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こんにちは、ゲストさん
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水帳
生命の源としての水 日本人と水のかかわり
(『歴史読本』日本人シリーズ「事典日本人と水」)
近世における検地帳の別称。語源については、水土(土地)の土を略したとか、律令時代の民部省図帳を御図帳といったのに基づくともいわれる。土地台帳ともいうべきもので、一般には村単位に作成され、数冊の分冊や屋敷検地帳は別の場合も多い。
記載内容は、一筆ごとに所在小字名、田畑屋敷地の種類別、上中下の品等、町反畝歩の面積、収穫米高で表す分米、耕作者(名請人という)が記入され、最後に種類・品等別の小計が出され、最終的に村高が明記される。
検地の手順は、手帳、野帳、清野帳、検地帳と整理される。最終的には一村につき二冊作成され、一冊は領主に一冊は村方に保存され、農民統治のもっとも基本的な帳簿となった。それは年貢諸役の賦課基準台帳であるばかりでなく、記載された名請人は耕作権を公認される代わりに移動や転業、土地の売却を認められず、農民身分として周定されたからである。
一『平凡社大百科事典』〕
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笑って水に流す
生命の源としての水 日本人と水のかかわり
(『歴史読本』日本人シリーズ「事典日本人と水」)
西日本には、「お笑い講」という、村人に笑ってもらうことで許しをえるやり方がある。
共同体の長などが、罪をおかした者を連れて村中を歩き回って、次のようにいって拍子木を打つ。
「東西東西、この男は、村の共同で刈るしばを無断でひとり占めした不届千万な奴です。本人は深く反省してお詫びを申して
おりますから、どうぞ皆さんこの男を笑ってやってくだされ」
そうすると村人たちは、集まってきてアッハハハハと笑ってやるのである。これは嘲りの笑いではなく、許してやるぞという笑いである。
日本には、笑いによって相手の罪を清め、魂が再生産されるという信仰があった。だから、罰が解かれることへの祝福の笑
いの意味になるのである。
有名な天岩戸神話は、須佐之男命の悪業に怒った天照大御神が天岩戸に隠れて戸を閉ざしてしまったので、世界は闇につつ
まれてしまったという話である。困った八百万の神々は天安河に集って対策を講じ、考え出されたのが、アメノウズメノミコトの踊りに合わせて、高天原が揺れ動くほど皆で笑うことであった.天照大御神は、いったい何事かと思って顔を出したところを天手力男神が運れ出して、世の中は再び明るさを取り戻す。
ここには、笑いは魂の力をふるい起こさせるカがあるという思想がある。笑うことによって、相手に取り懸いている悪霊をふり落とし、本人がもっている本来の良い魂を揺さぶり起こそうとしたものであった。
余談だが、日本には笑うことで厄落としをする遊びがある。羽根つきもそのひとつ。失敗した者は顔に墨を塗られるが、そ
の墨のついたおかしな顔を笑うことで、悪霊をふるい落とすのである。また、墨を洗い流すのは禊の行為となる。このほかに
も、顔に煤をぬり合って笑い合う行事なども見られる。
村八分の許され方というのは、村によっていろいろなやり方があったようである。その昔のやり方を見ると、罪を犯した者をただ制裁するのではなく、禊的な意味合いがあったことがわかってくる。
しかし、近年まで残っている村八分は、禊の意味は消えていき、単なるこらしめの措置として行なわれるようになってきた。
火事や葬式のときの助け合いも絶たれ、完全な仲間はずれとなってしまう。陰湿ないじめである。こうなると、村八分された
者は居たたまれなくなって、夜逃げも同然の格好でほかの土地へ移り住むしかなくなるのである。江戸時代に村八分された者が許される背景には、信仰や、江戸幕府が農民たちが勝手に土地を離れることを禁止していたためもあるが、根本に水に流せる思考があったための救済措置だったのではないだろうか。
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村八分と喫としての祓(はらえ)つ物
生命の源としての水 日本人と水のかかわり
(『歴史読本』日本人シリーズ「事典日本人と水」)
共同体を維持していくためには、共同体の秩序を乱す者を罰しなければならない。そのため、考え出されたのが村八分である。共同体の秩序を乱す行為とは、ほとんどが農耕作にかかわることが多い。作物を荒らしたり、ほかの家との境界を無視したり、共有物を勝手に使用するとか壊した場合である。
ほかにも、禁猟区で密猟した者、蔵やぶり、盗伐、殺人、傷害、姦通、火事の火元になった家、または共同体の作業や行事
に参加しなかったという理由がある。村八分は、たとえ個人の責任であっても、家族も同じ罰の対象にされている。
江戸時代、村人が集合して祝いごとや助け合いをする決まりが一〇ほどあった。
① 結婚、
② 出産、
③成人、
④旅立ち、
⑤普請、
⑥水害、
⑦火事、
⑧病気、
⑨葬式、
⑩法事
である。
村八分とは、この中の火事と葬式の二つを除いて八つの村人付き合いを絶たれることをいう。「分」とは差別である。
農村は共同作業によって成り立っている。このような村の付き合いを絶たれれば、生活することさえできなくなる。だから、
村八分ほど大きな罰はなかったのである。村八分は、共伺体の役員や全戸主の協議で決定され、ある一定期間だけ行なうとされた。一定期間を過ぎると、しかるべき人を仲介にして、改心の意思を表して村八分を解いてくれるようお願いする。その場合、村八分された考は、共同体に金を納めたり、土地を提供したりする。そんな余裕のない者は、道路工事や山の手入れなどの労役奉仕をする。また、謝り酒、ことわり酒といって、共同体すべての戸主に酒をふるまって侘び入れをするのである。
これらの過程を見ると、須佐之男命が天照大御神の水田を破壊して、神々に追放され、神々は祓(はらえ)つ物といっていろいろな品物を献上して許されたことを思い出す。人間の悪業を、その人に取り懸いた悪霊の仕業であるという信仰が日本人にはあった。祓つ物は、食物や生活を支える財物に、罪や穢れを移して差し出すと心身が清められるという信仰である。村八分にもこれと同じ意味であったと思われる。
悪霊を遠ざけ、平常の生活に戻すために潔をすることで、村人はすべてを水に流すのである。
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水とうまく共存する共同体
生命の源としての水 日本人と水のかかわり
(『歴史読本』日本人シリーズ「事典日本人と水」)
水田耕作は、水を知悉しているかいないかによって収穫に大きな差が生まれた。水をうまく便わないと、それが自分たちを滅ぼすことさえあると知っていたので、水の防御には気をつかっていたのである。
近畿地方の扇状地にある古い農村の例をあげると、その農村は周囲に池をめぐらしていた。鉄砲水がやってきても、村の周
囲にある池の中に水を分散放流してしまおうという知恵である。洪水が出ても、次第に周囲の池に滞溜し、それが徐々に灌激
用水に変わっていく。そのため、この地は水に囲まれた農村になっていく。これを環漠集落という。
自然の力が強いことは、はっきり知っているのである。正面から自然の力に向かったところで、川の氾濫は避けられないの
だから、いかにしてその力をうまく生かしながら共存していくかが人間の知恵だったのである。
この農村を囲んだ水は、水田に利用するほかにも外敵を防ぐ堀の役目がある。この稲作農村の発想が、のちに城のまわりに
水をめぐらす城郭構造を生み出していくのである。
また、水を確保するための灌溺用水や整地など水田は土地に対する投下資本が大きい。畑だと、土地が曲面でも植えつけが
できるが、水田は曲面や斜面はダメである。どんな場所にあっても完全な水平面にしようとする。だから、土地にそそがれる
労働力は大変なものとなる。
そのため、日本の農民は、一度白分が確保した土地はやすやすと手放せるものではない。日本人はもともと土地への愛着心
が強い。自分の生まれた土地、自分が汗水流した田、こうして自分の土地だという意識が村落共同体の底にある。
祭りというものは、この土地でつながる共同体の連帯意識を保ってきた年中行事である。共同体でまとまっているといって
も、中には不満をためている者やけんかしている者もいるであろう。祭りはそういう者たちの一種のエネルギーのはけ口とな
った。また、無礼講として、酒のうえでふだんはいえなかったことを声に出すことで、心にある悪霊を出すのである。祭りには、相互扶助とコミュニティの確認というだけではなく、一種の潔的な「いやな思いは祭りで全部水に流して、明日からまた一緒に働きましょう」という意味もあったのである。
このように、信仰や年中行事すべてに農耕をいかにスムーズに行なえるかを取り入れていったのが日本の農法であると思う。
たとえば、耕作という、酸素や窒素を地中にすき込む労働を共同体の中にはさぼる者がいる。そこで年中行事にかこつけて、
農民を総動員するのである。
奈良県の飛鳥神社の御田祭りなどは、村中の青年がたんぼの中で相撲をとって、村中の田んぼを荒らしてしまう。
もともと相撲というのは、地力と深い関係がある。相撲でしこを踏むことには、地力を増幅するという信仰がある。科学的に見ると、空気中のバランスを崩して、炭酸ガスを外へ出す効果がある。だから、相撲をとっている者は泥まみれになるほどおめでたいといわれるが、それは結果として盛大に土をかきまぜてくれるからである。これは、年中行事という信仰のうえから意味をつけ、耕作の道具を使わず、人の力で、しかも遊びをかねて仕事をしてしまう例である。
また、「どんと焼き」といって、田んぼの中で正月に使ったしめ縄とか松飾りを焼く行事がある。これも、灰を田んぼに返
し、地力を増すための方法である。
このようにして、共同体は自然の力と人の力をもとめることによって、その結束をかためていった。農民のしたたかな知恵
である。
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