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ここまで書いて作者は考え込んでしまった。 |
妖怪朝もっこり。
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さて、「朝もっこり」について書かれていた内容だが、以下、抜粋である。 |
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「お前、朝、立つか?」 久々に会った親友の口から最初に出た言葉は下ネタだった。 「なんやねん、いきなり。」 それでもマサオは繰り返した。 「だから、立つか?」 「立つわけないやん、もう、50に手が届くんやぞ。」 マサオは頷きながら深く息を吸い込み、それからゆっくりと吐き出すとこう言った。 「オレ、立つぞ。」 なかなか衝撃的な言葉ではあるが、どうせ薬の力で一時的なもんなんだろう。 だが、一応は驚いたフリはしてやろうと思い、 「え?マジ?毎朝?」 「うん、毎朝。正確に言うと立つようになった。」 マサオは昔から話を大袈裟に言う癖がある。 「いつから?最近か?」 「1ヶ月前くらいかな。アイツに会ってからやねん。」 「アイツって誰や?」 コーヒーが運ばれてきて中断する。 その時ボクはどんどん前に乗り出していることに気が付いた。 知らず知らずのうちにマサオの話に乗せられていたわけだ。 巧みな話術は昔から変っていない。 仕事も女も口先だけで成功した男、ボクがいつもそう言うと、マサオは怒るのだが事実だから仕方ない。 しかし今日は久々の再会だ、バカ話に花を咲かせるのも一興だろう。 「で?アイツ?」 「あ〜アイツ。」 マサオはニヤッと笑いながら思い切り溜めを作り、半笑いながらきっぱり言った。 「朝もっこり。」 それだけ言うとタバコに火をつけてボクを見ながらニヤニヤしだした。 いやいや、そんなにきっぱりと意味不明なことを言い逃げされても困る。 「ちゃんと説明せいよ。なんじゃそれ?」 するとマサオは得意気な顔で、 「お前知らんか?最近ネットで話題になってる妖怪。」 「妖怪って?お前妖怪に会ったのか?」 「うん、会った。で、予言された。」 「え〜?予言って?何や何や?何言われた?」 「それは言えん、言ったら効力なくなる。」 あかん、またヤツのペースに巻き込まれている。 馬鹿馬鹿しい、現代に妖怪なんておるわけない。 真面目に聞いて損したわ。 「そうか、わかった。じゃあネット見たらわかるんやな。」 「うん、わかる。」 「でもな・・・」 「でも?」 「いや、まあエエ、とにかくオレはアレと会ってから人生変った。お前もきっとそうなるって。」 なんだか、今一つ要領を得ない話だったが、その話はそこで終わったのだ。 それ以来すっかり忘れていた「朝もっこり」を、数日後、不意に思い出した。 ネットの検索サイトで調べてみる。 「朝」と「もっこり」が別々に太字になって出てきた。 ってことは、当然エロサイトが大手を振って登場してくるわけだ。 なんだなんだ? こりゃ調べるの難しいなあ。 恐らく都市伝説みたいなものだろう。 鬼太郎好きなボクでも知らないのだから多分妖怪としては「もぐり」だな。 今度は、「妖怪、朝もっこり」で引っ張ってみる。 1ページ目は相変わらず全然関係のないエロサイトや変態の書き込みが多い。 あかんか、やっぱマサオのガセネタやな。 しかし・・・ アイツ、大袈裟には言うけど嘘はついたことない。 2ページ目見てみるか。 「あの日ボクは変な妖怪に会った、それは自分で朝もっ・・・・・」 出た出た。 あるやん、そう思ってクリックした。 個人の書き込みのようである。 日付が乗っている。 3ヶ月前だ。 マサオは一月前だと言っていたな。 そこには、その書き込みの主が「朝もっこり」と出会った様子が克明に書かれている。 彼も予言されたようだが、マサオ同様その内容については伏せられていた。 どうやら、人に言ってはいけないと言うのは本当らしい。 で、問題の書き込みにはこう書いてあった。
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