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踊る阿呆に見る阿呆

 札幌の初夏の一大イベントとなったYOSAKOIソーラン祭りが、10日閉幕しました。
 梅雨のない北海道、爽やかな風の中で道内各地だけでなく、東京や台湾、アメリカから参加した341チーム、4万3000人が市内各地で踊りまくりました。
 これだけの人が踊る姿はまさに壮観、とくに天候に恵まれた週末の2日間は踊り手の熱気が都心を席巻しました。
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急成長のYOSAKOIソーラン
 16年前、北海道大学の学生のアイデアで始まったこのYOSAKOIソーランまつりが、短期間でこれほどまでに大きく発展することは誰が想像したことでしょう。
 祭りの5日間には200万人前後の人出が見込まれ、冬のさっぽろ雪まつりに匹敵する経済効果をもたらす一大イベントにまで成長しました。
 どちらかというと観るイベントの雪まつりに対し、動くイベントのYOSAKOIソーランのほうが迫力と人間臭さを感じます。
イメージ 2 YOSAKOIソーラン祭りは
 1.鳴子を持って踊ること、
 2.曲にソーラン節のフレーズを入れれば
 どんなグループでも参加できます。
 踊りの振り付けや衣装などは全くの自由、それだけに参加者の主体性が感じられるイベントです。
 東京から参加したチーム「東京のりのり団」は流行の最先端の?自由な服装で参加し、楽しそうに踊りまくっていました。

踊る阿呆に見る阿呆
イメージ 3 こうしたYOSAKOIソーランに対し「そんなもの祭りではないよ」と冷淡に見つめる人も少なくありません。
 特に札幌市民の中でそうした話がよく聞かれます。
 しかし、踊ってる人たちの表情を見ると、実に楽しく伸び伸びと体を動かしています。
見物している人たちの中には「俺も若ければ輪の中に参加して自分を忘れて踊りまくりたいな」という衝動に駆られた人も少なくないと思います。
 普段歩くことのできない車道を、道幅一杯使って踊りまくる姿に爽快さも感じとれます。
 「祭り」とは何なのか、難しいことはよくわかりませんが、「YOSAKOIは祭りでない」などと新しいものに背を向ける斜にかまえた人を見かけると

 踊る阿呆に 見る阿呆、どうせアホなら踊らにゃ そんそん

と言葉をかけてあげたいです。

ゆうばり寅次郎
 踊っているグループを見ると地域ぐるみから企業、愛好者グループなどさまざまです。
 体を動かしながらの一体感はとても気持ちが良いということがよく伝わってきます。
 YOSAKOIソーランは過疎地域の地域おこしに繋がっているところもあるようです。
 YOSAKOIソーランはこれまで札幌を会場に祭りが繰り広げられてきましたが、今年は初めて夕張に特設会場が設けられました。
 祭りの参加者が夕張で元気一杯の踊りを披露しました。

 財政再建団体になった夕張に去年10月、私は勧められて夕張を励ますバスツアーに参加しました。
 一回目のこのツアーには地元の観光ボランティアの会長が自らマイクを握り、夕張を案内してくれました。
 そのなかで私たちを歓迎してくれたグループがありました。
イメージ 4 YOSAKOIソーランの「ゆうばり寅次郎」です。
 ゆうばり寅次郎は自治体からの財政支援を打ち切られ、今年3月で解散がきまっていました。
 最後の勇姿を私たちの前で披露してくれました。
 大人に混じってあどけない子どもも同じはっぴ姿で鳴子をならし、見よう見まねで踊っていました。
 楽しみにしているYOSAKOIソーランにどっぷり浸かって練習を繰り返し、育ったという人の話をよく聞きます。
 もし寅次郎がこのまま存続するなら、この子こそYOSAKOIソーランとともに大きくなっていくんだろうなと思いました。
 懸命に踊るメンバーの姿を見て、ボランティアの会長さんが後ろで泣いているのに気づきました。
 ちょっとびっくりしました。
 地域に潤いと明るさを与えてくれた寅次郎の最後の姿と、子どもの夢を摘んでしまった無念さに胸が熱くなったのでしょう。
 改めてYOSAKOIソーランと地域の結びつきを強く感じました。

 寅次郎がなくなっては夕張の踊り好きは、踊りたくても踊れません。
 同じような旧産炭地の芦別市を中心に新グループ結成を知り、夕張の女性が馳せ参じました。
 空知の地域の学生や社会人で作られた『ゆうばり学生連盟WARM(ワーム)』はメイン会場の札幌だけでなく、地元・夕張でも元気一杯踊りまくりました。
 厳しい冬を乗り越え春に満開の花をつけるまでの過程が表現された踊り『さくらの刻(とき)』でした。
 テレビや新聞で大きく取り上げられていました。

地域おこし
 北半球のリオのカーニバルを目指しているYOSAKOIソーラン祭りは、今年は良い天気に恵まれました。
 見物人も例年より多く、もしかしたら200万人を超したのではないかという気がします。
 YOSAKOIソーランは自治体などの援助でなく、大半が自主財源でやっているところが大きな特徴です。
 それだけに運営と財源確保は大変だったと思います。
 大通り公園や道庁前庭など、市内各地の演舞場で順番に繰り広げられるパレードは、事前の準備と徹底した運営がなければ、スムーズに進みません。
 町おこし、地域おこしというと、過疎地域の活性化の代名詞のようですが、大都会で繰り広げられたYOSAKOIソーランは、壮大な地域おこしといえそうです。

古色ゆかしき例大祭
イメージ 5 賑やかなYOSAKOIソーラン祭りが終わったばかりの札幌は、今週は一転して古式ゆかしき北海道神宮の例大祭(さっぽろ祭り)が始まります。
 YOSAKOIソーランの迫力に押されてすっかり影が薄くなった例大祭ですが、祭り期間中お囃子にのって神輿や山車が市内をしめやかに練り歩く姿が見られます。
 梅雨のない札幌は初夏真っ盛りです。
 今週は初めて夏日が記録されそうです。
 若草色の木々も徐々に緑色に変化してきました。
 ライラックはもう終わりですが、代わって街路樹のハクウンボク(写真)やニセアカシア、トチノキがいずれも可憐な白い花をつけています。


望田 武司(もちだ・たけし)1943年生まれ 新潟県出身
1968年NHK入局 社会部記者、各ニュース番組デスク・編責担当
2003年退職し札幌市在住、現在札幌市の観光ボランティアをしながら自然観察に親しむ。

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タイトル:「ピンポーン『ハーイ』」

※画像はひとコマ漫画の"一部分"です
  タイトルをクリックすると、漫画の全体像を見ることができます


今日のひとコト

 「ピンポーン」とならしてみた。家の中から応答がなかった。留守かな。
 もう一度「ピンポーン」。同じだ。
 もう一度「ピンポーン」、もう一度「ピンポーン」
 「すいません家の中にいたら返事ぐらい返してくださいよ」
 もう一度出なかったらやめよう。「ピンポーン」
 出なかった。やめた。
 こちらの家の中。「もう一度なったら出ることにしよう」ならなかった。(竜山)

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