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国際教養大関連

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国際教養大の卒業式

娘1号の大学の卒業式に家族全員で参加してきました。
来年以降の卒業生のご家族のために、全体の流れを記録しておきます(流れが分かると撮影ポイントも分かりますよね)。
ちなみに卒業式は graduation ceremony ではなく commencement と表記されていました。

早速大学のホームページにも様子が報告されています。
http://web.aiu.ac.jp/news/2015/03/21_14024.html

地元紙の方も取材に来て下さったようです(「you は何しに日本へ」の取材もあったらしい)
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20150321q

同窓会から花も送られていました。
https://www.facebook.com/4649aiu

入学式の様子もブログ記事に残しています。
http://blogs.yahoo.co.jp/bloom_komichi/64666965.html

開式まで

13:45 までに着席で、午前中〜13時半まで控え室が使えるので、朝の飛行機で来るご家族が多いようでした(我が家は私と2号3号が前日の夜便で秋田入り、相棒が当日入り)。

学生達は全員ガウンと角帽を付けていて、Suda Hall の前では記念写真を撮影しているご家族が多数見られました。

我が家は事務に教職員の皆様へのお礼の菓子折を届けて、学生と地元の御菓子屋さんの共同開発したお土産を売店で買ってきました(売店は15時閉店なので、卒業式前に買う必要があります)
http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20150320g

受付で式次第、お祝いの言葉や卒業生代表挨拶(英語と日本語訳)や来賓一覧を戴けます。
国際教養大は1学年の日本人学生が 200 人弱で、1年間の留学で不在になる学生もいるので交換留学で来ている海外の学生を入れてもキャンパスにいる学生は 1000 人程度ですが、図書館や Suda Hall や学生寮など木の温もりを生かした建物が多いです。

当日は暖かい春の日だったので記念写真が多数撮れましたが、年によっては雪になるため、写真館では天候に合わせてブーツを出してくれるそうです。
前日が県立大、翌日が秋田大の卒業式で、どちらも天気に恵まれて良かったです。

卒業式の流れ

大学創設時から女番頭としてご活躍されているKさんが堂々とした英語で進行をして下さいました。
中嶋学長が秋田にいらした時はこれほどの重責を担うとは思っていなかったというお話を伺った事があるので、開学によって学生だけではなく色々な人が変化を遂げてきた10年だったのだと感じました。

学位授与式:Global business 秋卒業→春卒業、Global studies 秋卒業→春卒業の順に呼ばれて学位記を受け取り、学長から congratulation のお言葉を戴き、握手をします。卒業生165名なので全員の名前が呼ばれ、両脇のスクリーンには嬉しそうに学位記を受け取る表情が大映しにされます(ちなみに今回でやっと卒業生が 1,111名になったそうです)。呼ばれる順番はアルファベット順ではなさそうですが、紙に卒業生一覧の氏名が印刷されていて、その順に呼ばれます。ちなみに学位記には就職先に提出する卒業証明書も夾んでありました。

学長のお祝い:学生達が立ち、学長から「学位記を受け取った皆さんは今日から学士になりましたので角帽のタッセルを顔の右側から左側に直して下さい」という指示があり、着席してから式辞が始まりました。中嶋学長よりはきれいな英語でしたが、それほどネイティブっぽくはないです。内容はリベラルアーツの位置づけなども入っていてとても興味深かったです(学長と学生代表の挨拶の和訳は大学のホームページでご覧になれます)。

秋田県副知事のお祝い:てっきり日本語でお話されるのかと思いきや、使い慣れた雰囲気の英語にびっくりしました(学会や授業で英語を使う程度の私よりずっと上手い)。地方自治体でも国際交流の仕事がありますから当たり前かも知れませんね。最後に「県外に就職する卒業生も多いですが、この先も秋田県をご支援下さい」とおっしゃって下さいましたが、県民の皆様の支援あっての大学ですから、ふるさと納税や大学への寄付などの恩返しをして当たり前だよと娘には言ってあります。

祝辞紹介:来賓一覧の紹介は「配布した資料をご覧下さい」と会場の入り口付近に祝辞が貼られている事をアナウンスするだけでした。大宅映子さんや秋田県内の議員、秋田銀行と北都銀行の支店長、商工会会長、各市の代表者、国際教養大サポーターズクラブ、国際教養大同窓会会長などがいらして戴いていたので、その方々の顔を立てるなら挨拶くらいして戴く方が良さそうですが、式が順調に進むようご協力戴いたのだと思います。有り難うございました。

卒業生代表挨拶:かなり流暢な英語なので帰国子女かと思いきや、大学で身につけたそうです。中1の夏休みにイギリスの語学学校にいた双子が「British English だね」と聞き取っていたのにもびっくりしました。

学長特別表彰:10名弱が表彰を受けました。細かい理由はお話されませんでしたが、GPA の高い学生かも知れません。

記念品贈呈:ペーパーウェイトらしいです。

お祝いの演奏:非常勤講師をされているバイオリンとピアノの有名な演奏家の方が気合いの入った二重奏をして下さいました。

写真撮影:ステージにひな壇を作り、Global Studies と Global Bussines に別れて記念撮影をし、撮影後に角帽を投げます。
秋卒業の人はインターンシップや短期留学で半年を過ごし、卒業式に戻ってくるそうです。そのまま学内に残ってバイトや勉強する学生もいるそうです。

閉会の言葉が無く写真撮影のためのセッティングが始まったのが意外でしたが、撮影後も特に挨拶も無くゾロゾロと会場を出て行き、祝賀会の会場行きのバスに乗りました。
そう言えば開会の言葉も無かったですが、これが欧米式の流れなのかも知れません。

祝賀会の様子

大学から駅前のホテルにバスで移動し、卒業生、保護者、卒業がまだの同期(4年で卒業出来るのは 2/3 くらいなので)、後輩達で盛り上がりました。

学長がくす玉を割って短い挨拶、同窓会会長の祝辞、保護者会会長の挨拶・・という順で始まり、30分ほどの歓談の後は卒業を祝う面白動画、EAP48(AKB48 のコピーグループ)のダンス、女装した8期生男子のダンス、ダンス部の激しいダンス、大学生活を振り返る動画と盛り上がり続けました。
寮で相部屋だったお嬢さんのご両親などに挨拶をしようと思っていたのですが、あっという間に2時間が過ぎてしまい、お会い出来ませんでした。
前日に郷土料理の店(秋田長屋酒場)で友人2人のご両親にお会いしたのですが、祝賀会では見つけられなかったので前日にご挨拶しておいて良かったです。
教員の方も全員参加では無かったので、娘1号の指導教員にもお礼が言えず残念でした。
ラインでメッセージをやり取りする仲の保護者の方も日帰りだったので慌てて空港に戻ったそうで、やはりお会い出来ませんでした。
少人数の大学だからどうせ会えるでしょ・・と楽観せずに、約束をしておけば良かったです。

今までは地区ごとの保護者会だったのが、全国規模の集まりに出たのは初めてだったので(大学祭でも交流会はあったのですが都合がつきませんでした)、色々な地域の保護者の方にお会い出来たのは良かったです。

秋田県内からの進学が3割くらいで、北秋田氏や横手市の方ともお話しましたが、県内の交通事情があまり良く無いので自宅から通える学生はほとんどいないそうです。
有名企業と同業の秋田県内の企業の両方から内定を戴いて地元企業を選んだ話も聞いたので、郷土愛に溢れる学生が多いようです。

他の地域からの進学者はメーカーが一番多い印象で、金融・損保・商社・メディア・運輸など色々な就職先を聞きましたが、多くの学生が納得して就職先を選んでいるようでした。
1号の友人の中には奨学金を得て海外の大学院に進学する学生もいます。
祝賀会の後、私達は駅前で焼き鳥を食べて(秋田は魚だけでなく鶏料理も美味しい)娘1号のアパートに帰りましたが、彼女は二次会・三次会と飲み続けたようで、翌日の午前中にフラフラと戻って来ました。。

何事にも必ず終わりはある

娘1号はリア充を体現したような4年間を過ごし、寂しいけれど社会に出るのも楽しみだし・・と名残惜しい気持ちで秋田を離れます。
出会いには必ず別れが付いて回るし、そうじゃないと新しい世界には行けませんからね。

大学は研究と教育の場で、教育の評価は「学ぶ楽しみを知ること」「学び続ける力をつけること」「尊敬できる同窓生に出会うこと」「社会に出る時の商品価値を高めること」辺りだと思いますが、その点において非常に満足出来る大学生活でした。
新しい大学が成長していく様を見ることが出来たのは、親としても大学教員としても楽しかったです。

娘1号を支えて下さった皆様、有り難うございました。
この先は国際教養大に関するリアルタイムな記事はあまり書けなくなりますが、気付いた事や思い出した事などたまに紹介させて戴くと思います。
大学4年生になった娘1号は大学の高校生向け説明会の手伝いに行く事もあり、高校生や保護者に「どうしたら合格出来るのか?」「何が学べるのか?」といった質問を受けるそうです。

そこで「娘1号はどんな学生に来て欲しいの?」と視点を変えた質問をしてみたところ、
「自分が世の中の中心だと思っている人」
「自分に自信のある人、自信を持ちたいと思っている人」
「自分が大学を作るという気概のある人」
・・という返事でした。
彼女は説明会で在校生のスピーチがある時にはそう話すそうなので、ブログでも紹介します。

自分が世の中の中心だと思っている人

そう書くと尊大に見えるかも知れませんが、娘曰く「国際教養大は地方にあるので情報が入って来ないとか人間関係が狭いなどと言う人もいるけど、勉強は本人の意志さえあればどこでも出来るし、人脈も自分で拡げられるので、自分の人生の主役が自分であるという意識が強い人が向いている」と言います。
文系の研究者仲間によると、昔は都会でしか買えない本とか、大きな大学の図書館でしか閲覧出来ない資料もあったので、学問や研究で都会が有利な面もあったそうですが、インターネット時代はどこでも情報が得られますからね(研究業界でも帝大系の明らかな優位が崩れ始めているそうです)。
そうなると大学進学先も都会に近い事より、自分の希望する専攻があって教育体制が充実しているところを選ぶという方向性も有り得ます。
1号が国際教養大を選んだ一番の理由は1年間の留学なのですが、次に心惹かれたのが少人数制のディスカッション型授業と提出物などに対するフィードバックが充実している点でした。

出席を厳しく取るし(15回中3回休んだら単位がもらえなくなるらしい)、レポートも多く(学生が図書館に籠もる原因)、2年生までの勉強量は私が指導している大学の理系学部の学生の3倍以上、3年生の留学時で2倍くらいなので、4年生になった時の差は歴然です。
また、国際教養大は全国から学生が集まっているので休みの度にお互いの実家に遊びに行ったり、寮生活を通じて各国の留学生とも仲良くなって海外まで会いに行く事も日常的です。
娘1号は留学期間先で他大の学生(早稲田の国際教養など関東の大学が多かった)とも仲良くなって、帰省の度に集まっているし、留学先のアメリカ人他の友人が2020年のオリンピックに遊びに来る約束になっています。

でも親の私から見て、一番人脈が拡がったのは秋田県民の皆様との交流だと思っています。
入学直後から留学生と一緒に地元の文化に触れるイベントが多く、マタギのおじいさんお話を伺ったり、乳頭温泉や男鹿水族館などの観光スポットも大体回ったそうです。
きりたんぽ作りも上手くなりました。
学園祭の実行委員として県内の企業に挨拶回りをして、関連機関との事前交渉をして、老若男女楽しめる企画を考えて、地域経済にも目が向くようになりました。
寮を出て秋田駅周辺に住むようになってからは居酒屋バイトで秋田大生・県立大生の友達も増え、おじさまおばさま方に可愛がって戴いています。
関東育ちの1号にとっては、地元の大学に通うよりずっと人脈の拡がった大学生活でした。

自分に自信のある人、自信を持ちたいと思っている人

国際教養大は創設10年で評価が定まっておらず、経営基盤も安定しているとは言えません。
「国際教養学」を標榜する大学が大量発生する中で先導的な位置がいつまで確保出来るか分かりません。
娘が地元の国立大と迷った時も「たまにテレビに出てもいずれ忘れられる」「社会人になった時に知名度の低い大学出身だと信用されない」「卒業生が少なくて学閥に入れない」という意見を戴く事もありました。
しかし娘1号は「大学が凋落しても学んだ事が消える訳じゃない」と言って国際教養大を選びました。
彼女がそう考える背景には、不本意入学だった高校での充実した日々があります。
http://blogs.yahoo.co.jp/bloom_komichi/64538061.html

1号は「成長の原動力は環境より自分の中にある」「都会に近いから大丈夫・・と漫然と過ごすより、自分の意志と向き合う機会が多い大学の方が自分は伸びると思う」とも言っていました。
実際に勉強した事は就活でしっかり発揮出来るんですよね。
娘1号は TOEIC は 900 点以上だし、大学2年生までの一般教養も厳しいため SPI も高スコアなので書類選考や筆記試験ではほとんど落ちていません。
留学・大学祭・サークル・ボランティアなど、自己アピールに書ける事も多かったです。

小論文やグループ議論も大学で慣れているし、面接でも論理的思考やコミュニケーション力を誉められ、多数の企業から声をかけて戴きました。
確かに大学名だけで書類落ちする大学もあるし、偏差値の高い大学ほど勤勉な学生が多いので(行動力があったり面白い学生がいるかどうかは別だけど)、大学受験で少しでも上に・・と願う事は当然ですが、就活が筆記試験や面接に移行している時代はその先の4年間の方が大事なんですよね。

「”国際教養大を卒業したアナタはすごい”と言われるより”アナタを輩出した国際教養大はすごい”と言われたいし、そう思えるように4年間を過ごしてきた」と1号は言います。

自分が大学を作るという気概のある人

娘1号の頑張りの背景には「この大学は自分が作る」という意識もあると思いますし、大学側が保護者を含めそのような働きかけをしていると感じます。
実際、既存の大学とは異なるカリキュラムのため教育体制の改善に学生の意見が求められる場面も多いし、何より学生数が少ないためオープンキャンパスなどは全学体制で対応するなど、個々の責任が重い大学です。

私が勤務する国立大学の学生は「難関国立出身者として恥ずかしくない程度に」という意識はあるのですが、自分の行動が大学の評価につながるという意識は乏しいです。
この差は就職先との関係にも影響する可能性があり、「○○社に恥ずかしくない働きをする」と「○○社の評価は自分にかかっている」では後者の方が好まれそうです(社風によりますけど)。
「やっぱり就職は有利なんですよね?」という質問は保護者から良く出るそうですが、娘は「同級生の多くが希望通りの企業に決まっているので有利だと思います」「その背景には大学側が知名度を上げ、学生側の意識を上げる努力があると感じているので、100%自分の力だとは考えていません」と答えているそうです。

「ただ、大学にお世話になった以上の恩返しをしたいと考えている同級生が多く、そのような意識で働いてきた先輩方のおかげで有利になっている面もあります」「自分も後輩のために頑張るので、実力を過大評価されているという意識はありません」とも話すそうです。

親目線で補足

娘1号の主張を逆に取ると「有名になってきたし、キャリア室も力が入っているので、就職は大丈夫」とか「厳しい勉強についていけば力がつく」とか「この大学がド田舎にさえ無ければ最高なのに」「留学するために入学しただけ」といった学生は国際教養大では伸びない可能性があるという事ですね(1号も入学時前は「なぜ秋田まで行かなきゃいけないのかな〜」とこぼしていたのですが)。
大学内の濃い人間関係だけに満足して、外に目を向ける意欲の無い学生は大都市の大学に行く方が視野が拡がるかも知れません。
私が娘1号の4年間を見て大変だと感じたのは、人数が少ないため一挙手一投足が話題になりやすく、「態度が悪い」とか「企業で使い物にならなかった」みたいな話を連帯責任のように言われる事です。
歴史のある大規模大学は「卒業生数万人の中に変な人もいるでしょ」という感覚なので、うちの学生達は各自が勝手に振る舞っていますが、そのような気楽さは無さそうです。

マスコミに恥ずかしくなるくらい持ちあげられたり、アンチに揚げ足を取られる事も多いので、外野の騒音を聞き流す姿勢も必要です。
もう一つ、秋田県からの補助金が大きいですから「県民の皆様のご理解ご支援あっての大学である」という姿勢は常に求められます。

彼女自身は見られる側に立つ事は苦痛ではなく、ネットで叩かれても「うちの大学がそんなに気になるんだ」と流すタイプです。
また、大学祭のための企業訪問や地元テレビ局への出演でも県民への感謝の気持ちを伝えるよう心がけていたそうです。
他には、基本的に文系大学なので、理系志向の人には現段階ではお勧め出来ません。
3年生までの勉強量には感心しますが、卒論は半年くらいしか書かないので4年生の勉強量は私が勤務する大学の学生(3年生の冬に配属が決まり、年明けから先輩の研究を手伝い、4年生になったら朝から晩まで実験)の1/2以下だと感じています。
これは大学間の違いというより文系と理系の違いだとうちの学生は言いますが、研究志向の強い学生には物足りないと思います。
まぁ、うちの大学でも卒研だと雰囲気しか味わえず、本格的な研究は修士からになりますが・・

また、学生の経済力の差が激しいので(下は私の勤務先の大学の苦学生と同じくらい、上は子供時代から度々海外留学や海外旅行をするなど私の大学でもあまり見ないレベル)、「家庭環境の揃った学生の中で学ばせたい」と考えるご家庭には向きません(そういうお宅は国立も向かないですが)。

私は理系の研究志向だし、ネットで叩かれるとそれなりに落ち込むし、気配りの出来ないタイプなので進学したら辛いと思います。
でも色々と特徴の際だった大学なのでツボに入れば心に残る大学生活になりますし、少なくとも娘1号にとっては日本の大学の中では一番相性の良い大学だと感じているので、娘が考える「国際教養大に来て欲しい学生」を紹介しました。

*ちなみに大学ホームページの「求める学生像」は「鋭い問題意識をもつ学生」などと書いてあります。
http://web.aiu.ac.jp/about/philosophy

*この記事はあくまで私と娘の個人的な経験に基づいているのですが、在校生からの情報がまだ少ないため少しでも参考になれば・・と考えて書きました。受験を悩んでいる方は様々な方に相談し、「AIU を広め隊」などでも情報を集める事をお勧めします。
http://aiunowa.blog.fc2.com/

郷土愛

娘1号の秋田生活も4年目(留学があったので実質3年目)になりますが、もう炬燵を出し始めてコートを着てマフラーを巻いているそうです。
雪は12月〜3月は普通に降るそうで、冬が長いんですよね。

秋田愛の芽生え

1年生の冬に彼女が関東に戻って来た時は「アルプスの少女ハイジ」の初回のハイジ(デーテおばさんに大量に服を着せられてアルプスに連れてこられた)みたいな、マトリョーシカみたいな姿が衝撃的でした。
「秋田寒すぎる・・タイツ履いてズボン履いてレッグウォーマーしてもまだ寒い・・大学時代だけだと思うから頑張れるけど、一生住むのは無理・・」などと言っていた1号ですが、最近は秋田愛が芽生えたそうで「将来は国際教養大の教員になって研究と教育と地域貢献に尽くすのもいいな」などと言います。
1年間の留学から戻ってきた国際教養大の4年生は基本的に学外に住むのですが、キャンパスから15分ほどのイオンのある御所野エリアか30分ほどの秋田駅エリアのどちらかを選ぶ事が多いです。

私は1年目・2年目は寮生活で十分に学内の人々とはつながりが出来たし、3年目は海外の友達や日本からの留学仲間との付き合いも出来たので、最後の学年は秋田駅エリアに住んで地元の人と触れあう機会を増やす事を勧めました。
また、夏休みは秋田の人々の暮らしぶりや産業構造を知るために関東に戻らず秋田でアルバイトをするように、特に飲食関連など理不尽なお客も多い場所で働く様に言いました。

本人も私の提案に納得し、秋田の市街地のアパートを見つけて居酒屋と喫茶店で働き、秋田大生(シュウダイセイ)や秋田県立大生(ケンダイセイ)の友達も出来て、ますますリア充な生活をしています。

そんな1号が居酒屋で新鮮だと思ったのは、一緒に働いている秋田生まれの秋田育ちのおばさま方・おばあさま方が「秋田は本当に住み良いところだね〜」と語り合う様子だそうです。
「食べ物はおいしいし、四季の風景もきれいだし、人々は温かいし・・」という話を聞いて「秋田以外住んだ事ないじゃん!」とツッコミを入れる私に1号は「おばあちゃん達が幸せそうに語る様子にすごく納得したんだよね〜 秋田県民の郷土愛はすごいよ」と言います。
国際教養大は秋田枠入学制度もあるので学生の2割くらいは秋田県民です。
http://web.aiu.ac.jp/about/data

彼らの郷土愛が強いという話は以前から聞いていますが、1号を可愛がって下さるバイト先の方の多くが地元大好きなので、1号も染まってきたみたいです。

郷土愛の分からない都会人

私は宮城育ちで最近は放射能騒動を通じて福島の方とお話する機会も増えたので、郷土愛は東北全県・全世代に共通した傾向かも知れないと感じています。
・・というか、大都市圏以外の人は普通に持っているのではないかとあちこち旅をして感じます。
でも郷土愛という感覚は、関東人の我が家にはあまり無いんですよね・・
今住んでいる場所について記述しろと言われたら「駅に近いし、病院やスーパーもある便利な場所」みたいな言い方しか出来なくて、ひたすら続く住宅街なので風景を語る気にならないし、ご近所付き合いも希薄なので人間関係に対する執着も無いんです。
細かい移動はあれど40年くらい同じ県に住んでもこんな状態ですが、関東の住宅地に住んでいる人ってこういう感覚の人が多いんじゃないかな。

そんな訳で私は講師に昇進するまでは県外や国外に出る気だったし、地元を離れるのが不便だとは思っていたもののの寂しいと思った事が無いんです。
ただ、10代で仙台から関東に来た時は山も川も無い姿にショックを受けて、ハイジがアルプスの山を見ようとフランクフルトの時計台に上った時の気持ちはこんな感じかな・・と思った事があるので、あれが郷土愛かな?とうっすら思う程度です。
だから原発事故の時に「福島はもう住めない」などと言う人々に憤ったものの、その理由は「仕事を見つけ直すのも大変じゃない!ローンはどうするのよ?子供も新しい学校に馴染めるか分からないし」みたいな便利さを中心とした感覚でした。

でも郷土愛について色々考えるに、「もう住めない」はそれ以上に他人のアイデンティティを踏みにじる行為ではないかと思い始めました。
何と言うか、長年付き合っていた人にアクシデントがあった時に「あの人もうダメだよ」みたいに言われる感じかも知れません。
それが本当に根拠があるならしょうがないですが、科学者の私にはそう見えないので、今さらながら失礼だよね!と思う訳です。

アメリカに住んでいる坂本龍一とかオーストラリアに住んでいる雁屋哲がデマ発生源になっているのも、「人類みな兄弟」みたいな事を言いながら実は郷土愛の分からない人々だから・・という可能性はありますね。

郷土愛を知るには

私も娘1号の日々の生活や秋田旅行を通じて秋田に対する興味が湧いてきて、ペットショップの秋田犬に盛り上がったり八百屋で売れ残った「秋田産ひらたけ」を大量買いしたりささやかな郷土愛の芽生えがあります。
娘2号3号も大学は外に出して、第2の故郷を増やすのも良いんじゃないかと考え始めています。

でも本当の郷土愛はやはり自分が住んでいるところに持つべきなので、ミミコの散歩をしながらご近所さんと会話をしたり市内をぶらり旅をしたり、ただ生活するだけだった場所とじっくり付き合う必要があると考えています。

傍目には心細くなったアラフィフが急に地元志向になった・・みたいに見えるでしょうが、アラフィフになっても郷土愛を含めまだ勉強する事が多いな〜と感じています。
昨秋にブログが炎上した時に罵倒コメントが大量に入ったり、yahoo アドレスに「死ね」的なメッセージが入ったり、twitter で嫌がらせを呼びかける tweet が回ったりで凹んだのですが、ネットを使った嫌がらせはネットの進歩と共に進歩していくんですよね。
最近になって知恵袋や OKwave を使った嫌がらせという手口がある事を知りました。

広め隊のブログが荒らされる

きっかけは6月頃に「国際教養大学(AIU)を日本全国に広め隊」のブログで特定のハンドルの方2人(自称社会人、自称高校生)のコメントが大量に入っている様子に気付いた事です。
http://aiunowa.blog.fc2.com/blog-entry-258.html
(荒らしコメントを削除した時のお知らせ、今はすっきりしたブログです)。

新しい記事が書き込まれる度に自称社会人から「レポートが大変だそうですが、英語で長文を書くだけでグローバル人材と勘違いしていませんか?」、自称高校生から「レポートが大変だそうですが、僕の父は”AIUは物珍しさだけでチヤホヤされて、すぐに廃れる大学だと言いますが本当ですか?”」みたいなこじつけ質問が入るので、5月頃からほとんどの記事が2人のコメントで埋まっている状態です。
特に「秋田県に貢献していないのでは?」といった質問は繰り返し書き込まれていました。

それに対して広め隊のメンバーが丁寧に答えているのを見て「役所の窓口でゴネる人に対応する職員みたい」「構ってチャンは放っておけばいいのに」と思いながら、自分のブログも更新出来ない状態だったので、放置していました。

しかししばらくしてまた訪問したところ、まだやってるの〜?と驚く惨状で、「いいかげんにしろ!」と二人に怒り出す他のゲストも出ていて、普通の人が気軽にコメント出来る状態ではなくなっていました。
自称社会人は「国際教養大の課題1」「課題2」・・「課題14」・・と延々と長文のコメントを書き込んでいます。

そこで「長文の意見は自分のブログなどで書くべき」などと意見をしながら、自分としては娘1号に対する教育に満足している事、地域貢献や社会貢献は全ての大学生が意識すべき事・・といったコメントを書いたところ、早速2つのハンドルからしつこい反論が入り、これは逆効果だわ・・とコメントを止めました。

同じ内容の質問が知恵袋で大量に見つかる

それと並行して、自分の授業のために国際教養大のキャリア教育について調べる中で yahoo 知恵袋に広め隊のブログの粘着コメントと同じ内容の質問が大量に入っている事に気付きました。

当初は知恵袋で見かけたネガティブな情報を別の人がコピペして広め隊への嫌がらせコメントに使っているのかな?と思っていたのですが、その後調べてみたところ、yahoo の ID は多数あるものの、情報の出所は一人のようです。
同一人物と分かる理由は、国際教養大の質問以外のほぼ全てが「男女の友情は成立しますか?」みたいな異性関係の質問で、その内容も似ているからです(yahoo 知恵袋は有料会員にならないと質問一覧が公開されるので分析しやすい)。なぜこの2つに限って興味が強いのか謎です。
念のために問題の ID(yu_ken7・qaz5532154・exodus56513・supetunazy・mimimi56513・yu08013・hjihdwqhijhscuhesxjhdwiqh・b271828459・another1974t・bloom_66666・adg314151・plmokn635241・c271828459・mekongdelta635241・bloom_konichi・aiusutemabutai・mn635241・jptkjamwt・hgugfvftcr・have_a_nice_fragrance・watashiwadaredashoo)(c271828459・mekongdelta635241)の知恵袋の質問一覧・回答一覧は魚拓を取っていきます。
http://megalodon.jp/2014-0729-1731-06/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=yu_ken7&page=5&flg=3&sort=2
http://megalodon.jp/2014-0728-1751-19/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=qaz5532154
http://megalodon.jp/2014-0731-2125-03/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=exodus56513
http://megalodon.jp/2014-0806-2258-34/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=supetunazy
http://www.peeep.us/56af963f
http://www.peeep.us/1beda4a5
http://megalodon.jp/2014-0809-0852-36/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=mimimi56513
http://megalodon.jp/2014-0811-2030-59/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_ansdetail.php?writer=yu08013
http://megalodon.jp/2014-0813-2117-45/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=hjihdwqhijhscuhesxjhdwiqh
http://megalodon.jp/2014-0816-2243-19/chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=b271828459
http://www.peeep.us/c3040a13
http://www.peeep.us/445e0f93
http://www.peeep.us/4b3374ca
http://www.peeep.us/15cd533e
http://www.peeep.us/64e42ba7
http://www.peeep.us/7d8b8038
http://www.peeep.us/9bc2cf6c
http://www.peeep.us/91b1d5a1
http://www.peeep.us/965f372e
http://www.freezepage.com/1438092157JROUUJWNSC
http://www.freezepage.com/1423953448QJDSKGAAPQ
http://www.freezepage.com/1426427931MRGHMSNMFV
http://www.freezepage.com/1440867624TMAILWUCSY

質問は1日に何度も書き込まれ、その複数の ID 間で「私もAIUはステマで有名になった大学だと思っていました」などと書き込んでベストアンサーを付け合っています。
また、上記の ID を使い分けて国際教養大に関する質問にネガティブな回答も連投しています。
http://megalodon.jp/2014-0811-2058-53/detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12130994587;_ylt=A2RAEEBOr.hT4QgAWhM0T.B7
http://megalodon.jp/2014-0811-2100-54/detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12130792832;_ylt=A7dP5XUtsOhTcX8A6hc0T.B7

そこで広め隊のブログに「2つのハンドルで質問している人はたぶん同一人物、ブログを荒らす事が目的なので削除すべき」と書き込みました。
私が知らせる前から気付いていたとは思いますが、7月下旬になって広め隊のブログから問題のコメントは削除され、コメントが承認制になったので、久しぶりに以下のような書き込みをしました。
同じ事を何度も書く人は荒しなので、荒らし対策に賛成です・・(中略)・・自分を語る言葉を持たない人は本人の虚ろなアイデンティティを埋めるためにちょっと目立つ存在に粘着するんです。
そして現実社会で疎外されているだけに時間が有り余ってしょうがないので、ブログ主の管理能力を越えた勢いでコメントを書き込むし、返事をすると喜ばせてしまうので削除がお勧めです。

私のコメントが OKwave で晒される

すると今度は OKwave で「某大学の教員が広め隊のブログで特定の個人を名指しして”現実社会で疎外されているだけに時間が有り余ってしょうがない”と差別的な発言をしている、これは許されない事では?」という質問が立てられていました。
http://megalodon.jp/2014-0809-1236-20/okwave.jp/qa/q8691744.html

そして OKwave にも複数の ID を使って国際教養大に関する質問が知恵袋と同じ勢いで大量に立てられている事に気付きました(魚拓を取る気も失せる勢いだし、OKwave は質問一覧が非公開に出来るので追跡が難しい)。

自作自演は定番ですが

10年くらい前は「研究する人生」で延々と k3-net(女性研究者のためのサイト、ただ今移転のため休止中)の運営代表者である私を批判するスレッドがあって、管理者に調べてもらったら「教授とデキているんだって」「俺も知ってる」みたいな会話のほぼ全てが同じ IP だった・・という経験があります。

掲示板の自作自演は日常的に意識していたのですが、知恵袋や OKwave も注意する必要が分かり、この手法は twitter などでも出来そうだと考えています。
娘1号と大学進学先を悩んだ時に知恵袋の情報も参考にしていたのですが、秋田まで見学に行って良かったです。
その時に広め隊の方にお世話になったので、今回の荒らしは看過出来ませんでした。

天然記念物故の苦労かも

私が勤務する大学に関して同じような嫌がらせをしても、たぶん現役学生や卒業生(数万人?)が反論すると思うんですよね。
実際、附属のある私立大学で「内部進学は勉強していない」といった批判に対して「内部進学こそ自分の勉強に打ち込むために附属に入った」みたいな反論は良く見ますし、その過程で内部進学の優秀な例なども挙げられるので、説得力もある訳です。

これに対して国際教養大は建学10年の超小規模大学で、卒業生の総数が1000人くらい、最年長でも28才なので、娘1号も就活先で「初めて見た」と天然記念物扱いでした。
ここ数年は過度に持ちあげられる傾向があるので反発もあって当然とは思いますが、この人数では中傷に反論する力は無いと思います。

そう言えば金沢工業大学が話題になった時に、私も「ちょっと怪しいかも」と思ったのですが、卒業生が大学生活の思い出を語り合う様子を何かで見て「教員負担は大きそうだけど、学生にとっては良い大学だな」と思ったので、真摯に教育に取り組めば時間が解決してくれるのでしょうね。
http://www.kanazawa-it.ac.jp/shushoku/
(就職率は私の勤務先より高いです)

娘1号も「自分達が頑張れば少しずつ認識は変わるから」と言っていて、大学名に頼るより、自分が大学の評価を上げようという気持ちを持つ事は良いと感じています。

話を戻すと、ネット時代は色々な方法で印象操作が出来るので、本当に必要な情報は自分の足で稼ぐ必要があるという事ですね。

8/18 追記:私と同じ問題に気付いている方が知恵袋で質問をしていましたが、私には嫌がらせの背景は分かりませんし、分析する気はありません。ただ、数分おきに複数の ID で自作自演をする時間や執念のある人はネットの情報を利用する上で意識しておくべきとは考えています。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12134218002

10/25 追記:知恵袋で大学受験の問題漏洩という事件もあったので、後学のために犬に関する質問を立ててみたところ、いつもの粘着さんのアカウントとともに私が以前から怪しいと思っていたアカウント(c271828459・mekongdelta635241)が釣れてしまいました。
http://www.peeep.us/dc916eae
http://www.peeep.us/23651784
http://www.peeep.us/f1a7dd50
必死過ぎる粘着ぶりに、どんな形であっても他人に構って欲しいのかな・・と粘着さんの寂しい人生に少しだけ思いを馳せましたが、だからと言って他人を傷付けて良い訳じゃないんですよね。
最近は中傷的な書き込みに対する開示請求や検索結果からの削除申請も一般的になってきましたが、やはりある程度のルール作りは必要かも知れません。

AIU分析4年目

新年度の激務の中、国際教養大(AIU)の東京保護者会に出席してきました。
去年は「国立大学のライバルとしてのAIUの分析は大体終わった」と書いたのですが、AIUの特徴である1年間の留学に対する評価をしていなかったし、AIUが牽引している大学のグローバル化や、今後のAIUの立ち位置について色々考える事があったので書き残しておきます。

留学先の選択が進振りに相当

大学2年生までの娘1号の勉強内容は私が勤務する大学の一般教養とそう変わらない方向性で、ディスカッションやレポートが多いという印象だったので、私はAIUは一般教養を究める大学だと考えていました。
しかし2年生の夏頃から留学先の選択が始まると、「どこで、何を、どのレベルまで学びたいのか?」という話をかなり詰めて話し合うんですね。
娘1号の場合は、メディア学や教育学の強い大学で、現地学生と同じ授業を受ける(大学によっては留学生向けの授業の多いところもあるので)という方向性に決め、その範囲で何カ国かの大学を検討し、アメリカの某州立大学を選びました。
留学先は全学生分確保されているものの、人気のある大学は人数枠より希望者が多くなります。
その時は成績(GPA)や TOEFL の良い順に希望の大学が選べるので、学生達は入学時から必死に勉強をするそうです。希望が叶わない時は次の枠に応募するために留学を遅らせ、その間に GPA も上げる努力をするそうです。

学内の調整で推薦の上位に入っても、留学先の大学に提出する成績表が先方の留学候補者(様々な大学から来ますから)の中で下位だったり、「何を学ぶのか、将来は学んだ事をどのように活かしたいのか」といった応募書類が留学先を納得させる内容でない場合は、断られる事もあるのだそうです。
ライバルの同級生の動向を気にしつつ勉強をする様子は東大の進振りのようだし、同級生が「ファッション業界で働きたいから○○学」「国連などで発展途上国の支援に関わりたいから○○学」などと留学先を選ぶ様子に、留学でそれぞれが商学部や法学部に相当する学びをしている事が分かりました。

お客様ではない留学

娘1号は留学先では現地の学生と同じコマ数の授業を取り、分厚い教科書を読み、頻繁にレポートを書き、熱いディスカッションを交わし、調査活動なども行っていました。
メディアに関する自主ゼミにも所属し、ダンスサークルに入り、ボランティアも行い・・と、秋田にいる時と同じような生活をしていました。

留学先の生活には秋田での寮生活や、レポートとテストに追われながらサークル他の時間をひねり出してきた経験が生きていたようですし、たぶんそれらを経験しないで交換留学をすると、生活の変化に対応するだけでやっとで、深く学ぶ事は出来なかったと思います。
1号はとにかく弁が立つ人なのですが、留学先でも議論を楽しんでいたようです。
来たばかりの頃は「彼女には答えられないんじゃないですかぁ?日本人は主張しないから」とからかう学生もいたそうですが、その場で「アタシが答えられない時は、私の勉強不足が原因で、私が日本人だからじゃないの!」と返したら一目おかれるようになったそうです。

領土問題や国際紛争などについて当事国の留学生どうしで話し合ったり、現地学生とアメリカの社会保障制度について議論をしたり、私がニューズウィークを通して見ている世界より、ずっと広く深い世界を感じたようです。

彼女の学びたかったメディアリテラシーは日本の大学ではほとんど扱っていないので、AIUに入学した一番のメリットは留学した事ではなく、自分の希望を満たす海外の大学を見極める力がついた事と、学びを楽しむだけの知力がついた点だと思います。
最近は多くの大学がグローバル化を掲げ、私の大学でも交換留学を拡充しています。
しかし、学生の体験談は「生活が大変だった」「友達が出来た」みたいな話が中心で、何かを学びたくて海外に行ったというより、海外で学んでみたかったという印象があります。
それ自体も貴重な経験だとは思いますが、1号が就活で留学について書いた内容は「国際交流」「異文化理解」などの言葉が無く、日本の大学生が「私は理学部で○○を学びました」と同じ、自分の専攻に関する内容が中心でした。

大学の真のグローバル化は、日本から海外に出る学生も、海外から来る留学生も、お客様ではない学びが出来るようになる事で、そのレベルに達している大学はまだ多くないと感じます。

追われる立場としてのAIU

AIUが世間の注目を集め始めた時点でグローバル人材育成を掲げる後発大学との競合が始まる事は決まっていました。
また、これまでの大学では指標とされていなかった「グローバル人材」を目標とする以上、目標とする人材像を世間に理解してもらう努力は必要ですし、新設大学だけに目標達成度に対する評価が厳しくなる事は運命づけられています。

去年の保護者会ではこの点に関する質問が出ていましたが、今年の保護者会では先に鈴木典比古新学長から説明があったので、大学側の危機感はさらに強くなっていると思います。
反面、これまでの卒業生の活躍や娘1号のように心から学びを楽しんでいる在学生の様子が中嶋学長の理想を体現している事から、AIUの独自性に対する自信も感じられました。
鈴木学長のお話の概要は以下の通りです。
私の聞き取りや解釈のフィルターがかかっていて学長の主張を正しく反映している事は保証されていないので、興味のある方は今後の学長の発言を追って下さい。
社会が大量生産を効率良く行う事を目標とした時代は、人材も専門性によって分類され、偏差値によって序列化されて育成される「人工植林型」の教育が社会の要求に合っていた。
しかし成熟社会に入り、消費が多様になり、多様な社会問題を解決していく現代では、人材も「雑木林型」の他品種少量生産に移行していくであろう。

AIUの教育は個々の能力の方向性が異なることを前提とした教育システムであり、海外のリベラルアーツ大学に近い。
この「オンリーワンの教育」が成功を収めつつあり、似たような大学が乱立する事から、ある程度の相対化は避けられないだろう。

AIUの独自性や先見性は海外留学ではない。
英語による授業は翻訳文化ではなく世界を直接理解する事が目的である。
その上で「自分のための教育を自分で施す人」として学び、自分の判断や行動に責任を持ち、他者の責任を尊重する真のエリートを育成する事である。
その立ち位置において日本語教育も、地域との関わりも非常に重要であり、秋田に存在する事を活かした教育を進めて行きたい。
鈴木学長の着任時の言葉は就任の挨拶は「グローバリゼーションとは、自分の立つ場所が世界の中心であること」でした。
グローバリゼーションの古いイメージは英語がペラペラとか、欧米人の友達がいるとか、ニューヨークの高層ビルで格好良く働くとか、あるいは海外青年協力隊で汗を流す・・といった方向性でしたが、今は日本にいても何らかの形で海外とつながっているんですよね。
そのつながりを意識しつつ、目の前の課題に取り組む人がグローバル人材だと私は考えているので、学長の方向性には納得していますし、娘1号もそのような人材に育っていると感じます。

AIUの課題

学長が考える現在の課題は、3年生と交代で来る留学生に世界基準の教育を行うこと、日本人学生と留学生の交流をさらに深める事などだそうです。

その後、キャリア開発センターの方から就職活動だけではなく最近の学生の気質に関するお話もありましたが「親や高校の反対を押し切ってまで入学した初期の学生に対して、親や高校に勧められて入学した最近の学生には覇気が足りない」「親もAIUに入れば大丈夫という意識がある」というお話に、AIUの隠れた最大の課題はそこにあると私は感じました。

似たような大学が都市部に出来て「こちらの方が就活にも便利だし自宅から通えるからいいじゃない」と言い出す大人が増えると、受験生は減っていくと思います。
ちなみに受験生数は2013年から2014年で3割程度減っていますが(それでも実質倍率は10倍近いので学生の質は十分に確保されていますが)、この一番の要素は学長交代だと私は考えています。
保護者会の後の懇親会での様子からも、中嶋学長が引っ張ってくれるから大丈夫と考えていた人々が抜けた印象があり、それは大学にとって悪い事ではないと感じています。

グローカルを目指すAIU

ちなみに我が家もAIUは本人が見つけた訳ではなく、友人が熱望していた様子に興味を引かれて本命の早稲田の国際教養の前哨戦として受験し、運良く合格して慌てて大学見学に行きました。
私と相棒はAIUの教育システムは充実している事、必ず留学出来ること、地方にある事、評価の定まっていない分本人の自覚が促されると考えて勧めたので、ある意味覇気の無い受験生だったと言えます。

ただ、娘1号は地域交流やボランティアや留学を通して大学に、秋田県に、社会にどのように貢献するのか良く考えるようになったので、入り口が興味本位であっても主体的に学ぶ姿勢があれば秋田に行く意味はあると思います。
特に都会育ちの1号にとって、産業構造や地域社会の様相が異なる秋田での生活は、海外留学と同じくらいの衝撃があったようです。

AIUでは秋田大学や秋田県立大学との連携による秋田学の授業もありますし、留学生と一緒に温泉巡りをしたりマタギの方のお話を伺ったり(ほとんど聞き取れなかったらしい)する機会があり、きりたんぽ作りももう何度も教えて戴いたそうです。
行く前は「豪雪地帯にわざわざ住む人の理由は何だろう?」と失礼な事を言っていましたが(私も実はそう思っていました)、秋田枠入学者の熱意などにも触れ、今は地方の魅力がある程度分かるそうです。
都会で放送されているテレビ番組もNHK以外は都会中心か世界まるみえ的な内容が多いのですが、日本の大部分を占める地方の人々の生活を知らないまま日本社会を変えようとするのはおこがましいんですよね。
1号が知っているのは中高の留学先(ある程度の大都市)、アメリカの地方都市、そして秋田の生活だけですが、そこから想像力を拡げれば日本国内や国を超えた問題に取り組んで行けると考えています。

元気の有り余る学生はAIUがお勧め

例年、保護者会では社会人になった2人の先輩方の講演の時間もあるのですが、1人の方は「AIUは素晴らしい大学だが、そこにいるだけでどうにかなると思っている学生は成長しない」とおっしゃっていました。
もう1人の方からは将来の夢を色々と伺いましたが、それが大きすぎて「うちの大学なら周囲がドン引きだろうな」と感じたので、元気が有り余っている学生が居心地が良いのもAIUのアドバンテージだと感じます。

理系が弱いままだったり、小さな課題はたくさんありますが、保護者としても大学人としても今後が楽しみな大学です。
来年からは保護者会に行けないのが残念ですが、AIU保護者の会の特別会員としてお金を払うと大学の近況など伺えるそうなので、来年も何らかの記事は書いているかも知れません(その前に卒業時の評価の記事を書くと思いますが)。

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