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開成町の資料は10基しか掲載しておらず、その中から庚申塔を古い順(紀年銘が明瞭なものから)に出して行こうとスタートしました。ところが全部を見たつもりでいた所、どうやら倍以上あるらしいとの情報をもらいまして、とりあえず今回までにしておきます。
牛島 盛徳寺 享保12年6月 笠正面に「山王」 5名 邪鬼、二鶏(側面)、三猿。 牛島村は51軒。小名が3つあります。開成町の資料によると、開成町全体では小名(小字)毎に講が組まれていた傾向がうかがえます。 また、風土記稿には牛島村に山王社があり、盛徳寺持ちとなっていますので、この庚申塔に付いている「山王」銘はそれと関係があるかもしれません。 山王社は現存していないようで、移設された可能性があります。 |
開成町
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岡野 ふれあいの公園 開成町の資料では岡野の「老人憩の家」にポイントが付いていましたが、近年になって200m程離れた公園へ移されました。 岡野村は23軒。平野の水田地帯に典型的な、ひとかたまりの集落が点々とある地勢で、現在も江戸時代も同じような光景だと思われますが、大きな違いは神社仏堂の消失でしょう。 岡野村の場合、鎮守として風土記稿に記載されている八幡宮は更地になっており、薬師堂は「老人憩の家」になったようですが、それも整理されることになったのか、石仏は道祖神を除いて公園に移設されています。 元禄11年10月 「ア 奉造立庚申供養」 「バン □□~□□」 「ウーン □□~□□」 郷中施主 三面に猿。 上記銘文のうち願文の部分は後日書き換えるかもしれません。 銘文は太陽光の当たり具合によっては読めそうな感じで、トライしてみましたが紀年銘と奉~養は間違いないものの、他は誤読している可能性が高いです。 三面の上部に種字があり、バンとウーンに読めたので残りはアだろうと推測しました。 風土記稿の岡野村の条に寺院の記録は無く、村持ちの薬師堂のみ。宗派は不明ですが、金胎両部大日の種字だから真言宗だろうと思っていました。 しかし、岡野村周辺の集落に記録されている寺院は全て曹洞宗。足柄平野の庚申塔で難読の銘文がついているものは曹洞宗によるものが多いことと併せると、この庚申塔も曹洞宗系の可能性が高く、そうなると「アバンウン」はあり得ません。 |
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宮台 老人憩の家
宮ノ台村は56軒。隣の牛島村から分村し、八王子社があったことから「宮」の名が付いたそうです。 八王子社は牛島村と宮ノ台村の総鎮守で、明治には近隣の神社を統合した田居神社になりましたが、今は絶えてしまったようで、跡地に「老人憩の家」が建っています。 町内会館のようなものなので、内部に祭神が祭られているのかもしれません。 石仏群は昔から同所にあるようです。 天和3年□ 「ア バン ウン」 「庚申供養建之」 「□法男女平等利益」 施主 敬白 道行 僧侶1名 17名 三面に猿。 紀年銘が読める中では開成町現存最古。 風化気味で像容は不鮮明ですが、青面金剛が微笑んでいるように見えます。 ア・バン・ウンは神奈川だと相模国エリアにしか見られない金胎両部大日の三種字。 「老人憩の家」の向いに真言宗の浄蓮院がありますので檀家衆による男女混合の庚申講だったのでしょう。 |
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