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中国の国土が病んでいる。
としか言いようがない事故が続出している。 中国各地で発生する工場爆発事故、それに伴う河川汚染被害のニュース。炭鉱事故も多発。更に重大で、深刻なのがその事故発生と被害の情報開示の遅れ、情報隠蔽のニュース。 <河川汚染> 直近の河川汚染は吉林省の化学工場爆発事故(11月13日)によって起きた有害物質ベンゼンの流出だ。第二松花江(吉林省)から松花江本流のハルビン(黒龍江省の省都)を襲い、当局の給水停止、住民は飲料水のペットボトルを買い漁った。 下流のハバロスク付近(アムール川、中国名・黒龍江)へ達するまで約1ヶ月かかった。流域面積が広く、長いだけに被害が甚大な事故だったことを物語る。 「松花江汚染事故」では工場がある吉林市は事故翌日の14日、担当の王偉副市長が「汚染なし」とウソの発表。黒龍江省の張左己・省長は後日「(事実を公表しなかったのは)善意のウソ」と釈明、理由は住民の心理的パニックと投資の減少を防ぐことを挙げていた。 異例の釈明だが、情報の隠蔽の背景がそこにあった。 王・吉林市副市長(43)は今月6日、自宅で自殺していた。翌日には中国政府の原因調査団が吉林市入りの予定だった。 湖南省の冷水江でも同24日、化学工場の廃液貯水池から有害物質が流出、ここでも流域では給水停止措置が執られた。さらに淮河(河南省)流域では工場からの慢性的な廃液流出によって「がん」が多発するなど汚染地が広がっているとの報道も届く。 いずれも情報公開遅れ、いや、情報の隠蔽で被害が拡大、住民からの批判が噴出している。 <報道規制> 党の統制下にある中国の新聞、雑誌の中で有名全国紙など数紙誌が「なぜ、情報隠蔽」と異例の政府批判に踏み切った(その後、当局が独自取材の禁止指示で報道自粛)。 真相に迫り、中央政府批判に立ち上がったメディアの今回の行動は何を意味するのか。 環境汚染問題が報道規制のあり方にも飛び火するのか。 <炭鉱事故続発> 一方、11月27日夜、黒龍江省での爆発で171人死亡。今月2日には河南省の炭鉱で出水事故、42人が行方不明に。7日には河北省唐山市の炭鉱で爆発、96人死亡と、全国各地の炭鉱で爆発事故や出水事故が相次いでいる。 11月21日までに10人以上が死亡した炭鉱事故は51件(昨年同期比17件増)、死者数は昨年の2倍以上の1353人という発表があったが、この数字も年内には更新する。 これらの爆発事故の原因も生産優先、安全無視だ。さらに、驚くことに操業停止工場での事故もあったという。こうなると政府の“命令無視”で、事はさらに重大ではないのか。 被害拡大に対する住民の不満が広がっているという。 <政府の対応> 重く見た中国政府は「一部の地方や関連部門、企業が安全対策を怠け、マヒしているため」とまで言い切り、異例の管理強化を緊急通知した。責任者の処分は必至で、「松花江汚染事故」では政府が2日、環境部門トップの解振華・国家環境保護総局長を更迭した。 4日には汚染の責任をとって中国石油天然ガス集団公司は子会社「吉林石化分公司」の総経理(社長)兼党委員会書記を更迭した。すでに親会社の集団公司社長も辞意を表明している。 王毅・駐日大使が先日、マスコミ人との会合で「中国は26年間、高度成長を続け、史上経験のない発展を遂げている。その中で負の部分は出てくる。日本もそうだった。 日本はその経験で得た防止技術などで協力してほしい。中国に対してはどうか全体を、そして客観的に温かい目でみてほしい」と述べていた。 「負の出現は必至」では済まされない。“歴史(他の国の経験)を鏡に”、の発想で取り組んでほしい。 <憂慮> しかし、市場経済を目指す中国では「安全より増産を優先する」企業と地方政府の体質改善は容易ではない。 また、一朝一夕で情報開示など民主的手法を望むのも酷なのか。そこに問題の深刻さが潜んでいるとも言える。 加えて、近年、農地では化学肥料を多用、高濃度の汚染物質が河川に流入、土地は疲弊、砂漠化が進んでいる客観的状況もある。 都市と農村の格差が拡大する中、各地で“農民蜂起”的事件が伝わってきている。 各地で不安、不満のマグマが蓄積されていないだろうか。 「蟻の一穴」が各地で噴出すると・・・。心配でならない。 (園木 宏志) |
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公害防止や環境への配慮、こうしたコストは膨大なものになるはず。中国はコストをかけずに、低価格製品を集中豪雨させている。もっとも、それを促進してるのは、日本人労働者の首を切り日本を空にして出かけた日本企業かも。 100年河清をまつしかない。
2005/12/9(金) 午後 0:11 [ みなみ ]