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友罪


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★★☆☆☆ テーマ負けしていた

瑛太、生田斗真W主演の『友罪』の感想。

ジャーナリストの夢を諦めて町工場で働き始めた益田は、同じ時期に入社した鈴木と出会う。
無口で影のある鈴木は周囲との交流を避けている様子だったが、同じ年の益田とは少しずつ打ち解けていく。
しかしある出来事をきっかけに、益田は鈴木が17年前の連続児童殺傷事件の犯人なのでは疑いを抱くようになる。

犯罪における加害者家族の物語としては、東野圭吾『手紙』があり、被害者家族の物語としては、同作者による『さまよう刃』があります。
どちらも映画化されており、原作&映画ともに見ました。
原作はどちらも深い問題提起をしていると同時に力強さを感じる内容でした。
残念ながら映像化されたものは、原作の持つ力強さを感じるまでには至りません。

そこで今回の『友罪』ですが、これも原作の評判がすこぶる良い。
しかし、時間の都合もあり、原作未読の状態で劇場に足を運びました。

結果は、「テーマに作品が負けている」と感じました。
登場人物は豊富であり、それぞれに家族の問題を抱えています。
佐藤浩市演じる加害者の父、富田靖子演じる更生施設職員、夏帆演じるDV被害者、生田斗真演じる元ジャーナリスト、そして瑛太演じる元少年A。

エピソードは豊富なのですが、それぞれの繋がりが乏しく、散漫な感じしかしませんでした。
特に佐藤浩市、富田靖子のエピソードは必要だったのでしょうか?
たぶん、原作ではもっと丁寧に描かれているんでしょう。

そして、主演二人の演技。
熱演と取るか、盛り過ぎと取るか。。。
私は後者でした。
特に瑛太については、賞レースを意識したかのような役作りでしたが硬さしか伝わってきませんでした。

割と楽しみにしていたので、かなりの肩透かしでした。
佐藤浩市が瑛太の父親として描かれていた方が、もっと強くテーマを突きつけられたような気がします。

ピクセル

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レトロゲームファンにはオススメ


ピクセル』の感想。


1982年、NASAが宇宙に向けて「友好」のメッセージを発信した。
2015年、そのメッセージは大きな誤解を招き、ヤツらがゲームキャラに姿を変えて攻めてくる!



宇宙からやってきた敵は、ギャラガ、アルカノイド、パックマン、ドンキーコングといった様々なゲームキャラとなり地球の各地に攻め込んできます。
そこで白羽の矢を立てられたのが、1980年代にゲームチャンピオンだった冴えない中年たちです。


基本的な物語の骨子は何となく「ゴーストバスターズ」を思わせ、地球侵略の物語なのですが悲壮感は全くありません。
全ては ”ノリ” で突き進むかたちで、肩の力を抜いて楽しめる内容となっています。
B級映画のお手本のような映画でした。


一番の見所は、NY市街で繰り広げられるパックマン戦です。
ゲームファンにはたまらないゲスト出演もあり、制作サイドのゲーム愛が伝わってきます。


主人公たちが全く格好良くなく、さほど魅力的でもない。
魅力という点では全て適役であるゲームキャラが持っていっています。
1980年代、ゲームセンターで、ファミコンでドットキャラを操った中年たちに向けて作られた映画でした。


B級ですが、こういうコンセプトがしっかりした映画には好感が持てました。

怒り

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本当に凄いのは・・・

劇場で観た『怒り』の感想。

ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。そして事件から1年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。

逃走中の殺人犯(仮)の三人を演じるのが、松山ケンイチ、綾部剛、森山未來です。
それぞれがそれぞれの雰囲気を持っており、謎にグイグイ引き込まれる力を持っています。
特に公開当初、最も評価されていたのが綾部剛と妻夫木聡が演じる同性愛者の役だったと記憶しています。


しかし、私が劇場のスクリーンを観て一番唸ったのは、宮崎あおいの演技でした。
少し思慮が足りない迂闊な娘役を見事に演じきっています。凄いです。
喋り方や歩き方、その動作の数々で「あぁ、なんて軽率な娘なんだろう」とずっと感じていました。
これまでの宮崎あおいの役柄とは一線を画していて、「これぞ女優!」というプロフェッショナル。
個人的にはこの年の最優秀助演女優です。


物語としては、三人の逃亡者の物語を丁寧に描いていて楽しめたのですが、真犯人のネタばらしに今ひとつインパクトが足りない気がしました。
これは三人の物語を同時に追っているため、どうしても一つ一つが希薄になってしまうんでしょうね。

一番印象に残った逃亡者は松山ケンイチのエピソードでしたが、これは渡辺謙と宮崎あおいが脇を固めていたことが大きいと思います。

綾部剛と妻夫木聡のエピソードは、ホモセクシャルというショッキングな設定が際立っていただけで個人的には余り評価をしていません。

一方で森山未來はともすれば単調になりがちなエピソードを熱演していたと思います。


犯人探しを楽しむ映画というよりも、逃げ続ける男たちの悲哀みたいなものを感じ取る映画というのが、個人的な印象です。



凶悪

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凶悪なんて言葉じゃ追いつかない
山田孝之、ピエール瀧、リリー・フランキー主演『凶悪』の感想。

ある日、雑誌『明朝24』の編集部に一通の手紙が届いた。それは獄中の死刑囚(ピエール瀧)から届いた、まだ白日のもとにさらされていない殺人事件についての告発だった。彼は判決を受けた事件とはまた別に3件の殺人事件に関与しており、その事件の首謀者は“先生”と呼ばれる人物(リリー・フランキー)であること、“先生”はまだ捕まっていないことを訴える死刑囚。

物語で描かれる一連の殺人が題名になっている「凶悪」という言葉では追いつかないくらいに凄惨です。
もう観ていて辛いの一言です。


この殺人犯を演じるのが、ピエール瀧とリリー・フランキーなのですが、普通はとぼけた人を演じる二人の殺人犯っぷりがブチ切れていて凄いんです。
理解の範疇を超えた異常者を怪演しています。
それだけでもこの映画を観る価値はアリです。


観ていてやり切れなくなるのは、この映画が ”実話を基にしている” という点。
人間というものとは別の存在を見るようで「嫌ぁな気分」になります。
人間はどこまで残酷になれるのかを考えさせられますが、戦争とか闘争とは別に快楽だけのためにここまで残酷になれるものか?
考えずにはいられない映画でした。


とにかくピエール瀧が凄い!この一言に尽きます。

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