昨今の日本は、消費者の声を名目に異常な程に政府の介入が目立っている。コムスンやNOVAは、急成長の光と影を持った企業である。介護や国際分野で貢献しているプラス面を無視し、欠点ばかり重箱の隅をつつくように介入する政府の方針には、官僚の傲慢さを感じる。
とりわけ、政府や官僚の大失策とも言える年金問題の責任の所在を不明確にしながら、民間を監視するお上の態度には、市民や消費者の声を無視していると言っても過言でない。
26日、ワシントンでヘリテージ財団のシンポジウムに参加し、ヘリテージ財団が掲げる「小さな政府」というフレーズが妙に新鮮に響いた。日本もこれに見習うべきである。政・官・財の鉄のトライアングルにおいて、政治や財界に大きな影響力を有する官僚のパワーが増大している。市民や企業のパワーを生かし、偏ったバランスを正常に戻すためにも、80年代にレーガンやサッチャーが行なった「小さな政府」の効用を生かすのが得策であろう。
「米国の新国際構想」という題からそれてしまったが、現在、米国においては、国際政治・経済の分野で米国の介入を強化すべきか縮小すべきかの議論がなされている。
自由と民主主義のメッカである米国には、世界中から優秀な頭脳をひきつける磁力が備わっている。従って、広大な領土と天然資源や人的資源を持つ米国は、モンロー主義(孤立主義)を唱えても繁栄を維持できるというのが伝統的な米国の外交政策でもある。
しかし、第二次世界大戦後の米国は、資本主義の発展のためには国際主義が重要であり、ブレトンウッズ体制やマーシャルプラン、共産主義封じ込め政策などを推進してきた。
ポスト・ブッシュの新国際構想
冷戦後の米国が世界の警察官として貢献する新国際秩序の構築や9・11同時多発テロ後のポスト・ポスト冷戦の米国の異常なイラクへの干渉を経て、来年の大統領選を前に、本格的な米国の新国際構想の青写真が描かれようとしている。とりわけ、ブッシュ政権の一国主義によりもたらされた世界の不確実性要因醸成への反省から、次期政権は、その反面教師的な国際構想が描こうとしている。
概して二つの流れがある。地球環境、国際テロ、核、エイズなどの人類の危機に直面する問題は、世界の共通の課題であり、多国間協力体制の下で米国の指導力を発揮するとの視点。もう一方の流れは、中国やロシアの台頭により、多国間協力のバランスが崩れる傾向にあり、世界の中心的存在としての米国のリーダーシップの強化が再び望まれるとの考え。
国際協調主義を中心におく民主党と、米国のリーダーシップの強化を唱える共和党という見方もできる。しかし、奇妙なことにヘリテージ財団に代表される共和党のシンクタンクは、小さな政府を唱えているにも拘らず国際分野における米国のリーダーシップの推進のためには、莫大な資金と政府の介入が必要となる。そこで矛盾が発生する。
米国の矛盾、とりわけ共和党のダブルスタンダードは、小さな政府と唱えつつも軍事関連企業への政府の介入、いや強化は堂々と行なわれていることである。次期大統領は、民主党からShe or Heが生まれる可能性が高い。従って、米国の新国際構想の青写真は、国際協調主義と中国やロシアの勢力と調和しながら、人類が共有する国境、国籍を超越した問題に対処するという方向に向かうと予測する。 (中野 有)
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エイズ問題に関しての米国の役割は、まず、アフリカ諸国に安価に薬品を提供することですね。
”錠剤化特許”を盾に、法外な金額を要求するのは、あこぎな商法でしょう。と、これは”死の商人(武器商人)”が跋扈する米国に説いても無意味でありますが、少なくとも、日本メディアは、このことを積極的に報道してもらいたいものだと思いますね。
2007/6/27(水) 午前 10:27
厳格な企業モラルが実践された上での”小さな政府”の確立だと思いますね。
30年ほど前までは、”仕事への誇り、プロ意識”の中で、このモラルが維持されてきたと感じますが、その後のバブル経済によって、従来の価値観が崩壊し、”勝てば官軍・・手段はどうであろうと勝たなければ意味が無い”という意識を日本人に植え付けた感があります。
それ故に、JR西日本の列車事故、耐震偽装、食品偽装、ホリエモンや村上ファンド、小泉流お祭り騒ぎを生じさせたと思いますね。人間、一度味わった享楽をそう簡単に捨て去ることはできないでしょう。
それ故に、企業のモラルの上に成り立つ”小さな政府”が確立されるのか、甚だ難しい現状であると思いますね。また、無理に押し通そうとすれば、”範を示すべき”政府・国会にこれだけ国民の不信が高まる中にあっては、危険なことだと思いますね。
ちなみに、官は、未だにバブル意識のままですね。それは、話題となったタウンミーティングや環境啓発など”湯水”のように使われた経費内訳を見れば分りますね。公的借金が1000兆円を越える中、これではモラルも吹き飛んでしまいます。
2007/6/27(水) 午前 10:44
小さな政府を維持してゆくためには民間に任せ、責任を取らすしかありません。そのためには、性善説の法律を性悪説に変えないとうまくいきません。幾ら、政府を大きくしても、民間への管理が行き届くと言うようなことは決してないのです。
2007/6/28(木) 午後 9:19 [ amanuma5932 ]