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インフルエンザ流行期における休校措置は、感染拡大防止策としてどれだけの効果あるのでしょうか?

日本でも季節性インフルエンザに関して数理モデルを使いながら実際の感染例を検証する研究と、疫学的調査が中心の研究がありますが、結論はまちまちです。

わたなべ小児科医院を運営する渡部礼二先生(この方は「効果あり」と考えています)の講演のイントロに過去の研究例と結論が並べられています。
http://www3.ocn.ne.jp/~reiji/kinnkigairai0711.pdf

感染症コンサルタントの青木先生に質問した時も「海外の専門家でも意見が分かれるので、有効性がよくわからないインフルエンザに過剰に対応するなら、もともと問題になっている効果の明確な他の感染症対応もちゃんと対応すべきという考え方もある」といったお返事を戴きました。
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/bbe7f3ed2e4fe09702552f99916af03e
イギリスでも6月下旬に保健大臣が「感染が拡大している地域では学校閉鎖を含む封じ込め施策が実際的でなくなっている。」といった主旨の発言しており、休校措置の見直しがありました。
[http://www.uk.emb-japan.go.jp/jp/consulate/21_06_29_swineflu35.html]

米疾病対策センター(CDC)は8月上旬に社会的な影響を考慮すると、一律に休校にする必要はないとの見解を盛り込んだ新たな対応指針を出しましたが、これを支持する保健所医師もいます。
[http://newinfluenza.blog62.fc2.com/blog-entry-559.html]

マスコミ記事や医療関係者からは、両国で見直しになった背景として以下のような点が挙げられています。
(1)集団感染が出る度に休校して保護者が職場に行けないと経済的に悪影響が出るし、この先毎回休むことは無理(日本のように1人感染で休校だと今年は保育園から大学まで閉鎖しっぱなしになりそうです)
(2)かと言って子供だけ自宅に残し、犯罪に巻き込まれたらかえって危険(休校情報は誰でも知ることが出来るので、休校中の子供を狙った犯罪が起きないか私も心配です)
(3)保護者は会社に通勤したり感染リスクが高いままなので、感染蔓延期に子供だけを家に置いても効果が薄い(関西での爆発的な感染も激しくバッシングされた海外帰りの高校生ではなく、ゴールデンウィーク前に大人が持ち込んだウイルスと推定されていますね)
(4)一律休校だと、健康な子供が誘い合って外出して感染する(どこの国でも問題になっているようです)
(5)豚インフルエンザが感染症の中では休校させるほど重篤度が高くない方の病気に分類されるという意見が増えてきた(感染症は風邪やはしかなど色々あるので、感染力と重篤度で閉鎖対象かどうか決めていますが、この記事で紹介するように季節性インフルエンザでも判断が分かれている状態です)
最近、学校保健の研究をしている方と話をする機会があったので「本当に休校は効果があるの?」と聞いたら「感染者1人で即休校はやりすぎ」「集団発生の場合は指示通り全員が自宅に籠もればあると思う」「でもその間、親がずっと休める体制じゃないと現実的ではないかも」という意見でした。

*イギリスやアメリカの休校措置は日本のように1人でも感染者が出たら即休校、というものではなく日本の季節性インフルエンザで見られるような集団発生と判断された時点での休校でした。

とりあえず、広く効果が認められた絶対的な方法ではないということです。
また、効果も流行が学校内の局所的なものなのか蔓延期なのか、人口密度、生徒や住民の行動パターン、地域の医療制度といった要素も絡んでくることは十分予測されます。
さらに、効果があるとしてもそのための環境を整える(インフルエンザの子供を持つ親は無制限に有休扱いにするなど)には色々面倒があるということです。

このような中、lancet infectious disease で「学級閉鎖の効果」というレビューが出ました。
http://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473-3099%2809%2970176-8/abstract
各国における過去の様々な研究の評価点と問題点に言及しています。

3人の子供がいる自分は、自分自身のためにざっと読むつもりだったのですが、せっかくの機会なので要約を公開したいと思います。

でも、既に抄録がどこかに掲載されていたら二度手間になるので、このレビューに関する情報をお持ちの方はお知らせ下さい。

閉じる コメント(4)

今日のニュースには致死率0.5%程度という調査結果が出ていますね。論文投稿中のようです。
致死率は結構高そうですね。

蔓延阻止を目的とした休校措置の是非に関しての結論には致死率は関係ないかもしれませんが、
(5)豚インフルエンザが感染症の中では休校させるほど重篤度が高くない方の病気に分類されるという意見が増えてきた
という意見は再考すべきかもしれませんね。

2009/8/18(火) 午前 10:39 [ 鍋師 ] 返信する

疾患をお持ちの方が亡くなるケースが多いので、「すべての医療機関で受け入れを」はもう少し工夫すべき問題だと思います。
受け入れ機関が大変なのはわかりますが。自宅に迅速キットを配布して、陽性者には薬を配布して・・・やるわけないか〜

2009/8/18(火) 午後 3:54 [ - ] 返信する

なべしさん、致死率・感染力・感染期間は休校措置の判断に大きな影響があるので大切な情報だと思います。

ただし今回の致死率 0.5 % 論文も、5月のサイエンス誌の 0.4% 論文同様に「独自の計算方式によれば」となっているので、その論理に納得した場合にそれを論拠としてコメントして戴けると助かります。

研究者なら、世間で出回っている論文の全てが鵜呑みに出来る訳ではないことは実感していると思います。報道ならなおさらです。

2009/8/18(火) 午後 6:18 [ bloom@花咲く小径 ] 返信する

あやめさん、「イギリスで豚インフルエンザが疑われる場合」という記事を書いたように、イギリスでは電話相談の後に本人ではなく家族がタミフルをもらいに行くという策になっています。

http://blogs.yahoo.co.jp/bloom_komichi/62020348.html

この方法でインフルエンザより重篤な病気を見逃して亡くなってしまった方もいるのでベストではありませんが、命より勝るものはありませんから、他国を参考に現実的かつ効果的な対策を考えていく必要がありますね。

2009/8/18(火) 午後 6:23 [ bloom@花咲く小径 ] 返信する

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