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★★★★☆ 九回裏二死満塁、春の選抜甲子園で主人公・武志の開陽高校ピンチから話は始まる。 武志が最後に投げた、魔球。 数日後、キャッチャー北岡の殺害死体が発見され、やがて武志も右腕を切断された死体として発見される。 また、別の時間、別の場所で起きた爆弾仕掛け事件と会社社長の誘拐。 事件は絡まり、真相はどこへと繋がるのか…。
ストーリーとしては完全にミステリーです。 しかし野球を軸にして読んでみても、予想を超えて面白かった。野球小説としての★四つです。 犯人探しとしては後味と切れの悪さをやや感じる部分があったので、むしろ野球小説として読む方が面白かったかも。 話の1ページ目から武志の視線で甲子園の試合が描かれますが、そこでピッチャーとしての武志の造形がびしっと決まるのです。
いいなぁ、この緊張感。好きだなぁ、こういうピッチャーの腹の据え具合。 一種天才肌の武志に対し、片やヤサグレた社会人崩れの元ピッチャー芦原という人物も描かれていて、 旬の投手と終わった投手の人物像がきれいに対比されているところもあります。 第一の事件の被害者である北原は、女房役に相応しいキャッチャー。 殺されるに至った理由も、決してその性格と無関係ではありません。 野球小説にありがちな青春臭さや人間臭さをあまり感じさせない、ドライな作風でありながら、
性格描写からきっちり事件を動かしていった東野さんには敬服いたしました。 |
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ピッチャーが右腕切断死体、、、東野さんにあっては野球も一つの題材ですね。甲子園球児だから余計にインパクト有るミステリーに仕上がったのでしょうか。読むには切な過ぎる不安あり〜。
話それますが、野球のルールを考えた人に最高の敬意を表したいです。
2009/2/12(木) 午後 7:58 [ さくらのママ♪ずー♪で〜す ]
ずー♪さん!鋭いですね〜『魔球』の他のブロガーさんたちの書評では、“切ない”というのがキーワードになっています。高校球児の物語だし、切ない、ですよね。
野球のルールはほんと良く出来ていますね。塁間の距離も、あれより長くても短くても駄目だった、みたいな話も聞いたことあります。
2009/2/12(木) 午後 11:32 [ booklover ]
そうですねぇ〜、ミステリーとしてよりかは僕も青春小説とか野球小説といったドラマ性に理があった気がします^^。武志の背中にへばりつく重みと読後感に、切なさを感じてなりませんでした。あまり有名な東野作品ではないみたいですが、好みな作品でしたねー^^TBさせてください☆
2009/2/13(金) 午前 0:37
チルネコさん!私はあまりミステリーを読まないので、他のミステリーとの比較が出来ないのですが、暴走した青春、みたいな味わいもありますよね。今この作品、軟式野球少年であるうちの息子が読んでいます。
2009/2/13(金) 午前 10:30 [ booklover ]
高校野球を題材にしていながらも、青々しいところの無い世界観は読んでいて自然でした。
1ページ目の描写も改めて読むと、武志の心持ちを淡々とよく表していて、素晴らしいです。
2009/2/13(金) 午後 8:19 [ - ]
ミニオさん!東野さんの持ち味は、べたつかなくて好みでした。私にとって初東野作品だったので。淡々と描きつつきちんと伝わってくる文章で、野球度も申し分ない内容だったと思いました。TBありがとうございました!
2009/2/14(土) 午後 7:46 [ booklover ]
ダイイングメッセージにこめられた悲劇のシナリオ。
東野作品らしいミステリーでしたよね。
トラバさせて下さいね。
2009/2/20(金) 午後 0:56
金平糖さん!ダイイングメッセージの真実はつらかったです。なんか、違う展開であって欲しかった…と思うほど、あの兄弟には知らず知らずに思いいれしていました。TBありがとう、こちらもお邪魔させてもらいま〜す。
2009/2/20(金) 午後 1:37 [ booklover ]