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                      【ギタリスト 増尾好秋 ymasuo.jpより】

こんばんは。

 今月は、たくさんのライブを見に行く機会に恵まれて、ハッピーライフを満喫しています。6月13日水曜日、新宿ピットインにおいて、ジャズギタリストの最高峰、増尾好秋さんのライブを見に行ってきました。今回は、3夜連続のライブの3日目で、ギタリスト増尾が新たに結成したグループ“Power Spot”が満を持して登場しました。

 一日目は彼のギタリストとしての出発点でもあるサックスのマエストロ渡辺貞夫さんとの共演、二日目はジャズギターデュオとして、渡辺香津美、中牟礼貞則、Charさんとの共演と豪華絢爛ですが、この日は自らのバンドを率いての演奏と始まる前からワクワクしていました。

 新宿ピットインは、定員が数十人というバンドとの距離がとても近いライブハウス。会場の19:30にジンライムを片手に店に入ると、前から6番目くらいの席が空いており、その近さに感動してしまいました。

 バンドのメンバーは、キーボードの羽仁知治さん、ベースのGreg Leeさん、ドラムスの横山和明さんという若手バリバリであり、今回はジャズヴォーカリストの海老原淳子さんの歌声も聞けるということで、会場はフレンドリーな雰囲気で満ち溢れています。

 20:00になるとリラックスした出で立ちで、柔和な笑顔をたたえた増尾さんが、バンドメンバーとともにステージの登場。この3日間の簡単な紹介と震災復興のために録音した曲“One Word”についてたくさんのプレイヤーが賛同してくれた曲ですので、ダウンロード版、CD盤でぜひ皆さんも協力して下さい、とのメッセージ。それに続いていよいよライブが始まります。



【第一部 Power Spot登場】

 オープニングは、いきなり8ビート。弾けるリズムに乗って増尾さんのギターがアクセントの利いたソリッドな音を決めます。曲は、“リーダー”。シンセサイザーの鋭い音とギターのインプロが見事に響きあい、フュージョン増尾好秋が帰ってきました。さすが、横山さんは8ビートのみごとなロックンロールで観客全員を乗せていきます。

 増尾さんの合図で、最後のきめが打ち鳴らされると、「イヤー、最初からこれはロックですね。」と心から楽しそうにMCがはいります。新たなバンド“Power Spot”のメンバーが紹介され、そのそうそうたるメンバーに今夜のライブへの期待が高まります。

 続いての曲もアルバム“メロウ フォーカス”から。スロウなギターフレーズが響くと、軽やかなエレピが流れていくリズムに乗ってはや引きのインプロビゼーションを繰り広げていきます。縦横無尽なベースライにのって滑るように流れていく増尾さんの指からオリジナルフュージョンのメロディラインが心を浮き立たせてくれます。

 そして、3曲目はオルガントリオアルバム“Are You Happy Now”から“スナップ ジャム”。ファンキーなリズムから醸し出されるギターリフが粋なメロディラインを繰り返し、オルガンソロとベースソロがジャジーな雰囲気を会場にも響かせます。横山さんの4ビートのジャズドラムスもご機嫌です。

 曲が終わると会場もすっかりリラックスして、ここでゲストの登場です。ゲストは、ニューヨークで増尾さんがプロデュースした女性シンガー海老原淳子さん。マリリンモンローの笑顔をあしらった黒いTシャツと黒いパンツで現れた淳子さんを増尾さんがジャズにとどまらないスケールの大きなヴォーカリストと紹介します。

 ニューヨークでの出会いから彼女が歌詞を書いた増尾さんの曲“No More Dreams”。ボサノヴァのやさしいリズムに乗って、彼女の低音域のメロウな声が会場を包んでいきます。ギターの音もメロディラインを意識してアドリブが軽やかにソロを奏でます。まさに増尾さんのメロディメイカーとしての才能が発揮された美しい曲です。続いても増尾さんのメロディアスなアコースティツク曲“Little Bit”。美しいバラードに歌声を乗せて、なめらかな歌声が響きます。増尾さんとのユニゾンは、ご愛嬌の面もありましたが海老原さんの豊かな歌に会場は大きな拍手に包まれました。

 第一部のラストは、再びオルガントリオのアルバムから“マイルス ラン”。その名のとおり、マイルス特有の細かいビートが刻む巡回するリズムに乗って、テンポのあるギターリフが小気味よく展開して、会場がマイルスビートに酔いしれます。ソリッドなオルガンソロと小刻みなドラムソロの応酬。そして、連続するベースライン、ビパップがみごとなフュージョンとなり、心が踊り出すようです。


【そして、感動は続く】

 休憩をはさんで第二部。「ここから僕のフュージョンは始まった。」という語りとともに流れるようなギターフレーズが展開していきます。“Sailing Wonder”からの曲。そのプレイを心から楽しむように流麗なリズムののったギターがメロディアスに響いていきます。アクセントのきいた8ビートの調べに増尾好秋の新たなバンドが蘇りました。

 2曲目は、誰もが知る名曲“Good Morning”。小鳥のさえずりにも似たギターとキーボードのさえずりが会場に聞こえて、増尾さんのギターがリリカルに響くと、イントロに続いておなじみのメロディラインが大きく奏でられます。すがすがしさを伝えていくギター音、これぞまさに増尾さんのギターです。謳うようなグレッグのベースラインに乗って、ギターリフが心に響いてきます。会場全員が、あのメロディにしびれました。続いても同じアルバムからの選曲。最強のバンドメンバーが奏でる増尾ワールドに生音でひたれることの幸せをかみ締めました。

 感動に息つくまもなく、再び海老原さんが登場です。ニューヨークで、ふっと歌詞が浮かんで歌詞を書いた曲だという“You Make My Love”。美しくメロウなバラードが始まると再び、海老原さんの力強くなめらかな歌唱が会場を包んでいきます。メロディラインで二人が奏でるユニゾンは、この曲の切ない思いを歌っていき、会場もうっとりと聞きほれます。

 曲が終わると、MCは、渡辺貞夫さんのバンドで世界を駆け巡った40年前に逆のぼります。ヨーロッパからアメリカ、ニューポートジャズでの演奏を終えた後、増尾さんはひとりコーヴァリスという田舎町に向かいました。なぜその町に行ったのか?その町にいたのは、彼女です。そして、それが今の奥さんだといいます。

 そして、始まった曲は“コーヴァリス”。この曲は、当時の貞夫さんのバンド時代から一緒だったベーシストの鈴木良雄(チン)さんとのデュオアルバムにも収められており、チンさんに是非聞いてほしい、との言葉が印象的でした。増尾さんらしい、美しいメロディは、バンドのやさしいリズムとやさしいヴォーカルにのって会場を包んでいきます。まるで、はるかな草原に風が吹き渡るようになつかしい音楽は、人のやさしい想いを映し出して、会場を魅了していきました。

 やさしさに癒された会場から笑顔の海老原さんが去っていくと、ステージもいよいよ大詰め。最後の曲は、増尾さんの想いを込めたこめた曲。今は亡き同じバンドのメンバーと語った、「音楽に人生をかける」想いを綴った“Dealing With Life”です。

 いきなり鳴り渡るソリッドなギターフレーズ。そして、たたき出される渾身のベースライン。激しいドラムのビートに押し上げられるようにギターが疾走していきます。ディストーションのきいた厚みのあるギター音に続いて、激しいエレピのインプロビゼーション。会場はあっという間に激しいリズムに乗せられていきます。4人のスリリングな演奏に巻き込まれて、会場は大きな手拍子に包まれ、盛り上がっていきます。

 最後の音が決まると、会場には大きな歓声と拍手が響き渡り、4人への惜しみない拍手に包まれます。そして、4人が去っていくと大きな拍手はアンコールをうながす手拍子へと変わっていきます。その余韻はいつまでも続くようです。


【そして、アンコールへ】

 アンコールにこたえて、再び全員がステージに現れると、増尾さんのお礼とともにアンコール曲へ。アンコールは、震災復興のために作った“One Word”。ひとつの言葉、それはLove。海老原さんも再びステージに登場。フィンガースナップで2ビートのリズムが始まります。とてもなつかしいメロディラインから海老原さんと増尾さんのユニゾンで、「千の言葉もひとつの言葉で、I Love You」と言葉が流れ出していきます。そして、曲は4ビートへ。ギターとベース、オルガンのソロパートに移ると、なんとチンさんこと鈴木良雄さんがステージに飛び入りです。海老原さんがアカペラでスキャットを歌いだすと、チンさんがアカペラでベースラインを歌いだします。素晴らしい!

 観客がヤンヤの喝采を送る中で、被災地にささげる心の応援歌はいつまでも続くようでした。


 スッカリ盛り上がった一夜のステージ。終わってみれば、時間は早くも22:45となっていました。この日の生音は、ミュージシャン増尾好秋さんの音楽への想いと人柄がつまった凝縮された時間でした。彼の音楽は、ジャズやフュージョンを超えてまさに増尾ミュージックです。素晴らしいステージをどうも有り難う。


 皆さん、ステージに近い生音は、ミュージシャンの音と心の両方が聞けて最高です。

 それでは、この幸せな気持ちを忘れないように、今日はこれでお終いとします。それでは皆さんお元気で、またお会いします。


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