるにのみ焦点が当たっているのは不満だ。
現象的には2ちゃんねるが火をつけた形になっているが、ホームページやブログといった地味だが一過性ではなく持続性のあるネットの力がその下支えになっていることを見逃してはならない。
本書のなかから・・・
「『ネット右翼』という言葉があるように、確かにネット上の書き込みには右傾、保守化したものが多く見られる。
ただそれは、反日に抗するがゆえの右傾であって、かつてのようなイデオロギーとしての右翼とは全く異なる。
また、もはや「マス」となったネット世界が保守化に傾くのも当然の帰結だろう」
本宮ひろ志が「南京大虐殺」を描いたマンガ「国が燃える」のにネットが抗議の声を上げ、地方議員の参加もあって、出版社と作者から削除と謝罪を勝ち取った事件があった。
共産党と朝日新聞の雑誌「AERA」は、これを「圧力」と非難し「過激なネツト世論」だと断じた。
(戦った)西村修平さんは怒りを込めて語る。
「いままで既存のメディアに対して抗議を上げるということがなかった。
それがはじめてネットなどで出てきた。それを彼らは『右傾化』と呼ぶ。
実際に行動することができない人が声を上げる一番の方法はネットである。
一般の人は表現の手段を持ち合わせていない。今回の教訓は、何の力もない一市民でも、声を上げれば大企業でもその誤りを屈服させることができるということだ」
第2部以降は署名記事だが、冒頭の佐藤健志氏の解説には与し得ない。
氏は解釈前の情報を「インフォメーション」と呼び解釈後の情報を「インテリジェンス」と呼ぶと定義している。
「インテリジェンス 武器なき戦争」の定義から借りてきたものであろう。
http://blogs.yahoo.co.jp/blogger2005jp/47665973.html
インテリジェンスという言葉はもっと大切に使いたいものだと思う。
氏の定義のレべルならインテリジェンスなどというおどろおどろしい横文字を使わずとも、昔からあるもっと平易な定義、データ(素材)とインフォメーション(情報)で十分である。
それはさておき、氏は「ネットとマスコミの対立は枠を持たぬメディアと不適切な枠を持ったメディアの争い」だと定義する。
そしてネットは第一段階の情報へのアクセスは豊富ながら、解釈の枠を提示する力は弱い」、「時代の変化が急激過ぎるせいで、現実に直面・対処するための有効な枠を誰も提示できていない」と批判する。
結論は喧嘩両成敗とばかりに、「ネットとマスコミが、ともにおのれの欠陥を克服し、質的向上を果たす『解釈前の情報はネットで、解釈後の情報はマスコミで』なる共存共栄の関係が成立する」と結論付けている。
この場合、氏は「ネット」をせいぜいネット検索程度としかとらえていないのではないか。
なぜなら、みずからの枠をもち、解釈された情報を提供しているメジャーなホームページやブログ(酔夢ing Voice、博士の独り言など)が、ネット上に溢れている現実をどう解釈するのだ。
その点、やはり本誌の編集長・西村幸祐氏の洞察は鋭い。
生活者のメディアへの新しい視点は、メディアが「体制寄り」か「反体制より」かという視点ではなく、事実が事実として客観的に伝えられているかどうかという一点だと氏は言う。
リベラルか保守か、あるいは右翼か左翼かという二項対立は時代遅れだと喝破する氏の主張の一部をコピペさせていただく。
「・・・〈事実〉を恣意的に編むメディアより、〈事実〉を〈事実〉として提示するメディアがデジタルネットワーク社会にとって意味のあるメディアになるのだ。
しかも、〈受け手〉が、かつては〈送り手〉しか立ち入れなかった情報の採集の場に様々な検索エンジンにより容易にアクセスできるようになると、ますますメディアのコンテンツを編む作業が不要なものになるのだ。
・・・情報を上流から下流へと伝えるという古典的なメディアの回路自体を守ることが至上命題となり、下流から上流への、〈受け手〉から〈送り手〉への情報発信を阻害し続けることになるのだ。
・・・来年の大統領選挙では民主党が勝つ可能性は高いが、米国の世論調査会社によれば、米国で投票者の41%が何らかのオンラインニュースを見て影響を受けているという。この変化を日本の旧メディアはどう評価しているのだろうか。
(日本も既存メデイアの「安倍潰し」番組に惑わされ事なく、ネット情報で参院選に投票するのだろうか)
昨年来、「旧メディア」でも特に左傾の朝日、毎日が「ネット右翼」という言葉を用いてネット言論を恣意的に攻撃している。
結局、新しいパラダイムシフトを感知できない、冒頭述べた「裸の王様」が、理解不能な事象からレッテル貼りで逃避しているようだ。
「WEB3・O」の出現を待つまでもなく、「旧メディア」は自ら解体して行くのだろうか。
ネットVSマスコミ!大戦争の真実
(西村幸祐責任編集 オークラ出版 2007年5月 1,200円)
《目次》
ネットVSスコミ戦争 全ファイル
◎疑惑だらけのTBS格闘技中継
懲りないTBS、スポーツでも歪曲報道
◎毎日新聞「ネット君臨」対2ちゃんねる
ネット白眼視は「大新聞」の断末魔の叫びだ
◎「オーマイニュース」騒動の顛末
2ちゃんねるに釣られた鳥越後太郎の醜態
◎「NHK政治家介入事件」とネット言論
天下の「朝日」がブロガーに敗れた日
◎日経新聞「富田メモ」スクープを巡って
マスコミは「天皇発言」の真贋論争から逃げた
◎令放送を拒否するNHKを許すな!
「第五権力」としてのネット言論
◎毎日新聞佐賀支局「在日」記者の不敬発言
「反天皇」の仰天記者にネットが猛反撃
◎TBSの石原都知事発言・改竄報道
ネットが見抜いたTBSの邪悪な意図
◎「国が燃える」連載中止騒動
「南京大虐殺」の描写をネットは見逃さなかった
◎朝日新聞「萎縮の構図」の蒙昧
ブログ炎上は「ネット右翼」の仕業という滑稽な論理
◎朝日新聞「しがない記者日記」騒動
無知が招いたブログ全焼−地雷を踏んだらサヨウナラ
◎有名人ブログ炎上の真実
ほら、2ちゃんねらーが見てるよ
◎読売新聞社説の2ちゃんねる非難
2ちゃんねるが終わる日
◎左翼の牙城「世界」からネットを見れば
北田暁天が2ちゃんねるを「喘う」理由
◎「AERA」の「2ちやんねるからプログの時代へ」始末記
「ブログの時代」の誤算
2 ネットVSマスコミ対立の構造
情報、現実、そして「枠」−ネット言論が求めるもの……佐藤健志
「拉致問題」命令放送を拒否するNHKを許すな!……宮島理
「韓流」ブームを終わらせたネット………………………中宮崇
「ぷちナショナリズム症候群」のピンぼけ分析を嗤う……宮島理
「拉致」が照らし出すネット言論の可能性…………山本孝司
トークセッション「2ちゃんねる」の社会学…亀井秀雄VS西村幸祐
《特集》
ネット言論への反論
ネットはすでに同時代の「リアル」だ………………大月隆寛
匿名社会の陰湿な体質−ログ炎上体験記………花岡信昭
左翼の「2ちゃんねる」廃止論……………………天国太平
3 衰弱するメディアとネットの未来
WEB3・Oとメディアの未来………………………………西村幸祐
言論責任保証システムとは何か…………………………掛谷英紀
忍び寄るネット規制−ある日、あなたのサイトが消えていたら…桜井誠
マスコミとネットの対立を越えて……………………………紙背徹
世界を支配するGoogleという神………………………小川裕夫
世間を騒がせたネット界の痛い人々………………………花山十也
「マンガ嫌韓流」著者が語るネット論………………………山野車輪
COLUMN
石田衣良の「ふー、びっくり」事件
「荒川静香の日の丸」騒動
W杯 暴いたメディアの虚像
マスコミの「嫌韓流」黙殺
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