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地震と原発

原発の安全性
 新潟中越沖地震は、原発問題に関連して世界を揺れ動かしている。ワシントンポストやニューヨークタイムズは、世界最大級の原発が放射能を含む水漏れを起こしたことや、その事故処理が懸念されるとの論調を伝えている。

 日本政府が、原発管理技術は、世界で最も安全だと断言してきたが、本当にそうなのであろうか。

原発の3つの視点
 原発に関し、概して3つの考え方があると思う。第一は、原発アレルギー。とにかく原発はいけないとの単純明快な考え方。第二は、天然資源に恵まれぬ日本にとって、少々の危険が伴っても安価で安定したエネルギーの供給を保つために原発は不可欠であるとの原発推進派の視点。第三は、その中間。即ち、エネルギーを分散させるといういう意味で、ある程度の原発は必要不可欠であるとの見方。

原発に対する視点の変化
 1979年のスリーマイル島の原発事故や1986年のチェルノブイリ原発事故が発生したときは、原発アレルギーが世界を覆った。しかし、1990年代初頭に中国が石油輸入国になったあたりから、天然資源の安定した供給の懸念から原子力への関心が高まったように思う。その後、地球環境問題の視点や中国・インド・ブラジルなどの新興成長国が、原子力への依存を高めていることから原子力ブームが起ころうとしている。

 数年前のウォール・ストリート・ジャーナルの社説で、京都議定書の功績は、二酸化炭素排出量が最も少ない原子力を推進させたことにあるとの、皮肉った主張があった。大多数の地球環境を推進するNGO等は、原発アレルギー派であるが、角度を変えて展望すれば原発と地球環境の両立は成り立つとも考えられる。

日本の原発の技術力
 日本の原発の技術力は、東芝・ウェスティンハウス、日立・GE、三菱重工などが世界の主流を占めている。原子力大国である米国、フランス、日本は、地下資源大国である中東、ロシア、中央アジア等との競合においてエネルギーの安全保障戦略を描く重要な位置にある。

エネルギーの安全保障
 現在の異常な天然資源の高騰は、中国やインドなどの経済成長がもたらす需給のバランスの変化と、ロシアや中東が資源供給を戦略的に支配していることに起因していると言われている。イスラム過激派を擁する中東産油国やナショナリズムが高揚するロシアが、想定外の富を蓄積することは、世界の不確実性要因を高めると考察される。従って、原発、エタノール、風力などの代替エネルギーが注目されている。特に、NPTに加盟していないインドに対し米国が、原発の技術を提供したように安全保障の視点から原発が活発化している。

 原発のブームの中で、日本はユニークな局面にある。唯一の被爆国、地震、京都議定書の地球環境先進国、原発の技術立国。被爆国による原発アレルギーと地震による事故のことを考慮すれば、原発の不安材料が増す。一方、世界情勢の変化と安全保障の視点、並びに高度な日本の原子力技術を目算すると、原発の意義は増す。

 世界の電力の16%は原子力、日本国内の原子力依存度は、約3分の1と言われている。原子力の依存度が高まる傾向にある。そこで、安全保障上の不安は、原子力の依存度が高まることで不利を被る中東やロシアが、どのような戦略でエネルギー価格の高騰の維持を模索するかである。懸念材料は、原発ブームを遮るのは地震のような自然災害のみならず、原発が格好のテロのターゲットになるということではないだろうか。

 以上のことを考察すると、やはり原発問題は実に複雑である。 (中野 有)

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タイトル:「深夜、耳もとでの演奏会」

※画像はひとコマ漫画の"一部分"です
  タイトルをクリックすると、漫画の全体像を見ることができます


今日のひとコト

 蚊にくわれる体質と、くわれないのがある。私はくわれないほうだ。私の血がうまくないからだろう。蚊に聞いたわけではない、自分でそう思っているだけのこと。
 それでも、まちがえた蚊がいて、私の血をすったりすることが時たまあったりする。蚊は「しまった」と思うのかもしれない。「ザマーミロ」だわい。(竜山)

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