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さまざまな企業の社会貢献活動にスポットを当て、各企業のトップに、社会貢献への考え方、取り組みを聞くシリーズ「わが社のCSR」を掲載。
第4回は、キヤノン株式会社・内田恒二代表取締役社長に、私たちの暮らしの中で幅広く活躍するキヤノンのCSRについて伺った。
インタビュアーは増田のどか。
「共生」の理念
増田 こんにちは。今回は、独自の開発技術に基づき、私たちの暮らしの中で幅広く活躍するキヤノン株式会社の内田恒二代表取締役社長にお話をお伺い致します。どうぞ宜しくお願い致します。
はじめに、御社の企業理念について教えてください。
内田 キヤノンの企業理念は「世界の繁栄と人類の幸福に貢献していくこと」。そのためには、「企業の発展と成長を果たすこと」です。それをわが社では、「共生」の理念と言っています。「共生」とは、文化、習慣、言語、民族などの違いを問わずに、すべての人類が末永く共に生き、共に働いて、幸せに暮していける社会を目指すものです。
「世界のトップ100社」入りが目標
増田 それでは、キヤノングループ全体で取り組んでいらっしゃる「グローバル優良企業グループ構想」について詳しくお聞かせください。
内田 当社は、1996年に、「共生」の理念のもと、永遠に技術で貢献し続け、世界各地で親しまれ尊敬される企業を目指す、中・長期計画「グローバル優良企業グループ構想」をスタートさせました。
メーカーである当社は、常に技術革新を行い、魅力的な製品を皆さんにお届けしなければなりません。そのためには、利益を出し、研究開発をはじめとした事業活動に継続的に投資をしていく必要があります。1996年からスタートしましたフェーズ1・2に続き、2006年にスタートしたフェーズ3では、利益体質と財務バランスを強化しながら世界の潮流を踏まえたイノベーションを加速させることで「健全なる拡大」を図り、2010年には利益や売上げといった主要な経営指標において「世界のトップ100社」に入るという目標を掲げています。
最小の資源で最大の価値を
増田 日常の暮らしのあらゆる面で目にするキヤノン製品ですが、環境分野にも早くから取り組んでいると伺いました。
内田 キヤノンでは環境保障活動と経済活動の二つを一致させて行なうことを目指しています。これは部品の調達からリサイクルまで製品のライフスタイルを全体にわたって、環境効率を高めながら製品やサービスの質を高めていくということです。いわば最小の資源で最大の価値を生み出していくということが環境保障の方針です。
増田 具体的にはどのようなことをされているのでしょうか。
内田 例えば、CO2・炭酸ガス排出量の削減が世界的な最重要課題となっていることはご存知の通りですが、当社では部品や製品の物流に積極的に船舶や鉄道を利用しています。2005年には国土交通省が推奨する「エコレールマーク」制度の企業認定をいち早く取得しております。
世界各地で、多様な社会貢献活動を
増田 それでは、CSRの一つとして、社会貢献活動について教えてください
内田 「共生」の理念のもとに、事業活動以外のさまざまな社会的課題に対しても、世界各地でそれぞれの地域に沿った活動を積極的に展開しています。
主な活動分野は6分野で、実施にあたっては、各国、各地域の文化、多様性を尊重し、それぞれのニーズにあった活動として、キヤノンの製品、人材を活用して、知識、ノウハウなどのリソースを活かした活動を心がけています。
増田 今までのお話の中にもありましたが、グローバルで幅広い分野にわたる活動の中には、内田社長ご自身も、参加されていらっしゃると伺いましたが。
内田 今年は、日中国交正常化35周年の記念すべき年ですが、当社は大連市と共同で、18回連続「大連市キヤノン杯日本語弁論大会」を開催しています。この弁論大会は、大連市の重要な日中文化交流と位置づけられ、出場者の中には、大連市当局の皆さん、全国の政府機関、企業、学校などの各分野で日中の友好交流に活躍している方々がたくさんいます。
増田 1990年から開催しているということで、今年で18回目を迎えた。それも素晴らしいことですね。他にも世界各地で環境保全やキヤノンならではの教育支援活動を行なっていると伺いました。
内田 はい、世界的に知られているアメリカ・ワイオミング州のイエローストーン公園財団に資金を提供し、環境保全や絶滅に頻した野生動物の保護のために科学調査や活動を支援しています。
「アイズ オン イエローストーン」は、キヤノンの支援による教育と研究を目的としたプログラムの一つです。
キヤノンの映像機器を使って、映像記録や遠隔操作による生態観察、さらに映像ライブラリーのデジタル化を行い、イエローストーンのWEBサイトから映像を配信し、世界中の数百万人に及ぶ子供たちが学校で利用し、環境の大切さを学んでいます。
子供たちが体験を通して光学技術を学ぶ
増田 キヤノンでは、子供たちの環境に対する意識を高め、写真を通して自分の発見や感動を人々に伝える体験を目的としたプログラム「ジュニアフォトグラファーズ」が人気と聞きました。また身近な素材でレンズを作り、そのレンズと、一眼レフカメラで撮影する「レンズ工作教室」などを開催していると聞きました。体験を通じて光学技術を学ぶといった、キヤノンらしさを活かしたさまざまな活動を行なっているそうですね。
内田 はい、その他にも、光学とものづくりを幅広く理解してもらうために、会社のホームページに「キヤノン・バーチャルレンズ工場」というコンテンツを掲載しています。
これは、実際の工場を見学しているような鮮明な映像を見ながら、工場に働く社員のコメントが製品に対する思いやりや責任感を伝えるとともに、製品作りのプロセスまでわかりやすく紹介しています。
大学との連携により、世界で冠たる光学のメッカを
増田 製品もそうですし、会社自体もとても身近に感じられますね。そしてまた、多くの社員もボランティアで参加していることが地域との交流に繋がるのですね。
内田 そうですね。また大学との連携による研究・開発も行っていて、ひとつに京都大学との共同プロジェクトがあります。このプロジェクトでは、画像診断の革新をめざして、生体の形態だけでなく機能まで細胞レベルで可視化する技術の高度化に取り組んでおります。
また、将来日本の光学技術産業を担う光学技術者の育成と光学応用分野の拡大に向けた技術の創生に取り組む場として宇都宮大学内に「オプティクス教育研究センター」を開設しました。キヤノンは、資金面で支援するほか、社員が講師を務めるなど、教育面でも協力していく予定です。
光学技術は、カメラのレンズに代表される身近な技術ですが、これまで体系的に学ぶ場がありませんでした。産学連携を担う機関になりますが、宇都宮大学と連携して光学技術の発展に貢献していきたいと考えております。
このオプティクス教育研究センターが世界の冠たる光学のメッカになることを期待しています。
親しまれ、尊敬される企業を目指して
増田 それでは最後に内田社長、今後のキヤノンの活動についてお聞かせください。
内田 今までお話ししましたように、小さなお子さんから大学の研究機関まで幅広い教育支援活動と共同研究を行っています。
今回は、主に教育支援の一部をご紹介しましたが、この他にも世界各地でさまざまな活動を行っております、多くの社員がボランティアで参加しています。
これからも皆様から親しまれ、尊敬される企業を目指して、いろいろな活動に取り組んでいきたいと考えております。
増田 本日は貴重なお話どうもありがとうございました。
内田 ありがとうございました。
(事務局スタッフ=伊奈恵子)
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経団連として「環境対策」、特に珊瑚保護を扱って欲しいですね♪このままだと2030年に絶滅するかもという話もかなり現実的で、前倒しになりそうです。
2007/8/2(木) 午前 11:24
キャノン不買運動に協力しましょう!キャノンは法律違反を承知の上で偽装請負労働者を多数雇用、告発されるや「法律が悪い」と開き直り。弱者切捨てと労働の搾取を旨とするキャノン会長・経団連会長、御手洗富士夫氏。ひたすら経営者の既得権益確保に全力をあげ、驚くべき「御手洗ビジョン(「希望の国、日本」)」なるものを策定。さらに7月30日には自民惨敗も安部続投はよしとし、民主党は安部政権の政策に協力するようにと。さて現政権とどんな「お取引」をされていらっしゃるのか。財界と政界(&闇社会)の癒着による腐敗政治はもうたくさん。CSRなどという口当たりの良い企業宣伝文句になんぞ、騙されませんゾ。(キ)
2007/8/3(金) 午前 0:32 [ キャノンの「共生」のお相手とは? ]
8月3日コメントの誤字を訂正させて頂きます。安部→安倍、キャノン→キヤノンです、失礼致しました。(キ)
2007/8/4(土) 午後 4:18 [ 誤字訂正 ]
キヤノンのリストラは、社会的責任から見て非常にまずいことです。
そういうときは、経営者は報酬を返上し、もちろん再就職できる社員からリストラし、弱者を痛めるようなことはすべきでありません。身障者雇用の1.8%は守っているのでしょうか・・・公表してください。終身雇用システムから非正規社員の時代へ何の連携もなく移行し、弱者のリストラは格差問題を拡大する大きな要素になるでしょう。
2009/3/10(火) 午後 10:12 [ kukai ]