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Yahoo! ブログでの更新を終了します

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2006 年 10 月に開設以来、13 年近くにわたって Yahoo! ブログ「Bojan International Weblog 2.0」をご愛顧くださりありがとうございました。今後も引き続き、www.bojan.net もご愛顧いただけますと幸いです。

ありがとうございました!

アイヌ語地名の傾向と対策 (656) 「三毛別・ルペシュペナイ川・ニセイウシュナイ沢・サカンベツ沢」

やあ皆さん、アイヌ語の森へ、ようこそ。

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(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)

三毛別(さんけべつ)

苫前町南東部の地名です。言わずとしれた「三毛別羆事件」発生地ですが、「三毛別羆事件復元地」があるのは、正確には三毛別川の支流の「ルペシュペナイ川」沿いです。「──復元地」に向かう途中で「射止橋」という橋を渡りますが、その直前に「← 苫前ダム」という案内があります。三毛別川の本流は苫前ダムのあるほうです。

お隣の羽幌町にも、築別川の支流で「三毛別」があります。混同しないようご注意ください。

また、現地に行かれた方はお気づきと思いますが、「三毛別」と「三渓」という表記が混同されている節があります。このあたりが「三渓」という地名になったのは昭和 13 年で、羆事件の 23 年後に改名されたということになります。

「西蝦夷日誌」には、「コタンベツ」の支流として「サンケベツ(右川)、是第一の支流也」と記されています。

「東西蝦夷山川地理取調図」には「サケヘニシヘツ」という名前で描かれています(「サケニヘシヘツ」の支流として「チライ」や「ヘンケチライ」、そして「ホンナ?フ」が描かれています)。

また、不思議なことに「北海道蝦夷語地名解」には「三毛別」に相当する川を見つけられませんでした(見落としだったらすいません)。

「三毛別」は、sanke-pet で「山から浜に出す・川」と解釈することができます。山田秀三さんはこれを「雪解けや長雨の際に増水する川」ではないかと考えて、初山別村での調査の帰りにわざわざ三毛別に立ち寄り、地元の老人に仮説の妥当性を確かめたところ、好意的なフィードバックがあったとのこと。そのため現在では「増水する川」説が一般的のようです。

前述の通り、「西蝦夷日誌」や「竹四郎廻浦日記」には「サンケベツ」と記されていますが、「東西蝦夷山川地理取調図」には「サケヘニシヘツ」と描かれていました。仮に「サケヘニシヘツ」が「サンケニペシペツ」なのであれば、sanke-ni-pes-pet で「山から浜に出す・木・それに沿って下る・川」と読めそうな気もしてきました。

ただ、ni-pes という解釈が成り立つかは少々微妙で、nipes で「シナノキの皮」と解釈するほうが一般的な気もします。

また、山田さんの旧著「北海道の川の名」には、別の仮説も記されていました。興味深いものなので、紹介しておきます。

 なお、頂上が平らで細長い山をサン(san 棚山)と呼ぶ。もしかしたら、San-ke-pet(棚山の・処の・川)だったのかも知れない。
(山田秀三「北海道の川の名」モレウ・ライブラリー p.76 より引用)

あっ……

地形図ではそれらしい山形が見られるが、これは現地に行って、山容を眺めなくては、そういい切れない。
(山田秀三「北海道の川の名」モレウ・ライブラリー p.76 より引用)

フィールドワークを重視する山田さんらしい感想ですね。それはそうと、確かに地形図を見てみると、古丹別の集落の南東から三毛別川に沿って、まさしく san(棚山)と呼ぶに相応しい山が伸びています。san-ke-pet で「棚山の・ところの・川」という解釈も、個人的には十分に妥当性が感じられるのですが……。

ルペシュペナイ川

「ルベシュベナイ川」と表記されている場合もあります(地理院地図に準拠して「ルペシュペナイ川」としています)。

道道 1049 号「苫前小平線」の「射止橋」の東で三毛別川に合流する南支流の名前です。三毛別川沿いを通っていた道道 1049 号は、「射止橋」から先は支流であるルペシュペナイ川沿いを通って小平を目指します(……が、小平までは未開通です)。

「ルペシュペナイ」は ru-pes-pe-nay で「道・それに沿って下る・もの・川」ということになりますが、本来、-pe(もの)は「川」を意味するとされます。つまり「ルペシュペナイ川」は「道・それに沿って下る・川・川・川」と言うことになってしまいます(汗)。

nay は必ずしも「川」を意味しないのではないか、もっと言えば「川」ではなく「谷」と考えるべきではないか……という説もありますが、こういった例を見てしまうと、改めて検討すべき説かもしれませんね。

ニセイウシュナイ沢

道道 1049 号の「射止橋」の北側から東に向かうと、三毛別川に設けられた「苫前ダム」にたどり着きます。ニセイウシュナイ沢は苫前ダム湖の南東側に注ぐ支流の名前です。

「ニセイウシュナイ」は nisey-us-nay で「断崖・ついている・川」と考えて良いかと思われます。

サカンベツ沢

ニセイウシュナイ沢の東側を流れて、ニセイウシュナイ沢よりも上流側で三毛別川に合流する南支流の名前です。この川を源流部まで遡ると「佐官別山」があり、分水嶺の向こう側(小平町側)には「砂寒別川」が流れています。

小平側の「砂寒別川」は、古い地図には「ソウシュベツ沢」あるいは「ソウシベツ沢」と記されていました。そのため、一連の「サカンベツ」は今回取り上げる「サカンベツ沢」に由来するのではないか、と考えています。

sak は「夏」で、an は「ある」と言った意味ですから、sak-an-pet で「夏・ある・川」と読めるのかもしれません。ただ、サカンベツ沢の東西(特に東側)に「棚山」と呼べそうな山が伸びています。もしかしたらそのことから san-ka-an-pet で「棚山・かみて・ある・川」と呼んだ可能性もあるんじゃないか、と思い始めています。

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夏の焼尻・天売・道北の旅 2015 (91)「ロータリー車(後)」

「キマロキ編成」の「ロータリー車」の話題をもう少しだけ続けます。保存展示されている「キ 604」は前後の入り口が開放されているので、次は後ろの入り口から中を見てみることにしましょう。

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自走できないロータリー車

進行方向に向かって左側、蒸気機関車だと機関士側の場所に、座面だけの椅子が備え付けられていました。左には、まるで蒸気機関車のような「釜」(ボイラー)も見えます。

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このロータリー車は自走できませんが、タービンを回すために蒸気機関を搭載しています。「釜」の蓋は「59601」と同様に封印されています。小動物の侵入を防ぐ、などの理由があるのでしょうね。

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進行方向に向かって左側から前方を望みます。蒸気機関車のようにボイラーが見えていますが、蒸気機関車とは異なり外に「車体」があります。なぜボイラーを車体で覆ったのか……という話ですが、見た目以外にも理由があったのでしょうか。

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実は再利用でした

後位には、蒸気機関を動かす上で必須となる「石炭」と「水」を格納する領域(テンダー車)があります。

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車両の真ん中から後方を望みます。蒸気機関車の「炭水車」とは異なり屋根があるのが特徴的ですが……

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改めて遠目から眺めてみると、「炭水車」に屋根を付けただけに見えてしまいます。実は本当にそうだったようで、後位の炭水車は蒸気機関車のものを流用した(屋根を付けただけ)そうです。

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屋根の向こうには、「キマロキ」の後ろの「キ」である D51 398 の前照灯が見えています。

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スノープラウのようなもの

進行方向に向かって右側から前方を望みます。ボイラーを覆う形で車体があるという構造に違いはありません。

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後位側の車輪の手前にはスノープラウ(のようなもの)が装着されていて、必要に応じて広げていたようです。

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マックレー車が左右の雪を掻き集めて、ロータリー車が集めた雪を吹き飛ばす……というのが「キマロキ編成」の仕組みですが、ロータリー車が飛ばしきれなかった雪を踏んで脱線する……ということを避けるために、残った雪を改めて外に掻き出していたのでしょうね。

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「キマロキ編成」の残りの「後ろのキ」については、また日を改めて……。

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