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蟲愛ずる日々
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書庫生ゴミ処理器ソルビオ

生ゴミ処理器ソルビオ、それは生ゴミを堆肥に変えるのではなく、完全に分解して消滅させる奇跡の微生物である。
しかしそこは、うじむしたちの楽園でもあった。
これは、目に見えぬ微生物たちがうじむし達と共に生ゴミ処理に励む魂の記録である。
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総員堆肥

 
「わーい、虫だ」

始まりはその一言でした。
このブログを始めるきっかけとなったソルビオモニター、そしてそこに現れたアメリカミズアブとのファーストコンタクトは、丁度今頃だったはずです。
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あれから早五年。この茶色いソルビオ箱にはどれだけの生ゴミが投入され、虫が湧き、そして消えて行った事でしょう。

中身のソルビオ自体も、最初にモニターで頂いた物から、お仲間が使用されていたお下がりへと交代しています。

「ソルビオ」
 それは、(株)パネフリ工業が開発した生ゴミ処理チップで、好気性細菌の働きを利用して生ゴミを分解させる基材です。
一見、ただのおがくずにしか見えませんが、生ゴミの匂いを抑えつつ速やかに分解する働きのある「好気性微生物」が繁殖しやすい環境に整えられていて、ベランダなど狭い場所でも簡単に生ゴミ処理を始める事ができるという優れものなのです。

…ここまで書いてみると、現在私が市民の皆さんにお薦めしている「腐葉家族」と何ら変わらないのではないかと思われる方もあるかも知れません。

  確かに、働きとしては腐葉土に糠を混ぜたプライスレスな物と全く同じです。では20リットル8000円もするこの商品の価値はどこにあるのでしょう?
それは、「消滅」の性能です。
  「腐葉家族」での生ゴミ処理でも、「堆肥化」する事によりかなりの減量ができ、堆肥作りを目的にする方の中には「堆肥が少ない」と言われる方もある位です。
しかし、ソルビオは生ゴミの80%以上を分解、消滅させてしまいます。広い庭も畑も無く、多量の堆肥を必要としない方には最適な商品なのです。

  但し、その消滅性能には期限があります。カタログデータでは半年から一年で交換が必要となっていますが、これはソルビオがゴミを分解できなくなるからではなく、消滅率が落ちるからではないかと思われます。

  私のソルビオは、モニター仲間のJさんが一年間使用された後にお友達のIさんに引き継がれ、更に一年以上働いた後で我が家にやってきたものです。つまり3年以上生ゴミを醸し続けている事になります。

  当初の消滅性能は既にかなり落ちて徐々に量が増え続けてはいますが、分解・堆肥化能力は少しも落ちていません。ソルビオの使用期限というのは、あくまで製造者が設計通りの性能を保証できる期間であって、ユーザーが適正に管理すれば少なくとも3年、恐らくは半永久的に使えるのではないかと思われます。
始めの一年の消滅性能と、その後の使い道で8000円の価値は十分にあると言って良いでしょう。

かくして我が家のソルビオも、半永久的に新陳代謝しながら使い続けられようとしていたのですが…。

 この春から始めた腐葉家族での腐朽活動、そしてこれから始まる夏のお楽しみ「ウジコン」活動で我が家の生ゴミは殆ど処理出来てしまいます。
 おまけに、堆肥の使い道となるべきエコ農園は日当たりの悪さから、耕作よりも腐葉土作りにシフトしてしまいました。

もうソルビオ無しでも私は生きて行けるのです。

ソルビオが実は3年以上使えて大変お得な商品である事を証明した今、パネフリ工業様への御恩は果たせたと考えて良いのではないでしょうか。

そこでまず、いくつもの袋に散らばった3年もののソルビオを一カ所に集めました。
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冬の間、台所で活躍した部屋コンも、
 
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成人類が邪馬台国で使ったソルビオも、
全部まとめて糠を加えて良くまぜ、水分調整をして寝かせます。
こうして醸し残しを全部醸し切ったら、全てを篩いにかけ、篩いを通ったソルビオは堆肥として使う事にしました。
サラサラの上質な堆肥です。
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この作業を行ったのは5月の事でした。丁度夏に備えてゴーヤカーテンの用意をする時期だったので、蓄積した堆肥は狭いベランダのプランター4基で全て使い切る事ができました。
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今やその茶色かった堆肥は着々と緑色のカーテンへと変換されつつあります。


そしてソルビオ箱には醸しきれなかったものが残されたのですが、これもまだ最後の使い道があります。
春と言えばタケノコ。
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今年の春も有り難い事に沢山のタケノコを頂き、大量の皮を排出してしまいました。これを容赦なく全てソルビオ…というよりもソルビオが醸し残したゴミの成れの果てに投入し、時々混ぜて2ヵ月放置しました。
 
そして夏。
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ヴァンパイアに食われた人間がヴァンパイアになってしまうように、ソルビオに醸された生ゴミはソルビオのようなものになり、また新たな生ゴミを醸す事ができます。タケノコの皮は見事に元生ゴミと共に醸され、こちらもまた堆肥らしきものになってくれました。


ついに別れの時です。
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箱から取り出された元ソルビオだか元生ゴミだか元タケノコだかわからない物質は、全て袋に詰められてドナドナドナとエコ農園に連れて行かれ、一角にばらまかれる事になりました。

もう夏野菜の植え付け時期には遅かったのですが、この堆肥は気候に合わせて自動的にカボチャやトマトやピーマンが生えて来るという便利なものなので、世話どころか種まきすら必要ありません。


長らくお世話になったソルビオに感謝を込めて、このカボチャを放置する事にしましょう。
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ありがとう、ソルビオ...!

かくして、武士が貴族に取って代わったようにソルビオ箱には我が「腐葉家族」とウジコンが納まり、源氏と平家の如く栄枯盛衰を繰り返する事になったのでした。
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いよいよ新しき世の始まりです。
 
「ぞくぞくするのぅ...!」  by後白河上皇。

箱物行政

新学期が始まり、小人類達も新しいクラス、新しい教室、新しい先生と勉強しています。
大人になると新年度になってもたいした変化はありませんが、やはり何か新しい事を始めたくなるものです。
そこで、新しい箱が欲しくなりました。
 
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 もうかれこれ5年使っているソルビオ箱、間伐材製の木箱に不織布を貼ったものでなかなかオシャレではないかと思うのですが、最近は殆ど使っていません。冬の間は部屋コン、6月〜10月頃まではウジコンと、何れも小型の箱で事足りているのです。
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 それならば、いっそこのソルビオ箱に小型のウジコンなり部屋コンなりを二個並べて入れられれば、シンプルでスタイリッシュでオールシーズンでオルタナティブではないでしょうか。既にカゴが二つ並んでいるではないか、と思われそうですが、この一見カゴに見えるのはネットラックを曲げて作った単なる「仕切り」なので、単体で取り出して使う事ができません。私はどうしても出し入れしやすい新たな枠組みが欲しいのです。
 
このソルビオ箱の内寸は横50cm×奥行き31cm×高さ26cm
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 ここに二個並べて置け、出し入れがしやすく、蓋も閉められるようにするには、その内容器の大きさは
 およそ横24cm×奥行き30cm×高さ23cm以内という事になります。

 こうして、私の頭の中はゴミとうじむしだけでなく箱の事でもいっぱいになってしまいました。

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 生ごみ処理容器といえばまずポピュラーなのが段ボールです。通気性が良く、丈夫で、しかも廃品利用でプライスレス、使用後は燃えるゴミあるいは古紙回収でリサイクルもできます。

 
通販の荷物が届いても、中身もそこそこに箱のサイズと段ボールの厚みが気になります。できれば厚手で丈夫な方が良いのですが、小型の箱だとどうしても薄いものが多いようです。
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不織布を被せて使うのであまり外観にはこだわらなくて良いのですが、それでもできればオシャレなプリントのある方が楽しく撹拌できるでしょう。
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無地のシンプルなものも素敵です。
しかし実は正直な所、私は「段ボールコンポスト」があまり好きにはなれないのです。何故なら、段ボール箱はすぐに底がふやけたり、内圧で膨らんだり、耐久性が無い上に、夏にマゴットが湧くと紙の継ぎ目に入り込んだり、手入れがしにくいからです。

これまで色んな箱を使ってきて、最も気に入っているのは毎年ウジコンに使っているこのプラスチックカゴに不織布袋を被せたものです。
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横27cm×奥行き21cm×高さ17cm。
 夏のウジコンだけではなく、今もこの容器を台所に置いて部屋コンとして使用しているのですが、これ一個では容量不足なので、もう一個は段ボール箱を使って交互にゴミを入れています。汚れれば水洗いできるので、虫が這い回ったり挟まったりしても大丈夫です。

 つまり、これと同じか、できればもう一回り大きいカゴをもう一つ手に入れられれば、二つ並べて恒久的に快適な運用ができるはずなのです。
 ゴミ減量のために新たなプラスチック容器を購入するのはいかがなものか...とも思うのですが、湿気に強いプラスチック製なら段ボールよりもはるかに耐久性が高いので、長く使うなら問題ないのではないでしょうか。

斯くして容器を探す日々が始まりました。
もうどこへ出かけても入れ物の事で頭がいっぱいです。
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常にメジャーを携帯し、バスケットの売り場を見つけると一つ一つ計って回ります。
ところが、やはり丁度良い大きさのカゴは売っていないのです。
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しかも多くはこのように底に穴が空いていません。生ごみ容器は底に湿気が溜まるので、必ず底もメッシュになっていなければなりません。
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小さすぎてもダメです。
 
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ホームセンターのツールボックス売り場で、かなり理想に近いサイズのバスケットを見つけましたが、少々お値段が張るので購入を断念してしまいました。贅沢を言えばもう少し深さが欲しい所です。
 
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農業用品にも素敵なカゴはあります。でも収穫用のカゴはどれも大きすぎるのです。
 
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 「君たちの頭は本当にザルですね」
 というのは高校の時の担任T先生の口癖で、「教えたことがどんどん通り抜けて落っこちちゃう...」と苦笑していた皮肉屋のT先生が私は結構好きでした。
 今では違う意味で「ザル」と呼ばれる事もある私ですが、今や手頃な大きさのバスケットや穴の空いた容器を見るとソルビオ容器としてしか見られず、本当に頭の中が芯まで「ザル」よりも更に目の粗い「カゴ」になってしまいそうで、T先生にも合わせる顔がありません。
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理想的なカゴを見つけましたが、残念ながらこれは店の備品で、売り物ではありませんでした。
 
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自転車の前カゴなども使えそうですが、これもコスト面が問題です。スチール製だと湿気で錆びる恐れもあります。但し、廃棄自転車から取り外したものが手に入れば丁度良いかもしれません。
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「新聞紙ストッカー」なるものはカゴを通り越して「枠」だけなので、通気性という点では大変優れています。深さがあるのも魅力的です。しかしこれも惜しい所で大きすぎるのと、積み重ねがしにくい形状が難点です。
 
 これだけ探しても、24cm×30cm×高さ23cm±1cmの大きさで、全面がメッシュ、100均ショップまたはそれに近い価格で手に入る容器というものはありそうでなかなか見つかりません。
いっそ丁度良い大きさの箱を木で自作しては...とも考えましたが、木でそれなりに丈夫なものを作ろうとすると箱自体がかなり分厚いものになってしまい、容積が小さくなってしまいそうです。桧材だと高く付き、合板だと肝心の耐久性に劣ります。
 
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結局、ぐるりと回ってまた段ボールに戻って来てしまいました。段ボールは私の要求を全て満たしてはくれないのですが、数ヶ月で活動限界が来るので、少々不満があっても妥協できます。
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こうして箱から箱へと彷徨ううちに、いつか理想のハコモノに出会う事ができないものでしょうか。

魔導大戦

原発事故による風評被害は関東・東北だけでは無いようです。海外から見れば日本は一つの地域なので、関東も関西も同じと捉えられるのは仕方ない事なのかもしれません。我が故郷・宇治の特産品のお茶も、輸出で大打撃を受けていると聞きました。

そこで微力ではありますが、故郷の産業を支援するために、これまで南の国の豆の汁やお隣の国から運ばれる発酵茶を愛飲して来た所を、一部宇治茶にシフトする事にしました。思えば、世界的に評判の高い農産物が身近にあるのにそれを利用しないのはいかにも勿体ない事で、大いに反省すべき所です。
小学校で茶道体験を嗜んでいる小人類も、おやつの時間に自ら薄茶を点てて優雅なひとときを過ごします。茶筅さえあれば特別な道具や作法にこだわらずとも、ありあわせのお椀にヤカンで沸かしたお湯を直接注ぐだけで手軽に点てる事ができ、茶殻も出ず後始末も簡単です。利休の目指した世界は案外このようなものだったのかもしれません。
 
他にも、日常のお茶はやはり宇治のほうじ茶です。こちらはどうしても茶殻が残ってしまうので普通ならばソルビオに投入すべき所ですが、茶殻に限っては「魔導」の力で処理する事にしています。
 

 そもそも我が家では庭で摘んだドクダミを干してお茶にしていました。元々庭にあった草なので、茶殻となった物は庭に返しても良いだろうとの考えから、横着な私は台所の「魔導」を開けてお茶殻を二階から直接庭に捨てていたのです。
 ところが、どこまでも横着な私は「魔導」と庭の間に、フロートテンプルが存在する事にしばらく気付いていませんでした。知らず知らずのうちに茶殻は庭に投下されず、魔導辺に吊した植木鉢に蓄積されて行ったのです。
 
 この天空島は、夏の間の西日対策としてカボチャを植え、ミニグリーンカーテンを作るために吊されていたものです。夏が終わってカボチャはとうに枯れていたのですが、片付ける事を怠ったままその空中庭園は存在し続けていたのです。

 ある時その存在に気付いて以来、私は故意にお茶殻をその投入堂へ狙って投入するようになりました。たとえ庭から摘んだ物を返すだけとは言え、二階の魔導から庭にゴミを捨てるのはあまりお行儀の良い事ではありませんが、この植木鉢なら自分で設置したものなので心置きなく捨てられます。こうして、ドクダミ、ジャスミン、紅茶、甜茶、ほうじ茶...ありとあらゆるお茶殻が秋以来「魔導コン」へと投入され続けました。

 茶殻は一回分なら大した嵩ではありませんが、毎日すこしずつ排出されればチリも積もって結構な量になります。この植木鉢には元々植物を植えるための土が八分目まで入っていたので、そのキャパシティはせいぜい深さ2センチ程度のはずです。ところが、およそ半年間、毎日お茶殻を投入し続けているというのに一向に鉢は満杯になりません。やはりこれは全てを飲み込む魔導の鉢なのでしょうか?
 
 そうこうしているうちに季節は巡り、また夏を迎える支度を考えなければならない時期がやってきました。魔導コンにも再び蔓植物を植えて西日を遮らなくてはなりません。そこで一年ぶりにラプンツェルのお下げよろしく、クラウドベースを地上に降下させて手入れする事にしました。

魔導辺では良く観察することができませんでしたが、やはり内容物は増えていないどころか、夏場よりも減っているようにさえ見えます。
毎日投入されたお茶殻は一体どこへ消えてしまったのでしょう?
さらによく見ると、最近投入したばかりのお茶殻の下には既に過去の茶葉は無く、代わりに均質なペレット状の土が満たされています。
まるで工業製品のように粒ぞろいのこの土は何なのでしょう?
掘り返してみるとその正体と謎はすぐに判明しました。
この高天原の主はアマテラスではなく、幼甲虫達だったのです。
そこには丸々と太ったカナブン達が群れていました。半年間彼らは、供給され続ける茶葉をせっせと分解してサラサラのペレットに変換させ、減量してくれていたのでしょう。

大いに役に立ってくれたカナブン達ですが、このまま植物を植えてはネキリムシとの異名を持つ彼らに根を食い荒らされてせっかくのグリーンカーテンが台無しになってしまいます。
小さな植木鉢から掘っても掘っても続々と出土するカナブン達。散々働かせておいた上で気の毒ですが、彼らには排泄物を現場に残したまま庭の片隅に移住してもらうことにしました。

カナブンペレットに新しい土とソルビオ堆肥を足し、再びエリアルベースは魔導に浮かぶ事となります。
そして花冷えがやっと和らいだ頃、期待していた事ではありますが、頼みもしないのにカボチャが芽を出してくれました。
 

今年の夏も猛暑が予想されています。暑さと共にこの浮遊大陸は魔導にプライスレスなカボチャを茂らせ、西日を遮り、茶葉を分解し、秋には再びカナブンを居候させるのでしょう。
我が家の冬の風物詩、部屋コンが台所に登場したのは12月初旬の事でした。
(参照記事:「かさねこじぞう」)
 
 気温が下がると微生物の活動が鈍ってしまいますが、室内で使用すれば機能低下も最小限に抑えられます。しかもゴミ出しのため外に出る必要が無いので人類にとってもすこぶる便利です。冬場は虫も居ないので、蓋をせずとも快適に使用できて言う事無し。
とはいうものの、昨年よりも一回り小さいカゴを使用したため、すぐに内容物が増えて交替を余儀なくされてしまいました。

 
 第一次交替は1月初旬。いっぱいになった部屋コンを別の箱に収納して台所の一隅で休眠させ、、カゴには新たに基材を入れてゴミ処理を行います。
 
第2次交替:1月12日
その交替要員もすぐに一杯になりましたが、その頃には休眠中の部屋コンが良い具合に減量し、新たなゴミを受け入れてくれるようになります。こうして室内で完結した生ゴミサイクルが確率するのではないかと期待が膨らんでいったのでした。

第3次交替:1月21日
しかし同時に部屋コンの内容物も順調に膨らみ、交代後わずか一週間でカゴは飽和状態になってしまいました。
 
交替要員もまだ休養が十分ではなく、かなりのゴミが醸し残されています。
 

そこで内容物を篩って休眠袋に集めた後、パネフリ工業様のメテオール、「パルミスト」を解禁して分解を手伝って貰う事にしました。休眠箱は一杯になって蓋を閉める事が出来なくなってしまったので、不織布袋で覆ってその上に使用中の部屋コンを積み重ねます。
この調子だと冬の間にこの生ゴミタワーは東京スカイツリーと共に徐々に高度を増してゆくのかもしれません。
 
 
第4次交替:2月8日
 こうして一週間毎にゴミが基準値を超え、交替を余儀なくされるのではないかと思われたのですが、ここで人類の側に異変が起こりました。
 1月末に我が爺ん類が超人類へと進化を遂げてしまい、その対応のため頻繁に病院に通うこととなってしまったのです。ただでさえ年度末仕事で多忙だった所に想定外の事態が起こり、小人類発生以来我が家ではかつて無かった程、外食の機会が増えてしまいました。

料理をする回数が減るとすなわち生ゴミの排出も減ります。こうして部屋コンは東京スカイツリーと共に上昇するのではなく、爺ん類と共に延命されてしまう事となってしまったのです。

第5次交替:2月25日
生ゴミの投入量は減りましたが、元々タケノコの皮を醸して作られた基材なので純正ソルビオや腐葉家族に較べるとやや処理能力が劣るようで、繰り返し使ううちにべたつきが酷くなって来ました。
この危機を救ったのが6人目の戦士ならぬ小人類の3番目の妹、齧歯類です。

ネコと違って決まった場所で排泄をする習慣の無い齧歯類の為に、小人類はほぼ毎日床に敷いた白樺チップを掃除し,汚れたチップを捨てています。
この廃棄されるチップを部屋コンに入れれば、通気性を向上させられるかもしれません。

第6次交替:3月12日
 
 メテオールとハムスターで元気を取り戻した部屋コンでしたが、容赦なく春の味覚を投入し続けたためにまた飽和してしまいました。それでもまた篩って休眠させればいつかは分解し、減量してゆくものです。
 関西では震災の影響は殆どありませんでしたが、我が部屋コンは電気を使わずに生ゴミ処理を行う事ができるので、災害時にも大いに威力を発揮するのではないかと思われます。

こうして6度の交替を経て醸し残しも徐々に蓄積し、そろそろ限界を迎えつつあるのではないかと危惧されたある日。

終了:4月10日
ついに邪馬台国の旅を終えてソルビオキャプテンが地球に帰って来たのです。

流石は純正ソルビオ、3ヶ月働き通しだったにも関わらず旅の疲れも見えず、サラサラで良好な状態を保っています。
すぐに一部は我が家の生ゴミ処理班として交替してもらう事にし、限界まで戦った部屋コンはついにその役目を終える事となりました。
 

稼働中の袋と休眠中の袋をひとまとめにして、冬の総決算です。
 
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これが12月から3月の4ヶ月間、我が家で排出された生ゴミの全てです。重量にして約4.5㎏。
これに米糠を入れて一週間休眠させると、コテコテでゴミだらけだった袋の中はまたサラサラの土に戻ってくれました。
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この状態を見ればまたゴミを入れたくなってしまいますが、ソルビオが帰還した今、これ以上コンポスト袋を増やす必要も無さそうなので、彼らにはまた別の人生を歩んで貰う事にしましょう。
 
時は春。全てが再び動き出そうとしています。そしてソルビオの次に還りを待ちたいのはやはり蠢く者達でしょう。

急げミズアブ、地球は君の帰りを待っている。
 普段から、家事や仕事をするときにはNHKーFMをつけています。クラシック、ジャズ、ポップス、邦楽、洋楽、昭和歌謡、童謡、コーラス...あらゆるジャンルの音楽で楽しませてくれるラジオですが、この5日間はすべて地震関連情報が放送され続けています。
 
 宮城県、福島県には親戚や仕事の取引先もあるので、一日中耳が離せません。ラジオには様々な情報と共に、被災地に寄せるリスナーのメッセージも多く寄せられています。その中に目立つのが、
 「多くの人々が苦しんでいるのに、何もできなくて悔しい」
...といったものです。
 物資を送る事も、駆けつける事もできず、ただ手をこまねいて窮状を見ているだけ。関西では電気も水も自由に使え、平和な日常を謳歌できる事が申し訳なく思える事さえあります。
 
そのもどかしい心に忍び込んだのが例の節電チェーンメールだったのではないでしょうか。
直接援助の手をさしのべる事はできない、しかし電線なら繋がっている...まことしやかな言葉にコロッとだまされ、「とにかく何かをしたい」という一心で飛びついてしてしまったのです。
 
以来、その反省に基づいてラジオを聞きながら本当に何ができるのかを考えて見ました。
 
 避難所の物資が底をつきかけている、関東でも店頭に食料品や日用品が無い、無計画停電による混乱、デマ情報とチェーンメール...
不安と善意と焦りが積み重なって状況を更に複雑にしているようにも見えます。
 
ならば、何も出来ない平和な関西では、何かができるようになるまで何もしない、普通に暮らす、という事も支援の一つになるのではないでしょうか。
 災害から立ち直るには多くの資金が必要です。深刻なニュースに自分まで被災したような気持ちになって仕事が手に付かなくなったり、豊かな暮らしを後ろめたく感じて何もかも自粛してしまえば、経済が沈滞して結局復興を遅らせてしまうかもしれません。
 
というわけで、普段通りの風景です。
イメージ 1
 
物資不足の要因の一つに、買い占めという問題があります。逆に無計画停電を恐れて、鮮魚が売れないという現象もあるとか。
それならば、影響の少ない私達の地域ではなるべく被災地では今すぐ使えないものばかりで生活をまかなうというのも支援にならないでしょうか?
ライフラインが整っていないと調理できない素材ばかりを使って食べるようにすれば、その分、現在必要とされている手軽に食べられて日持ちのする食品を被災地に回す事ができます。
そうして、普通に食べて普通に生ゴミを出して普通に微生物に処理してもらうのです。
 
 徐々に復興が進めば、ゴミの問題も出てくるでしょう。そうなればコンポストのノウハウが有用となるかもしれません。また、援助物資が国内を広く移動し、ライフラインが整わないうちに多量の生ものが排出されれば、これまで北陸を分布北限としていたアメリカミズアブが東北進出してしまう可能性も考えられます。これまで通り情報を発信し続ける事もささやかな支援になるかもしれません。
 
再びあの美味しいお酒を心置きなく味わえる日が来るまで、自分にできる事を模索してゆきたいと思います。

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