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東北大学文学部のブックレット『考えるということ』7号表紙に掲載されていたのが,昭和8年3月3日の津波記念碑でした。
下流に向かって名取川右岸の堤防に建てられたというその碑を見るのが,今回の名取閖上地区を訪問した理由の一つだったのです。 閖上大橋付近から上流を望む
海岸から2kmの場所にあると記された情報から,閖上大橋近辺かと思って探したのですが,なかなかそれは見つかりませんでした。
そうして1kmほど上流に遡って,ようやく仙台東部道路の新名取川橋の西側にその碑と出会うことができたのです。 新名取川西側にあった碑
昭和三陸沖地震の際に,津波がここまで名取川を遡上したことを伝承するために,この碑が建てられました。
その四面には,次のような文字が刻まれていました。 北 昭和八年三月三日 震嘯記念
西 地震があったら津波の用心 南 標柱四本の第四号 東 本票の位置は津波来襲の終点です 堤防南斜面にあった津波の碑
炎天下,汗だくになってこの碑に到達したのですが,その価値はあったと思っています。
今から約80年前の昭和8年に,この場所まで来たという津波の記録は,確かにこのように伝えられていました。 津波の碑がある位置から新名取側橋を望む
そして,残念ながら今回平成23年の東日本大震災では,この地のもっと先まで津波が押し寄せてしまいました。
なぜに,その記録が今回生かされなかったのでしょうか。 新たに河岸に設置された警報施設
これからの警報施設も防災体制も重要ですが,この震災の記録と記憶を,後世にしっかりと伝えることも重要だと思い始めています。
東北大学文学部のブックレットは,次のように述べます。
「記憶はすぐに薄れていく。それゆえに記録は不可欠である。しかし,記録があることもまた記憶から消えていく」 素晴らしい名取川下流の光景
私たちは,この大震災の記録を残すとともに,その記憶をも強くしっかりと残していく努力をしなくてはならないと思っています。
それが,この時代のこの時に居あわせた図書館員としての,私たちの務めではないでしょうか。 明朗で素晴らしく見事な,今この時の名取川の情景を見つつ,強く心に思いました。
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日和山の麓にも、昭和三陸地震・津波の碑が横たわっているのをご存じですか?
トラバさせて頂きますね。
2013/3/4(月) 午前 0:02