メディア・レボリューション

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冬の森林浴

 このところ札幌は一日の最高気温が氷点下の真冬日が続いています。
 しかし降雪量は例年より少なく、来月開かれる雪まつりの大雪像つくりの雪集めに関係者は苦労しているようです。
 ちなみに札幌の真冬日は一冬で48日(平年)あります。
 これから2月にかけて札幌は“しばれる”日が続きます。

白一色の世界
イメージ 1 寒いからといって家にばかりいるのは猫です。
 犬は外に出たくなります。
 先日、今年初めて札幌近郊の森に出かけました。
 台風並みの低気圧の通過後だけに新雪がまばゆいばかりです。
 落葉樹の枝に、常緑樹の葉に雪の花が咲いています。
 通路を倒木がふさいでいました。
 強風で倒れたトドマツです。

 積雪は50cmくらいでしょうか、森の案内板がずいぶん下に見えます。
 また森の木々がとても低く感じられ、いつもの森と一寸違う感じをうけます。
 この森は 野幌(のっぽろ)森林公園 です。
 東京都港区がすっぽり入る森林公園で、平地公園としては日本一の広さがあります。
 豊かな原生林に恵まれ、タンチョウやマリモと同じく国の特別天然記念物に指定されていましたが、半世紀前の洞爺丸台風で壊滅的打撃を受けて、指定は解除されました。
 その後、植林されましたが、あちこちで自生した原始の木々を観察でき、和人が入植する開拓前の北海道の自然を連想させます。

動物クイズ
イメージ 2 新雪の上に動物の足跡がありました。
 この森にはウサギ、キツネ、リス、ネズミ、アライグマ、エゾシカなどが生息していますが、この足跡は キタキツネ です。
 キタキツネは肩幅が狭いため、足跡はほぼ直線状につくのが特徴です。
 小動物は日中は天敵を恐れてまず姿を現わしません。
 けど足跡やフンが観察されますので生息を確認でき、森を歩く楽しみの一つです。
 ただ最近は飼い犬と一緒に森に入る人も増え、足跡から動物を当てるのを複雑にしています。

ドライフラワー
イメージ 3 枝先にセピア色の小さな紙がたくさんついているような潅木に出会いました。
 ノリウツギ の装飾花です。
 装飾花は虫をおびき寄せるため雌花の周辺に白い花びらをつけますが受粉後は役割を終えて上向きから下向きになります。
 しかし枝からは落ちないでこうして真冬でもドライフラワーとなって付いています。
以前仲間の中高年のおばちゃんに「ドライフラワーのようだ」と言ったら「失礼ね」とえらく怒られました。
 誉めたつもりだったのですが、“ご婦人”はいつまでも潤いを求めているようです。
 以降、誉め言葉としては禁句です。
イメージ 4 ノリウツギはアジサイの仲間で樹液を和紙のノリにつかったことからこの名がつきましたが、北海道では サビタ といわれています。
 ロマンチックでどことなく哀愁を感じる語感のサビタは、釧路出身のベストセラー作家、原田康子の「サビタの記憶」で一躍有名になりました。
 実際にみて「な〜んだ国内どこにでもあるノリウツギか」とがっかりする人が多いようです。
 釧路湿原で育まれた原田康子の感性に惑わされたといえるかもしれません。
 ノリウツギの他に ツルアジサイイワガラミ の装飾花もドライフラワーとなってあちこちで散見され、冬の森にアクセントをつけています。(写真はノリウツギの花で白いのが装飾花、7〜8月頃咲きます)

鳥の楽園
イメージ 5 静かな森に突然ピーチク、パーチク鳥のさえずりが聞こえました。
 見上げると尻尾の長い エナガ です。
 一緒に森を歩いているグループの中に鳥に詳しい「鳥博士」がいて、いろいろ教えてくれます。
 この中年の女性鳥博士、動体視力が抜群です。
 いち早く鳥の居場所を見つけるのにはいつも驚かされます。
 「ほらほら、枝分かれした左側の折れ曲がった小枝にいるでしょ」
 言われるとおりに懸命に目で追います。

イメージ 6 双眼鏡で見てもすぐ見つからず、いらいらします。
 余りにも大きく見えて目標の木を見定めるのが大変です。
 カラマツの大木に コガラ が止まりました。(写真右)
 虫でも捕えているのでしょうか。
 すぐ目の前で樹皮を突いています。
 冬の森は葉が落ちてるだけに見通しがきき、探鳥会に最適です。





泰然自若 森の主
イメージ 7 私たちが行き着くところは決まっています。
 今日もいました、森の主 エゾフクロウ です。会えるとほっとします。
 この場所にはいつ来てもセミプロも含め、必ず数人がカメラを構えています。
 人間がフクロウを観察しているのと同じように、フクロウもまた人間を観察しているのでしょうか。
 樹の洞の中でじっと座ったままこちらを見つめています。
 珍しくあくびをしました。(写真)
 「おいらは見世物ではないんだよ。早く森から出て行きな。つまらない動物(人間)さんよ」と言ってるようです。
 しかし、いつみても飽きないフクロウ君です。
 シャッターチャンスを逃さず、うまい具合に撮れました。


やすらぎの森
 氷点下の中じっと1時間も観察していると、からだの芯まで冷えてきます。
 「そろそろ、引き揚げましょうか」
 リーダーの女性の一声で、フクロウとお別れです。
 新雪を踏みしめながら一列になって森を歩きます。
 ひんやりとしてますがとても心地よい散策です。
 白一色の世界です。
 相当歩いていますが全く苦になりません。
 森はさまざまな安らぎを与えてくれます。
 森林浴とはよく言ったものです。
 (望田 武司=寄稿)

イメージ 8

望田 武司(もちだ・たけし)1943年生まれ 新潟県出身
1968年NHK入局 社会部記者、各ニュース番組デスク・編責担当
2003年退職し札幌市在住、現在札幌市の観光ボランティアをしながら自然観察に親しむ。

イメージ 1

イメージ 2

タイトル:「大きいのがグラッときそうな気がする」

※画像はひとコマ漫画の"一部分"です
  タイトルをクリックすると、漫画の全体像を見ることができます


今日のひとコト

 大地震の怖さは、突然やってくるからだ。その内に・・・から、近日中に・・・となり、2・3日内・・・となる。そして、明日あたり・・・となって、今日中に・・・となる。午前中、もしくは午後・・・となり3時間以内と思ったら、1時間と変わり30分から15分、10分、5分以内に・・・となってしまう。そして秒読み・・・。かくして大地震が。
 ところがウンともスンともない。大地震はやってこなかった。よかった!!と思うのも束の間、また、その内・・・という、振り出しにもどる。忘れた頃にやってくるのが大地震である。いつきてもおかしくない状態だとか。
 つまり、気づいたら地震が終わっていた、なーんてね。(竜山)

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