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さて、東京の橋シリーズの最後をかざるのは、吊橋です。
ほかの橋の形式に比べて、この吊橋は最大のスパン(橋脚と橋脚の間の距離)をとることができます。
これまでの実績をもとにすると、次のような順になるといわれています。
①吊橋、②斜張橋、③トラス橋、④アーチ橋、⑤桁橋
世界最大の橋である明石海峡大橋は、この吊橋となっているのですね。
ものを支える方法としての「吊り下げ」の原理を応用した吊橋は、高くて強い主塔と、太いメインケーブル、桁を吊るハンガーロープからなります。
明石海峡大橋の主塔の高さは約300メートルで、これは日本では東京スカイツリー、東京タワーに次ぐ高さの建造物となっています。
しかし残念ながらこの吊橋は、江東区ではあまり見かけることができませんでした。
唯一なのは清洲橋で、これはとても見事な吊橋だと思います。
清洲橋(隅田川)
そして、お隣の港区になりますが、レインボーブリッジも吊橋で、この主塔は126メートルとなっています。
この橋も、なかなか見事なフォルムですよね。
レインボーブリッジ(東京湾)
私も何時かは、世界一最大な吊橋である明石海峡大橋を見てみたいと思っています。
最大スパン1,991メートルという長さもさることながら、その高い主塔を見てみたいのですね。
高いところは苦手なのですが、ああ、あこがれの吊橋なのです。
吊り補強しているけど桁橋の葛西橋(荒川・中川)
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米澤的東京路
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さて次は、斜張橋をみてみましょう。
斜張橋の英語名はCable-stayed bridgeであり、主塔から斜めに張り出したケーブルで直接に桁を引っ張る形式となっています。
吊り下げるという効率的な方法をとっている点では吊り橋と同じですが、メインケーブルを使わないという点で大きく異なります。
ファン型二面づりの中央大橋(隅田川)
同じくファン型の辰巳桜橋(辰巳運河)
ケーブルの張り方は一様ではなく、放射型、ファン型、ハーブ型とあるそうです。
上の二つの斜張橋は、ファン型となっていますね。
また、桁の両側面をつる2面づりと、桁の中央だけをつる1面づりの形式があるそうです。
木場公園大橋(仙台堀川) こちらはハーブ型
放射型?のしおかぜ橋(汐見運河)
この斜張橋は、1800年代には開発されていたのですが、構造解析が難しく、正確な設計ができないという問題があり、吊り橋に劣るといわれていた時代があったそうです。
しかし、1900年代中頃にコンピュータが出現してからは、斜張橋の構造解析に応用されて、簡単に設計できるようになったとのことです。
そうしてみると最近の橋には、よくこの斜張橋を見かけるような気がしますね。
一面づりの見事な清砂大橋(荒川・中川)
ハープ型の新大橋(隅田川) ※江東区ではありませんが
計算は複雑かもしれませんが、構造的にシンプルで華麗なこの斜張橋も、私は結構好きなのです。
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トラス橋に続いて紹介するのは、古代から無数につくられてきたアーチ橋です。
アーチの曲線には力学的な裏付けがあり、半円形のみならずカテナリー(懸垂曲線)を逆さまにした曲線がもっとも適しているといいます。 しおかぜ橋(汐見運河)
さて、江東区にあるアーチ橋のうち、もっとも有名で長大なのは永代橋でしょう。
関東大震災後の復興事業で、清洲橋とともに隅田川に架けられたこの橋は、力強く男性的な風貌をもっています。 永代橋(隅田川)
トラス橋ほどではないにせよ、このアーチ橋は江東区のあちこちで見かけることができます。 中には、ちょっと珍しい形式のものもあり、興味は尽きないところですね。 暁橋(東雲北運河)単弦ローゼ橋
旧晴海鉄道橋(晴海運河)これもローゼ橋
トラス橋の機械的な構造に比べると、洗練された曲線美を感じることができますね。
ここ仙台では、なかなか目にすることのできない橋形式であるので、久しぶりに写真で見ると本当に懐かしく思います。
白妙橋(汐見運河) 平成橋(旧中川)
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前回は、江東区の小規模なトラス橋を紹介しましたが、実は小規模ではなくて、これははずせないというトラス橋もありましたので、ここに紹介します。
それは、越中島の宿舎のすぐそばにあった相生橋で、これは見事な大規模トラス橋なのですね。
江東区と中央区佃および月島を結ぶこの橋は、週末に月島や築地、銀座に行くときに、かならず通る大橋でした。
隅田川の大橋としては珍しい綱トラス橋で、約150mの橋長となっています。 見事なトラス構造の相生橋
そして、江東区若洲から中央防波堤外側埋立地を結ぶ、東京ゲートブリッジもはずせません。
東京最大のトラス橋であるこの橋は、約2,600mとなっています。 羽田空港を利用する飛行機のために高さ制限を受けながら、東京湾への大型船舶の通行を可能にするために、橋桁の高さを確保しつつ、高い主塔を必要としないトラス形式を採用したそうです。
建造中の東京ゲートブリッジ
私が見たのは建造中のもので、完成は東日本大震災後の2012年であったそうです。
今度また機会があったら、見に行きたいものです。 以上がトラス形式の橋紹介で、次からは別の形式の紹介に移りたいと思います。
番外ですが墨田区堅川の菊川橋(高速道路下の珍しいトラス橋)
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橋の科学を自習していて、東京に住んでいた頃よく、橋めぐりをしていたことを思い返しています。
江戸期以来の埋め立て地である江東区は、河川が多くて橋梁もそこかしこに沢山あるのですね。 仙台に帰省しない週末は、自転車にのって橋の探索をしていたのです。
隅田川に架かる大規模な橋梁は、永代橋のアーチ橋、清洲橋の吊橋、新大橋の斜張橋、桁橋の言問橋など、多彩な橋形式を観ることができます。
隅田川の水上バスに乗船すると、その全貌を堪能することができますね。 一方、江東区にある橋梁は比較的小規模なせいか、トラス橋が大多数を占めているような気がします。
トラスとは、三角形の構造的強さを利用した形式で、代表的なものとしては東京タワーがあります。 東富橋(大横川)
緑橋(西支川))
亀久橋(仙台堀川)
三角形の組み合わせを、どんどん増やして行くわけで、建物の耐震補強のもトラス構造といえます。
ちなみにトラス(truss)とは、束ねる・つなぐという意味なのですね。 (以上、講談社ブルーバックス『図解橋の科学』より) 崎川橋(仙台堀川)
福寿橋(大横川)
大栄橋(大横川)
江東区を縦横にはしる河川・水路では、このトラス橋をいくつも目にすることができます。
私も随分めぐったのですが、全部まわりきれたかはさだかではありません。 江東区を訪問することがあったら、ぜひトラス橋を探してみてください。 |





