咆月狼日乗

かんじんなことは、目には見えない/サン・テグジュペリ

月に咆える

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願い

もう、20年を超えるかもしれない。

私はある理髪店を利用している。そこで同じ理髪師に髪を切ってもらっていた。平均すると一ヶ月あるいは二カ月おきには顔をあわせ、時節の会話をしながら、小一時間を過ごしていた。

髪を切るにしても殆ど注文などせず、私の気分を読み取り、適当に切ってくれていた。それが非常に心地よかった。

趣味に似たところがあって、映画など、他の人とは話す機会のないディープな話題で盛り上がった。世代が近いこともあって、社会、人生をどのように感じるか、よく会話をした。

「納棺夫日記」という本は彼の紹介で読んだ。


先日、髪を切った。彼は店にはいない。

ガンで闘病中なのである。


良くなってもらいたい。

彼を友と呼べるとしたら、一番古い友である。

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引っ越した。とは言っても、すぐ近くである。前から狙っていたマンションで1階のよさげな部屋が空いていたので衝動買い。サラリーマンであることに少し感謝する瞬間。

決め手は庭だった。最近、休日は庭を弄っている。主に芝生の手入れだが、無心になれる瞬間である。今度父が大事にしていた紫陽花を京都から持って来て移植しようと考えている。

僕の敬愛する作家、ヘルマン・ヘッセの趣味は庭弄りだったそうである。そういえば「腕くらべ/永井荷風庭」の庭の描写は秀逸である。サンテックスの「星の王子さま」においても薔薇の存在が特別である。

皆、独特の「孤独感」を表現した人たちである、と私は理解している。彼らは一様に庭や草木が好きである。

私にも孤独感があるのか自分で評する自信はないが、少なくとも孤独感について独特の感性を持っている人、というのを私は自分なりに見分けている気がする。少なくとも滅多にいない。

引力の法則というのがあって、月と地球の間に働いていて、月は地球の周りを回る。同じように地球は太陽の周りを回る。さらに同じように、りんごは木から落ちる。

その引力の法則のある側面を、数式を使って表現したのがニュートンである。その法則はいかなる物体の間にも成立する。

人間の間にも法則が存在する。それを愛や憎しみと呼んでもいい。いや、一個の人間が存在するだけでその人間の感情の変化は周囲の影響、獲得した性格の法則に従う。怒りとか悲しみとか、なるべくしてなるのである。

心理学というとフロイトの話のようにある人間の局面の感情の動きに注目しがちだが、人間の個性、性格、感情の動きは、遺伝的、先天的な性向とそれ以上に育った時間、出来事の積み重ねである。親、周囲の環境である。そこには個としての心理学だけではなく、親、一族、地域の心理学が存在するのだと思う。

この親にしてこの子あり、という言葉がある。事実だと思えるような出来事は少なくない。ある種の環境は人間の性格に影響を与えていることも否定できない。

そこに法則が存在していることを指摘することは許されない風潮がある。個人の人格を最重要視する風潮である。それが今を支配している。

「Number OneよりOnly One」などという。いやいや、それこそが思い上がりだ。

自分が世界で無二だと思うのは誤りである。自分が無二だと思えるのは特定の関係においてである。そして全ての人がそれぞれ特定の関係を持ち、その中で無二である、と理解することが大事なのだと思う。

簡単に言うと、地球市民などという言葉を振り回す前に、家族、一族の一員である、ということを大事にしなければならない、ということである。

先人達の殆どは違う、と結論付けている、と私は思います。それが宗教の考え方に見出されます。

この世は穢れている。つまり穢土(えど)である。その反対に浄土がある。それが極楽浄土の考え方。キリスト教においては「天にましますわれらの父よ、 願わくは、御名の尊まれんことを、 御国の来たらんこと」と願います。

法蔵と阿弥陀のエピソードで語るか、イエスと復活のエピソードで語るかは違いますが、同じ発想、同じ理想を求めるものだと私は思います。その理想とは、「早く死んであっちにいく」ことではなく、今、自分の在るこの世を見据え、すこしでも良くしていこう、それも不勉強な自分の偏狭な考えではなく、皆の赦しあえる理想を実現していこう、ということだと思います。

そんなものが可能かは不明ですが、努力すべし、ということが重要なのだと思います。

文明が現れて何千年もの年数が過ぎました。人は相変わらずです。「七つの大罪」も「百八つの煩悩」もそのまま、です。自分勝手で、愚か、無理解、不寛容、残虐、あるいは凶悪ですらあります。何も変わりません。

これを何とかしよう、などと言うのは勝ち目の薄い戦いかもしれません。だからこそ、挑戦する価値がある、とも思えます。

ある作家の言葉

「小説を書くのは、何もない空気を集めてぎゅっと固めてイメージを作り出すものだ。」

誰の言葉か忘れたが、言い得て妙。掴み損ねる気分って・・・。決して逃げる訳ではないのに、僕の追う努力が足りない。でもまっすぐ追うと間違いそうだし、全てを台無しにしそうだ。

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