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犠牲祭の日、凄惨な「儀式」もひと段落した頃に、それはやってきた。 「びろ〜〜ん、びろんびろん、びろ〜〜ん・・」 例えるのが難しいけど、あえて文字にするならこんな感じの、 それはそれは摩訶不思議な音色が聞こえてきた。 真ん中が丸くふくらんだ、縦笛のようなものを吹きながら歩くおじさん。 肩には、怪しい重みをもったズタ袋。 あれ、なに?? 外にいるガードマンに聞くと、わざわざ確認してくれた。 「袋の中に、コブラがいるようです」 ということは・・もしや、へび使い?? 久々に、胸が躍った瞬間。 これを見なかったら一生後悔すると思い、迷うことなく門の中へ招き入れた。 100TK(約180円)で交渉成立。 この日仕事だった、クリスチャンである女性使用人を呼んだ。 彼女も、初めて見るのだと言った。 ズタ袋から、丸く平たい籠を取り出し、更に中にいるコブラをまず1匹取り出した。 こんなのに咬まれたら、絶対あの世行きだな・・。 おじさんの「びろ〜〜ん、びろんびろん、びろ〜〜ん」の笛の音に合わせ、 徐々に体を起こしていく。 さらに1匹、追加。 2匹とも、音に合わせて同じような動きを見せる。 へびの「シンクロ」だ。 振り返ると、女性使用人がおびえたような顔で見学していた。 実はこのほかにもう1匹、小さくて細長い、金色のへびが出てきた。 触らせてくれると言われたけど、へびは大嫌いなので断った。 この後、シンクロへびたちは、ちゃんと自分たちで籠の中に戻って行った。 いったいどうやって調教するんだろうね? 100TK払おうとすると、おじさんがこう言い放った。 「3匹見せたから、300TK」 予想していた範囲内だ・・そんなことでひるむ私ではない。 「100TKで話ついてるんだからそれしか払わない!」 と言いつつも、まあお祭りなので150TK払った。 おじさんは、50TKのボクシーシに満足したのか、あっさりと帰って行った。 まさか、目の前でへび使いを見られるとは思っていなかった。 もし、あの音色を聞き逃していたら、お目にかかることはなかったのだ。 「タイミング」って、すごく大事。
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