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2007年07月19日
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レーガン日記(The Reagan Diaries)は、ワシントンの書店を賑わせている。レーガン大統領が、1981年1月26日にホワイトハウスに入った日から1989年1月20日にホワイトハウスを出るまでの8年間をレーガン本人が描いた767ページのパーソナルヒストリーである。 宗教観大統領就任後、2ヶ月目にして暗殺未遂に遭遇したレーガン大統領は、「病院に運ばれ次第に息苦しくなっていく中、天井を見つめながら祈った。私を撃った、迷える羊の若者を憎んでいては、神の救いを得ることができない、われわれ全てが神の子であると悟った」と、記されている。そして、「目を開けたとき、ナンシーがいたことが何より嬉しかった」とあり、カトリック信者であり、家族を何よりも愛すレーガン大統領の核心が伝わってくる。イスラエルのバグダッド攻撃レーガン日記を読みながら、外交・安全保障の真実が見えてくる。特に、1981年のイスラエルによるイラクの核疑惑施設攻撃に関し、その前にイスラエルのリーダーたちに会っていたのに、全くイスラエルから事前報告を受けていないと、その日の日記に記されている。また、フランスの濃縮ウランがバグダッドに輸送される前にイスラエルが先制攻撃したのは、バグダッド中に核の放射能が広がることを回避するからであった。イスラエルとアラブなど双方の脅威が戦争を呼び起こすとの趣旨が書かれている。ロン・ヤスの親密な関係レーガン大統領が、特に信頼したのがサッチャー首相、ゴルバチェフ大統領、中曽根首相なのである。とりわけ、レーガン日記の中に中曽根総理の名前が23回も出てくる。 このようにレーガン大統領は、米国で最も偉大な大統領の一人だとの見方が定着している。冷戦に勝利した大統領、レーガノミックス、水泳の監視員・ラジオディスクジョッキー・映画俳優・知事・大統領というダイナミックな人生etc. これらは、今まで語られてきた評価であるが、レーガン日記を通じ、レーガン大統領の内面を知ることができる。そこには、ある意味では孤独な大統領の日々の生活の中に、人間味あふれるジェントルマン・レーガンがあった。 グレート・コミュニケーターであるレーガンの真骨頂は、手紙、電話、そして直接の対話・対談・交渉である。複雑な問題をシンプルにするという手法である。永らく民主党を支持してきたレーガンであるからこそ、共和党の大統領であるレーガンが、多くの民主党の議員を見方につけることができたのである。共産主義を嫌うが、共産国の人間を愛するレーガン、自由と民主主義の価値観を大切にするレーガン、ハードライナー(強硬派)として共産主義に決して妥協はしなかったが、人間味のある対話で柔軟路線を築き上げたレーガン。レーガン日記の中には、多くが満載されている。50年後、百年後もレーガン人気は、不滅になると思う。恐らく、この永遠に活きたレーガン日記のお陰で。 必読書英語を習得するベストの方法は、日々の生活から英語を学ぶことである。その意味では、シンプルに書かれたレーガン日記は英語学習書としてベストであろう。英語の習得のみならず、レーガン大統領の視点で外交、安全保障、国際経済、世界のリーダーとの対話、哲学、娯楽、自然などを学ぶことをできる、素晴らしい本である。是非、必読書としてお薦めしたい。(中野 有) |
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