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日本の安保・防衛「国をまもる」

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イメージ 1 日本の安全保障に対する認識を深めるために、防衛庁長官をはじめ関係閣僚、与・野党首脳、財界首脳、学識者にインタビューするシリーズ「日本の安保、防衛『国をまもる』」。
第2回目は、野党の立場から、鳩山由紀夫・民主党幹事長にご登場頂いた。
「北朝鮮の『6ヶ国協議』復帰」「非核3原則と核武装」「在日米軍再編と沖縄県知事選」「防衛庁の『省』昇格」と多岐にわたった。
特に、核の問題については、「日本は唯一の被爆国として、たとえ核保有について論議することもあってはならない」と、中川自民党政調会長、麻生太郎外相らの発言を強く批判すると共に「安倍政権の本質が見えてきた」との発言が印象深かった。
収録は、11月1日、鳩山事務所で行った。聞き手は、岸井成格・毎日新聞特別編集委員。
インタビューは、4回に分けて連載します。

(4)「防衛庁の『省』昇格」


イメージ 2

< 昇格は筋論として正しい >

岸井: 防衛庁、あるいは自民党にとっても「悲願」と言える、防衛庁の『省』昇格が、大きな政治テーマとして上がっているが、民主党は基本的にはどういう立場でしょうか。
鳩山: 基本的には、私たちは自民党以上に地域主権を主張している。地域主権とは「身近なことはできるだけ自分でやってもらう」という国づくり。そうなると国が最終的にやらなければいけないのは、国防・外交の問題などだ。したがって、これから中核的に頑張ってもらわなければいけないのは防衛の仕事。
 その防衛庁が『省』に昇格するというのは、筋論としては正しい。中身に対しても私たちは大きく反対するつもりはない。

< タイミングは防衛施設庁談合の防止などが先決 >

イメージ 3鳩山: しかし、一つはタイミングというものがある。
 今年、防衛施設庁の官製談合問題があった。「省になる時は防衛施設庁もなくなる。だから官製談合もなくなる」と言われても、防衛施設庁が省の中に入っていくという話だ。
 その時に、もし体質が変わらないという話であれば、「防衛施設庁を焼け太りさせるのか」という話になる。そうなると必ずしも賛成できない。
 私たちは集中審議をして、「官製談合のようなことが決して起こらないでしょうね」というのを担保する必要があると思います。

< 海外派遣の本来業務化は反対しない >

鳩山: ただ一つ、国際的な任務が本来業務に加わるという部分。そこには反対するところでもありませんが、しっかり議論する必要はあると思います。
岸井: 本来業務に、海外への国際貢献が加わることには必ずしも反対するわけではないということか。
鳩山: はい。だからと言って海外へぽんぽんと派兵のようにして出て行くことに賛成するわけではない。
 しかし、ここまで我々は賛成していなかったが、自衛隊はイラクに行った。イラク以外にも国際貢献の仕事をしている。民主党も私も、そういうところは評価している。
 したがって、中身について大きく反対する話ではない。ただタイミングとして「こういう不祥事が起きた後じゃないか」という部分を、国民に「大丈夫なんだ」と理解させることだと思う。

< 海外派遣の是非、そのつど国会で議論すべき >

岸井: 今まで、テロ特措法、イラク特措法、PKO法を作って、海外で活動するようになった。
 その中で、そのたびごとに時限立法である特別措置法を作っていては臨機応変に対応できないのではないかということで「恒久法にする」という考え方が与党内にはずっとあった。今度の『省』昇格によって、それも含まれてしまうのか。
鳩山: 必ずしもそうではないと思います。本来業務だから法律がなくてもやれるという話にはならないと思います。
 どういう中身なんだということをしっかり国会で議論して「これならば大丈夫」「これは危ない」と(判断すると)いう話にしていく必要があると思います。
岸井: そうすると、基本的には『省』昇格も、本来業務に海外への国際貢献活動も入れるという方向についても反対ではないわけですね。
 そこに明確な歯止め、担保が、見える形で必要だというわけですね。
鳩山: そういうことです。


                 【 鳩山由紀夫・民主党幹事長インタビュー・了 】





イメージ 1 日本の安全保障に対する認識を深めるために、防衛庁長官をはじめ関係閣僚、与・野党首脳、財界首脳、学識者にインタビューするシリーズ「日本の安保、防衛『国をまもる』」。
第2回目は、野党の立場から、鳩山由紀夫・民主党幹事長にご登場頂いた。
「北朝鮮の『6ヶ国協議』復帰」「非核3原則と核武装」「在日米軍再編と沖縄県知事選」「防衛庁の『省』昇格」と多岐にわたった。
特に、核の問題については、「日本は唯一の被爆国として、たとえ核保有について論議することもあってはならない」と、中川自民党政調会長、麻生太郎外相らの発言を強く批判すると共に「安倍政権の本質が見えてきた」との発言が印象深かった。
収録は、11月1日、鳩山事務所で行った。聞き手は、岸井成格・毎日新聞特別編集委員。
インタビューは、4回に分けて連載します。

(3)「在日米軍再編と沖縄県知事選」


            イメージ 2

< 在日米軍グアム移転は「歓迎」、過度な費用負担は政府が踏ん張るべし >

岸井: 在日米軍再編、北朝鮮の核実験、一部言われている中国の軍事力強化で、昨今、日本の安全保障・防衛の環境は非常に大きく変わっていると感じる。
 その中で、普天間移転の問題、海兵隊のグアム移転問題が、在日米軍再編の核心だと思う。これについてどうお考えか。
鳩山: 米軍基地の海外移設は我々も訴えていたのでグアムへ海兵隊が移転することについては歓迎申し上げたい。
 ただ一方で、そのための費用のかなりの部分を、何兆円単位も、日本の政府、国民が負担するのは本来ありえない話だと思うだけに、「沖縄、あるいは日本の負担を減らしてやるのだから出すのは当然だろ」という雰囲気が出てくるのはおかしい。そのへんはもっと政府に踏ん張ってもらわなければいけない。

< 知事選、どちらが勝っても政府はつらい立場に >

鳩山: また、知事選が始まっているが、どこに移設するのかということで、(与党推薦の仲井間、野党推薦の糸数)両陣営が、(キャンプシュワブ沿岸の)「V字型滑走路」案に反対している。どちらが勝っても、在日米軍再編については(政府は)つらい立場になるだろうと思います。

< 地元住民説得が最優先、頭越し合意に反発は当然 >

イメージ 3鳩山: 一番問題があったのは、日本政府がどうも一番大事な、地域住民の頭越しに全てを決めようとしてきた。難しいが、住民の納得をいただかなければ進められるはずもない話だ。
 ところが機密性が大事だと言って日米政府間で決まるまで話をしなかった。決めた後に「こうなりました」では納得できないのは当たり前の話。
 まして沖縄の方はここまで様々な苦痛をなめてこられた。だから「また沖縄かよ」という気持ちになるのは当たり前だ。
 少なくとも、キャンプの敷地内だけで解決するのが最低限。本来なら海外に移設するべきだと思います。

< 糸数候補には日米安保について現実的対応を要請 >

岸井: 沖縄の知事選で民主党の基本スタンスと一番訴えていることは何でしょうか。
鳩山: 私どもは、糸数慶子さんを推薦している。(共産、社民、国民新党、新党日本と、野党共闘による推薦)
 彼女は、最初は日米安保破棄と言っていたが、その後 “安保容認” に転換した。知事になって現実的な対応を望んでいる。最近の彼女の発想も民主党に近づいたものに変えてきていると思う。
 また、沖縄の負担を大幅に減らしていくことを党として協力していくことは言うまでもない。
(坂西 雅彦)

※鳩山由紀夫・民主党幹事長(4)「防衛庁の『省』昇格」へ続く





イメージ 1 日本の安全保障に対する認識を深めるために、防衛庁長官をはじめ関係閣僚、与・野党首脳、財界首脳、学識者にインタビューするシリーズ「日本の安保、防衛『国をまもる』」。
第2回目は、野党の立場から、鳩山由紀夫・民主党幹事長にご登場頂いた。
「北朝鮮の『6ヶ国協議』復帰」「非核3原則と核武装」「在日米軍再編と沖縄県知事選」「防衛庁の『省』昇格」と多岐にわたった。
 特に、核の問題については、「日本は唯一の被爆国として、たとえ核保有について論議することもあってはならない」と、中川自民党政調会長、麻生太郎外相らの発言を強く批判すると共に「安倍政権の本質が見えてきた」との発言が印象深かった。
 収録は、11月1日、鳩山事務所で行った。聞き手は、岸井成格・毎日新聞特別編集委員。
 インタビューは、4回に分けて連載します。


(2) 「非核3原則と核武装」


< 「核保有の議論」自体、あってはならない >

岸井: 北朝鮮が、ミサイルを撃ち、核をもったことで、東アジア全体の安全保障の力関係が大きく揺れていることは事実だと思うが、そんな中、中川自民党政調会長、麻生外務大臣が「非核3原則は守る」と言いながらも「核保有の議論を封殺することはないだろう」と言っているが、どうお考えですか。
鳩山: 言葉の矛盾を感じる。非核3原則を守るならば核は持たないことになっている。なぜ議論する必要があるのか。
 日本が被爆の実態を知る世界で唯一の国。広島・長崎の経験をもっと世界に広めて、日本はアメリカ・中国など、核を持っている全ての国に対して、「世界から核をなくそう」と努力をしなければならない唯一の国。
 その日本は、核保有について議論することもあってはならない。
 
< 核保有の議論は「日本から核を拡散させる」こと >

鳩山: 議論することで、間違ったメッセージが相手方に届く。(例えば)日本が持つなら韓国も持とう、だとか。
岸井: 台湾、中東、中南米。
鳩山: 能力を持っている国はたくさんある。それが「自衛のため」と称しながら核を持つようになったら、日本から核を拡散する話になってしまう。
 北朝鮮に核を捨てさせろという時に、こちらから拡散の話をすることだけは絶対にやってはならなかった。

< 安倍政権の本質「タカが爪を伸ばしている」のメッセージを危惧 >

岸井: 議論・言論封殺はよくないという言い方をするのだが、非核3原則を守りながら、こういう議論に火を点けてくるというのは、やはり政治的意図があるのか。
イメージ 2鳩山: 「やられたらやりかえす」というようなことも政調会長は言っている。「俺たちも持っているぞ、と言うことで自分たちの防衛能力を高めるのだ」と。
 そのような言葉で相手になんらかのメッセージを与えて、「だから日本は恐いよ」というイメージを持たせようとしているのだと思う。
 だが私は、その中に「安倍政権の本質」みたいなものを感じる。
 安倍政権は元々、タカ派ではないかと言われていた。そのタカの爪の部分を最初は隠しておられたけれども、外務大臣も含めて、いろんな方々の言葉の端々に、タカ的な部分「爪」を伸ばしていくような、ある意味「『強い国、日本』にしていくんだぞ」というメッセージを、少なくとも私は「危惧」として受け取る。

< 安倍首相、「核保有の議論いらない」と明言すべき >

岸井: それは、安倍政権の本音の部分が露呈している部分。それによって、いずれ世論を誘導しようというところまでの意図があるのか。
鳩山: (国民は)そこまで誘導されない「日本人」であると私は確信しているが、議論することが何で悪いんだという雰囲気を作って、日本全体にタカ派的なイメージを是認させるような方向の動きが出てきてしまいかねないところではあると思う。
 だからここは、総理自らが「議論はいらないんだ」ともっと強いメッセージを出さないと、安倍総理の言葉でも我々は不信感を感じる。
イメージ 3岸井: 歴代の総理は、国連の軍縮特別総会で、核廃絶、非核3原則堅持と、将来の核廃絶をみんな訴えてきた。そのことに対して疑いを持たせかねないのではないか。
鳩山: 私は、村山談話にしても、核廃絶・非核3原則堅持にしても、言葉では何度も言っていても、魂が本当に入っているのかということ。
 呪文のように唱えるだけではなくて、日本という国はもっと堂々と積極的に核廃絶をいろんなところで訴えたり行動したりすることが必要なんじゃないか。
 どうもそのへんの説得力がないんじゃないのか。       (坂西 雅彦)

※鳩山由紀夫・民主党幹事長(3)「在日米軍再編と沖縄県知事選」へ続く






イメージ 1 日本の安全保障に対する認識を深めるために、防衛庁長官をはじめ関係閣僚、与・野党首脳、財界首脳、学識者にインタビューするシリーズ「日本の安保、防衛『国をまもる』」。
第2回目は、野党の立場から、鳩山由紀夫・民主党幹事長にご登場頂いた。
 「北朝鮮の『6ヶ国協議』復帰」「非核3原則と核武装」「在日米軍再編と沖縄県知事選」「防衛庁の『省』昇格」と多岐にわたった。
 特に、核の問題については、「日本は唯一の被爆国として、たとえ核保有について論議することもあってはならない」と、中川自民党政調会長、麻生太郎外相らの発言を強く批判すると共に「安倍政権の本質が見えてきた」との発言が印象深かった。
 収録は、11月1日、鳩山事務所で行った。聞き手は、岸井成格・毎日新聞特別編集委員。
 インタビューは、4回に分けて連載します。

(1)「北朝鮮の6ヶ国協議復帰」


< 北朝鮮6ヶ国協議復帰、歓迎 >

イメージ 2岸井: まずは、今朝の北朝鮮の6ヶ国協議復帰のニュースをどう受け止めているか。
鳩山: 歓迎すべきことだ。北朝鮮に世界の流れの中で核を捨てさせなければならない。その手段が6ヶ国協議なので、復帰することは歓迎すべきことだ。
 (背景には)例えば、アメリカでも中間選挙が間近に控えている。ブッシュが危うい。という事情も、6ヶ国協議に復帰させる道を作ってきたのではないか。また中国がたいへんな努力をしてきたこともあるだろう。
 アメリカと中国の間で日本の立場は難しいかもしれない。しかし、日本は一番、標的となりやすい国であるので、核を捨てさせるという最大限の結論を導き出せるよう最大の努力をすべきだ。

< 核“保有”で、協議のハードル高まる >

イメージ 3岸井: 政府は国連決議に基づいた制裁と、日本は独自の制裁をすると言っているが、北朝鮮の6ヶ国協議復帰と制裁の関係についてどう思うか。
鳩山: 復帰した後の北朝鮮の出方による。まだ実際に会議が開かれたわけではない。開かれるという前提のもとで制裁を解く必要はない。

岸井: 北朝鮮にミサイルを撃たせない、核を持たせないための6ヶ国協議だったが、開かれなかった1年の間に、北朝鮮はミサイルを撃ち、核実験をした。
 これにより6ヶ国協議の(北朝鮮へ求める)ハードルはますます高くなったのではないか。
鳩山: 6ヶ国協議において日本の役割は何だったのか。
協議が開かれていなかった間、アメリカとはうまくやっていたにしても、中国・韓国とは首脳会談を開けなかった。ロシアともあまりうまくいっていなかった。
 周辺の3ヶ国との首脳会談を開ける状況ではなかったことが、北朝鮮を6ヶ国協議に復帰させる(ことができなかった)だけでなく、北朝鮮に対するメッセージを出しにくくさせてしまったのではないか。

(坂西 雅彦)
                      ※鳩山由紀夫・民主党幹事長(2)「非核3原則と核武装」へ続く



イメージ 1 日本を取り巻く安全保障は、ここ数年、東アジアの緊張、米軍の再編成など戦後、経験したことのない状況が生まれていた。そこに、北朝鮮のミサイル連射に続く核実験の強行。かつてない議論が沸騰するのは当然のことと言える。
 そこで、当ブログ「メディア・レボリューション」と、動画「Channel J」を通じ、特別シリーズ「日本の安保防衛『国を守る』」をスタートさせます。
 トップバッターは担当大臣、久間章生・防衛庁長官にご登場願いました。
 川戸惠子・TBS特別解説委員によるインタビュー形式で、日本の安全保障をめぐる様々な課題の現状と展望を明らかにしてもらいました。テーマ毎、5回に分けて連載します。(収録は10月25日午後、長官室で)

〈5〉「防衛庁の『省』昇格」


防衛庁の「省」昇格、理解得られている


<「庁」は実施部隊、政策官庁の「省」を目指す>

川戸: 防衛庁の『省』昇格については、どこにメリットがあるのか、というのがまず素朴な疑問なのですが。
久間: 防衛『庁』というと、英語で“Agency”。言うなれば実施部隊。今も内閣府の下に位置づけられている。政策官庁である場合は『省』。同時に、省には大臣がいて、大臣の要請で閣議を開くことができる。

<他国の「国防省」と並ぶ位置づけに>

 また、国防についての国民の意識も「Agencyか」という位置づけで終わるといかがなものかと思うので、他国の国防省とならぶような位置づけをした方がよいと思う。
 各国は、実質的には防衛『省』としての扱いをしてくれているが、自他共に『省』としての位置づけに(なるよう)、法律上でも(『省』昇格を)したい。

<国民世論も追い風になってきた>

久間: 与党だけでなく野党も含めて、かなりの国民の間でも「防衛『省』を置いたほうがよい」という世論になってきている。
川戸: 野党の一部には、「戦争したいがための昇格ではないか」という声が相変わらずありますよね。
久間: 誰も戦争をしたいと思っている人はいない。大事なことは、きっちりした組織にしておくこと。
 省にしたら予算がとりやすくなるからやるのか、という人もいるが、国の限られた財政の中でどうやって防衛関係の予算を確保していくかということについては『省』になっても変わらない。そこらへんはまだ誤解があるところだ。


                               <「日本の安全保障・防衛『国を守る』」第1回  了>




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