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憲法9条改正後の日本の軍隊!
国民投票法制定前の緊急出版
キーワードとマンガで9条改正まるわかり!
(別冊宝島 2006年3月 900円)
憲法改正の機運が高まっている今日この頃、そして、社民党がトチ狂って「憲法改正反対」と先祖返りをした昨今、なぜ憲法を改正する必要があるのか、憲法9条の改正で自衛隊がどう変わるのかを漫画入りで分かりやすくまとめたお勧めの本が宝島社から出た。
冒頭のマンガ「朝鮮戦争勃発 自衛軍出動!」は生々しい。
近未来に北朝鮮が地上核実験を強行したために、米軍が北朝鮮の核施設を攻撃、日本の自衛軍も参加する。
結局北朝鮮はソウルを攻略できず、中国の介入で休戦し、中国主導の新政権が発足。核は放棄されたというあらすじ。
むしろ台湾有事の方が先かもしれないし、韓国も北朝鮮と一緒になって日米を相手にしているかも知れないが・・・・
自民党結成以来の60年の悲願「憲法改正」はようやく途につき始めたばかりで、いまだに自衛隊の新名称すら決まらず論議を呼んでいる。
自民党案の第9条の2は「我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする自衛軍を保持する」とある。
「かつて侵略したからもう侵略いたしません、自衛でございます」と自虐史観の持ち主は言いたいのだろうが、
英語にすれば "Self Defense Force" で自衛隊との区別もつかない。
また、自分の国さえ守りゃあいいんで、他国でテロが起こって国連部隊が出動しても、知らぬ顔の半兵衛を決め込む日本のお家芸である一国平和主義というわけだ。
「羹に懲りて膾を吹く」という通り、駆逐艦を護衛艦、砲兵を特科、工兵を施設科などとごまかしだらけの自衛隊用語は、会社の課名や大学の科目名じゃあるまいし、かえって国民を欺くものだ。
本書はかなりの用語が旧軍の名称に戻るのではないかと推測する。
本書の一番興味あるところは、5つのシミュレーションだ。
そのひとつに日米同盟が消滅したケースがある。
アメリカの後ろ盾を失った日本が中国と戦争状態になった時、勝負は一方的に日本軍の勝ちになるという。ほんとだろうか?
日本の周辺海域や空域で通常兵器で戦争が始まった場合で、核ミサイルを落とされたら一発で日本はアウトではなかろうか?
「戦闘が日本の周辺海域や空域で始まった場合、現在の日中両国の軍事レベルでは、ハイテク武装に優れる日本側が圧倒的に有利な戦いを進められる。海と空の戦いは、兵器装備の性能、システムのレベル、兵士たちの訓練度の高さなどでドライに勝負が決まってしまう。特に日中両国間の軍組織全体でのシステムレベルの差は大きい。
さらに、早期警戒管制機や偵察衛星、イージス護衛艦のような探知能力の高い兵器を中心にしたシステムを構築している側は、敵の射程距離の外側から正確にミサイルを命中させられるので、勝負は一方的に決まってしまう。そのため中国はこのような正面対戦争は仕掛けてはこないだろう。
では、どのような衝突になるのか。ひとつには、東シナ海の日中中間線付近のガス田開発を巡って、海上保安庁の巡視艇や海上自衛隊のP13C哨戒機が銃撃を受けるといったものが予想される。中国のこのような軍事行動は、日本がどこまで武力行使をもって反撃してくるのかを見定めることが目的だ。そのため、二度と中国がそのような挑発をしなくなるくらいの反撃が必要になる。
奄美大島沖で北朝鮮の工作船を撃沈した件でも、日本が断固たる武力対処をした結果、その後、似たような行動はしなくなった。小さな武力衝突が大きな戦争に発展しないためには、「こちらはすぐにでも武力行使で反撃す る意志があるぞ」ということを見せつけることが大切だ。
これら小規模衝突に対処するくらいの戦力であれば、米国の後ろ盾などなくても日本の持っている戦力だけで充分といえよう」
さらに、日米同盟解消の可能性が見えた時点で、米国に頼っていた軍事技術に代わる日本の自主開発の研究開始が必要であり、世界での「孤立化」を防ぐために国際貢献をらにアッピールする必要性にも触れ、単なる軍事オタクのシミュレーションではない。
次の一節は『正論』である。
「米国が将来も同盟国だという前提での国防政策は現実的ではない。むしろ、米国と敵対したときのことを念頭に置いて国防政策を立案することにより、世界とどうつきあうかという視点が開ける。
日本が現在もなお、国際感覚に乏しい政策を続けている理由のひとつは、米国の後ろ盾を無条件に信じていることにある」
なお、朝日新聞の護憲偏向を指摘するコラム、石破茂元防衛庁長官との緊急インタビューなど情報満載。
なお石破氏は「人権擁護法案」賛成派と言われているのでウォッチしよう。
憲法改正と国防のあり方をもう一度考えてみたい人たちに手軽に読む本として(別冊宝島のいいところ)お勧めする。
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