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今回は、北朝鮮のミサイル問題、小泉首相の訪米、ロシア・サンクトペテルブルクサミットなど、外交をテーマにしていた。が、この日の日本経済新聞朝刊の特ダネ記事「昭和天皇がA級戦犯の靖国合祀に不快感」(故・富田朝彦・元宮内庁長官のメモ)の衝撃が走った直後だっただけに、冒頭にこの問題を取り上げた。 両氏とも驚きを隠せなかった。神官でもある綿貫氏は、慎重姿勢だったが、塩川氏は歯に衣着せぬ持論を吐露したのが印象的だった。 政争の具にされることが心配、国論二分になると大変――綿貫 合祀したことが根本的に間違い。靖国神社の神官の問題――塩川 綿貫: 事実関係がはっきりしていないのに、想像でものを言うのはよくないが、『政争の具』に供せられることを非常に心配している。 日本の「天皇制」と「靖国神社」という問題を結びつけて、国論が二分するようなことになると大変なことになると思うので、十分慎重に向かい合わなければならないと思う。 塩川: 昭和天皇のことは別として(そもそも)宮司の一存で(A級戦犯を)合祀できる組織がおかしい。神官の皆さんに諮る、神社庁に相談するなど、詰めた相談なしに(78年、故・松平慶民宮司の一存で)やっちゃったことがおかしい。(靖国神社の)神格性、神様の尊さに疑問を持つ。 政治は(そもそも)宗教に関係したらいけないし、(合祀されたとき)報告も受けてないし関与もしていない。神官の問題として考えてもらわなければいけない。 宗教法人に神道が入るのはおかしい――綿貫 外交に利用しているのはけしからん――塩川 だから、その神道の中で、合祀したとかしないとか魂があっちだこっちだと言われても、まず、死んだものはみな神様になるという思想ですから。死んだ人を区別することはできない。 長い伝統、歴史の中で包み込んでもらうべき問題だと考えています。 塩川: 靖国神社や皇太神宮などは、尊敬の的ではあるが、宗教法人といった法律的な要綱で縛るべき問題じゃないと思います。そもそも神社は鎮守の森にあったもの。だから、靖国の問題もあまり議論しないで行くものは行ったらいいし、いやだったら行かなくていいし、自由にしたらいいと思う。 岸井: しかも外交が絡みますからね、これが非常に複雑になってきますよね。 塩川: 外交に利用してるんですよ。むしろこれが僕はけしからんと思う。こういうものを利用して外交を展開しとることがおかしい。他の国は言っていないのに、ただ特定の国だけが靖国について言うのはおかしいと思いますね。意地になっていると思いますね。 北朝鮮はまともに相手にできない国――塩川 北朝鮮の考えている残酷さ・無法性をもっと認識する必要ある――綿貫 今回、肝心のテポドンが失敗したわけでしょ。(打ち上げを)また引き続いてやると思う。北朝鮮は(ミサイルを)売りたくてやった。イランも他の産油国といった買い手も実験の実態を見て待っているのでもう一度やると思う。 しかし、そんなことを繰り返していたら事態はおかしくなる。非常な決意をもってやらせないようにすることが必要だろう。 しかも北朝鮮は日本海を向けてやっている。「日本は平和国家だから抵抗する力はない」というナメた前提のもとでやっていると思う。これは日本人として考えなければならない問題点だと思う。「近隣の諸国の善意を信頼して」なんてことではいけないと思いますね。 綿貫: (今回の)テポドン問題よりも一番なまなましかったのは、(2001年、北朝鮮の工作船が)日本の領海にやってきて、銃撃戦をやって(海上保安庁の巡視船が)撃沈したことがあった。 人の領土に入ってきて鉄砲を撃って、本当に戦争ですよ。あの実態をもっと北朝鮮の考えていることの残酷さ、無法性を認識しなきゃならないと思いますね。 さらに、岸井氏が、「拉致問題も抱えている。国際的に結束した『圧力』と『対話』も必要なのではないか」と今後の取り組みを質した。 「国力」について真剣に考えるべきとき――塩川 綿貫: 在日、北、南と、民族的にもこんがらがっていることなど複雑な要素もありますが、やはり、「国」ということを中心に考えて、堂々と言うべきことを主張すること。 塩川: 対話、対話といいますけど、国連は何もできないじゃないですか。結局、対話の結論は、力関係ですよ。その力というのは、「文化の力」「経済の力」「軍事の力」「外交の力」そういう国としての力ですよ。 (そういった)力をちゃんと持っている国が議論を通すことができる。我々としても「国力」というものを真剣に総合的に考えるべき時だと思います。 岸井: そういう意味では、国家としてどうすべきかを日本人として考える非常に重要な契機にはなったかもしれませんね。 塩川: そうですね。こういうことを積み重ねて、だんだんと普通の国になっていくんでしょうね。まだ終戦ボケが残ってますからね。 綿貫: そうそう。 |

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