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最近、カレンダーの人気が復活の傾向にある。師走を迎えた大型書店の一角をのぞくと、百種類以上のカレンダーが競い合っている。大半は風景写真、映画スターやタレント、アニメの人気キャラクターをあしらったものだが、一味違った、毎日、毎月楽しめそうなものもある。その中から3つを選んで、紹介する。
●「脳を鍛える大人の音読カレンダー」
声を出してものを読むこと、つまり「音読」が、「計算」とともに、脳にとって効果的なトレーニングになることは、最近の脳科学研究によって実証されている。その成果を応用して、医学者で、「ブレイン・イメージング研究」の第一人者、川島隆太・東北大教授の指導で、くもん出版(03-3234-4001)が05年から制作しているのがこのカレンダー。日めくり式で、夏目漱石の「吾輩は猫である」、太宰治の「人間失格」、林芙美子の「こんな思い出」など、日本文学の名作の一節が毎日、読めるようになっている。最低2回、音読を続ければ、脳の活性化に役立つという。
●「うまいもの暦」
全国のグルメ取り寄せ商品から、季節に合わせて12品、エッセイストの大内侯子さんが選び、紹介している。1月は九州・壱岐の鴨鍋、5月は北海道・十勝のチーズ、7月は京都の鱧茶漬け、10月は長野の手打ち蕎麦、11月は岐阜・高山のロースハム、という具合。佳品揃いである。また、巻末にあるシールをはがきに貼って郵送すると、グルメ商品がかなりの確率で当たる。これも愉しみだ。発行元は四国団扇((03-5430-4591)。
●「白川静漢字暦」
今も使われている身近な漢字の中に、古代に生きた人々の生活・文化・思想を鮮やかに甦らせたのが「白川文字学」。白川静氏は漢字研究の第一人者で、06年10月30日、96歳で亡くなった。その文字学の魅力を月めくりの形で、誰でも、毎日、学び愉しめるように工夫したのが「漢字暦」である。最初に製作したのは04年。07年版では、甲骨文や金文の「学」「誓」「族」「王」「道」などの基本字と、これらと関連する合計60余の文字の由来や意味が説明されている。毎日、数分間、古代の文字を眺め、簡潔な解説を読むだけで、人間の歴史に想いを馳せることができる。発行元は平凡社(03-3818-0874)。
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