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ジゼル: 東野泰子 アルブレヒト: 熊川哲也 ヒラリオン: スチュアート・キャシディー ミルタ: 松岡梨絵 モイナ: 木島彩矢花 ズルマ: 樋口ゆり 良いも悪いも全部ひっくるめて、この日の「ジゼル」の舞台はK-Companyらしい、生き生きとした、二幕の白い静寂の世界の中にもカンパニーの勢いが感じられる舞台で、ここのところ立て続けに起こった新旧交代の風がいい方向に吹き始めたのだと感じました。 色々書きたいことはあるのだけれど、ことKに関しては何事にも甘い私のことですから、今回のレポの多少の甘さには目を瞑っていただきたく。 まず一幕で登場のキャシディー@ヒラリオン。 彼の演技はジェスチャーが大きくてわかりやすい、だけど決してオーバーアクションではなくとても自然、何と言っても目力を筆頭に静かに出る表情の移り変わりに何とも感嘆。 今回はジゼルを取り戻そうと必死になっている田舎男の様が何とも哀れなのですが、とにかくアルブレヒトとのバランスのよさ。 きっと誰がアルブレヒトだとしても、彼は決して出すぎることはないのでしょうが、やはり長年の主役と脇という、双方に力があってこそのこの構図のバランスのよさには脱帽です。 今回は女子男子、新顔が沢山だったのだけれど、いつもよりも難癖をつけたい人の数が少なく(っていうか、そもそも難癖つけるなって感じですが。)、特に男性ダンサーは平均身長が小粒ながらも、ピリリ利いている感のあるダンサーがちらほら見え、だからこそ新旧交代の波をすんなり受け止めることが出来たのかな、とも思います。 まだまだ出来上がりきっていないと見える、身体の薄いダンサーたちもおりましたが、技術そのものに関しての大きな心配も落胆もなく全幕を観ることができたというのは何気に素晴らしいのではないかと。 熊川さんのマイムは元々わかりやすいのだけれど、わかりやすさに磨きがかかって、今回はバレエ鑑賞・デビューの友人の妹さんもあらすじをしっかり理解することが出来たとのこと。 まだバレエを観始めたばかりの頃は踊りを追いかけることばかりに夢中で、マイムの面白さなんて何一つ理解していなかったのですが、ある時期から、もう舞台を観れば観るほどにマイムの奥深さに心を動かされ、極端な話、多少踊れなくてもマイムで感動させてくれるなら少しは許してしまおうという気持ちにすらなってしまうのです。 さて、熊川さんのマイムに戻るのですが、彼の場合はかなりオーバーアクション。 、、、、なんだけど、そのオーバーアクションがあまりにもカワイイオトコノコ(あえて「オトコノコ」)ちっくなので、贔屓目が入ってるのかもしれないけれど、やっぱり好きだし、観ていてもなんか楽しいし可愛い。彼もすごく楽しんでるな、って気持ちが伝わってきます。 そして、それが控えめでやさしい物静かなジゼルと対比していてこれもまた見ていてキュン♪ 東野さんを今回ヴィヴィアナの代わりに持ってきたことこそが、怪我をした本人には本当に申し訳ないながら大きく功を奏したのだと思います。 ヴィヴィアナの降板がカンパニーの興行にまったく響かなかったというのは、やはり女性ダンサーの力量が広く認知されてきている現実を顕著に表しているものだといえましょう。ヴィヴィアナのジゼルだってそりゃあ観たかったけれど、もし二人の公演のうちどちらかにしかいけなかった場合は、私にとっては東野さんのジゼルへの期待のほうが断然大きいので、間違いなく東野さんの回に行っていたに間違いないのです。Kで育ったダンサーだけにまた、Kを追いかける私の思いいれもひとしお。。。。。 想像通り、東野さんのジゼルは本当に可憐で奥ゆかしく、アルブレヒトとの出会いのシーンなんて、思わず遥か遠い昔となってしまった、初々しい時代の自分を思い返し、何故か見ているほうが面映くなってしまったのでした(笑)。それくらい、本当に可愛らしいシーンだったと思います。 前回同様、橋本直樹君と神戸里奈ちゃんコンビがペザントPDDにキャストされていたのですが、怪我から直った橋本君が光っておりました! 橋本君の踊りには華があり、誰と踊っていても彼に目が行ってしまうという不思議な魅力の持ち主。もちろん踊りが綺麗というのもあるのですが、彼自身に華がある、というのが大きいと思います。 宮尾君、橋本君二人揃って人気が急上昇していたところに橋本君の怪我というアクシデントがあり、その後の橋本君はおとなしいものでしたが、舞台復帰と同時に、舞台毎にまたあの前の輝きを取り戻していくのを見るのはなんとも嬉しいものです。 背が低いのでどうしても王子などの役にはキャスティングされにくいのかもしれないのですが、そのうち橋本君の王子役も見たいなと思っています。あ!でもそれよりも先にリベンジのドンQ,これは何が何でも見なくてはなりません!!!! 神戸里奈ちゃんは昔から回転系が苦手と見えるのですが、残念ながらそこは克服できず。 ただ、彼女の笑顔は本当に可愛くて、なんか癒されるんだなぁ。。。。二人が踊ると可愛らしくなりすぎちゃうのが良くもあり悪くもあり。 さて、一幕の大きな見せ場である狂乱のシーン、ここに関してはもう少し工夫が必要かな、と思える部分もありました。それでも期待から大きく外れたわけではなく、相対的にはとてもよかったです。 呆然として視点が定まらず、次第に気がふれていってしまうところに、観ている側から心理的なものがより一層イメージできるようになれば、というところでしょうか。 いやいや、でも本当に良かったと思います。 多少の緊張があるのか、時折、若干硬いかな?とは感じましたが、それを以ってしても大変満足のいく一幕のジゼルでした。 そして二幕へ。。。。
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2009年05月17日
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