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人と人の間には、思いもかけない勘違いや誤解があるものだと、今更ながらに感じる事があった。 私は人づてにその人の事を聞いていた。 多分、お互いの立場から考えると、一生会うこともないだろう立場にいたので 直接話をする日が来るとは思ってもいなかったのである。 なので、私の側の親しい人間から、その人の事を伝え聞く機会しか私にはなかった、と言う現状だった。 そして、耳に入ってくるその人の人物像は、頑なで頑固で偏屈で気分屋。 ワンマンで、横暴で激情タイプのコンコンチキ・・・・は言い過ぎかな???笑 反面、真面目で実直で遊びがない。 大体こんなイメージだった。 だから、いわゆる非常識な事とか、世間体の悪い事には猛烈に反発する、 頭の固い、融通の利かない人なんだと理解をしていたのである。 当然、出来れば一生お目にかかることなく、近づくことさえないことを願っていたし もしもいつか、相まみえることがある時は、総力戦で戦う必要がでてきた時だけだろうと思っていた。 しかし、人の世には思いもかけない現実が待っているもので、 全く想像もしたことのない形で、そのくだんの人と話し合うことになってしまった。 もちろん、私にしたら非常に不本意な形で、ということになる。 出来るだけ直接の接触を避けたい私は、代理人など立てて、なるべく踏み込まないようにしていたのだが いかんせん、人を間に挟むという事は、こちらの意に反するような事態にもなったりするわけで こじれる事を嫌った先方から、直接連絡を頂く事になってしまった。 先入観バリバリの私は、自分にしっかり予防線を張り、言いたい事の整理と心の準備に余念なく努め いざ、その瞬間を複雑な思いで待っていた。 鳴り響いた着信音にビックリしながら、携帯を緊張から握り直した。 直接には聞いた事はないが、間接的に聞き覚えのある声に、心が引き締まる。 最初は、お互いがどう切り出していいものやらよくわからずに、モタモタともたついた。 しかし、共通の問題点やハードルの高さを調節し始めると、 意外にもお互いの意見が一致する事が増えだした。 私に対して、敵意を持っていて当然と思われたその人は、もっと感情的に抗議でもするのではないかと そう思っていた私には、肩すかしのような感じさえ受けた。 もっともっと非難されると思っていたのに、非難どころか私の側についてくれるような口ぶりだ。 そして、その人の方も私に先入観があり、非常に警戒していたというような事を言われた。 約1時間ちょっと話をしていたが、全然苦痛ではなく、むしろお互いに胸を撫で下ろした感がある。 更に、そのわずかの間にとても信用して頂いて、最大限私のほうの言い分で 解決を図りたいと言ってもらえた。 お礼を言い、次回を約束して電話を切ったが、その後に嫌な感情は全く残らなかった。 それからすぐに、再び連絡を頂いたが、やはり最初に抱いた印象は変わることなく 穏やかなうちに話し合いを終える事が出来た。 かなり精神的なものまで踏み込んで話をした気がするが、苛立ちや不快感はない。 そして、前回より更に深く私の心情や考えに理解を示していただき、 私の中には、問題の解決は何一つしてはいないものの、何となく心の葛藤に区切りが付いたような そんな達成感さえ感じてしまっていた。 ずっと、抱え続けていた不完全燃焼の感情に、一定の理解と協力を約束して頂いたおかげだ。 ともすれば、争いごとの嫌いな私は、何でもかんでも自分が我慢してしまおうと思いがちなのだが、 今回自分の事より、相手の事を第一に考えたいと思っていることから 中途半端に投げ出すことをよし、としない厳しい私がいた。 珍しい事ではあるが、決めた事は最後まで貫くしかない。 自分の中のわだかまりを、理解と真摯な姿勢でかなり解消してもらって、私は自分を大きく反省した。 自分の目や耳で確認してない事を、鵜呑みにしてはいけないと言うことだ。 元々自分が確認していない事に関しては、何の先入観も持たないでいることにしているのに、 今回ばかりは、関係が近すぎた人の、その言葉を鵜呑みにしすぎていたようだ。 やはり、評価の基準というものは、個人的で曖昧で偏りがあり、それに左右されてはいけない、と わかりすぎるほどわかっていることを、改めて肝に銘じる。 三度、先方と話をしながら、もっと違う形で接する事があったなら それはそれで、また違った結果になっていたのだろうなぁ、と、ふとそう思った。 といっても、どんな形であれご縁はご縁。 私に平穏な心持ちをもたらしてくれたこのご縁には、深く感謝した。 いつか、いつか違う形で再び接する事があるときには、 素直にこの感謝を伝えて、このご縁を喜んでもらえるような存在になっていたいと思った。 どんなご縁も、決して無駄なものはないとそう信じたい。 |

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