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日中関係が政治的に芳しくない時期、市民レベルの交流が何よりも大切です。そんな時、中国の名門、清華大学で日本語を学ぶ女子大生、劉纉さんと縁ができ、中国レポートをお願いしました。第1回は中国の最大の行事「春節」、その「準備風景」から始めます。ご期待下さい。 <春節を前に> 間もなく春節です。春節即ち旧暦正月1日は、中国人にとって、1年中で最も重要で特別な意味を持つ祭日です。元旦が過ぎても春節にならないと、中国人のなかではまだ新年ではない。そして、何故か旧正月に近づくと家が恋しくなる。 私も例外ではない。早くから地元湖南省へ帰る準備を始めた。去年の春節は日本へ交換留学中の為、帰らなかったせいか、今年は家がいつもより恋しい。それに、春節を体験してもらうため、日本人の友達(H君と呼ぼう)を連れて帰ることにした。普段と違う春節に私も少しわくわくしている。 <春運> 春節の日は毎年違う。今年は公暦1月29日。私は1月6日頃から列車のチケットの手配を始めた。携帯電話、インターネット、旅行代理店、チケット売り場の4つの手段を試したが、直接地元へ帰るチケットは手に入らなかった。 何故だろうか。春節の時は全国の数億人の里帰りで、交通機関は大変混雑するからです。この時期、列車だけでなく長距離バス、船、飛行機、全ての交通機関が飽和状態となる。これは「春運」と呼ばれる全国的な交通ラッシュ。春節の雰囲気はいつも、この「春運」から漂い始めるのです。 <ようやく帰宅!しかし、忙しい…> 20日、ようやく帰宅を果しました。初めての外国人の来訪だが、父も母も普通の友達のように接してくれた。逆にH君の方が緊張していたようだ。 家についてやっと一息ついたと思いきや、春節の準備で寝坊できなくなった。 買い物、大掃除、食べ物の準備。買い物の内容は、新しい服や年越用品。新しい服で新年を過ごそう、これで新年に新しい始まりがあると、中国人は信じています。服だけでなく、電化製品や飾り物など新年に新しい物を買う風習もあります。 年越用品は殆ど決まっていて、中では食材が中心となっている。魚はまず欠かせない、中国語では「魚」(ユイ)の発音は豊かな生活を意味する「余」の発音と同じで縁起が良いとされているからです。その他に、豚肉や鶏、アヒル、飴、果物、ナッツ全て一週間分用意しなければならない。新年が明けて、一週間以内は買い物をしてはいけないという昔の風習があるからだ。今では昔ほど厳しくないが、やはりたくさん用意するのが一般の習慣です。 春節の買い物は辛(つら)い。どこにいっても人ごみ。街は赤い色で染められている。赤は中国で裕福で活気のある生活を象徴する色で、お祝いの際には欠かせないものなのです。 <明日は新年!決まりごとが多い> 今日は大晦日、春節に近づけば近づくほど決まりごとが多くなる。 地元では新年3日前に親族の墓参りをする習慣がある。私たちも行った。中国で墓参りをする際には、亡くなった人に爆竹で来たことを知らせるのが一般的。日本ではこのような習慣がないせいか、H君はこの事を不思議に思った。 そして、親戚の年上の人に挨拶へ行く。今年お世話になりましたと尊敬の意を表す、一つの礼儀です。これは「辞年」と呼ばれます。 新年2日前、今年最後の家の掃除をする。そして、春聯や赤い紙で切った窓飾りを貼る。 大晦日には必ずお風呂に入る。きれいに洗って新年を迎えるためです。除夜の晩餐と一家団欒は、中国人にとって何よりの楽しみです。私もこれから祖父の家へ除夜の晩餐を過ごしに行こうと思います。それでは、今日はとりあえずここまでにします。春節の状況は次回報告します。(原稿は1月28日着) ※劉纉さんは湖南省出身。現在、清華大学日本語学科の3年生(21歳)。2004年10月から1年間岩手大学教育学部に交換留学。2005年10月に清華大学日本語学科に戻りました。「日中の相互理解のためになりたい」が希望なだけに、日本語の文章も、お読みになってお分かりのように抜群です。写真もすべて劉さん撮影です。若い中国の大学生の目線による「中国レポート」をシリーズで送ってもらうことになりました。 |
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