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通常、遠征のレポートは、その遠征が終わってからそれを振り返って文章にまとまるのが普通だ。
よほど自己顕示欲の強い人間でない限り、どんな人間でも遠征の前から、大風呂敷を広げ、その計画を人目にさらしたくはないと思うはずだ。
それは『計画をブチ上げておいて、いまさら失敗はできない。』という、別のプレッシャーが生まれてくるからだ。そのプレッシャーは実に重く、決定的な判断さえも狂わせかねないほどにのしかかってくる。
TV番組でアルピニストの野口健がこう言っていた。『自分を追い詰める環境を作らないこと』これはまさに遠征の鉄則だ。
計画段階から実行にいたってスケールダウンしようが、それは一向にかまわない筈なのに、余計なプレッシャーを感じてしまう。計画段階でレポートを発表するということには、その危険性が存在する。
その番組の中で野口健がこうも言っていた。『大切なのは生きて帰ってくること』
また名古屋ローカルの別のテレビ番組の中で、坂東英二がこう書き初めをしていた。『やめる勇気 と またやる元気』
さすが様々な事業や投資に失敗した中日ドラゴンズの元エースだけのことはある!非常に感銘を受けた。私の座右の銘としよう。
しかし私は計画段階からレポートを発表してる。それには、3つの明確なる意味と目的を持っている。
一つは、私が2年前のJogoさんのGO WESTのサポートやっていた時に痛感したことだ。「その人の人生初の遠征の事前の準備段階の文章は、メチャメチャ面白い!」という事実。
それは、その時にしか感じないないであろう不安や葛藤、などが非常に多く含まれているからだ。2度目の遠征になってしまうと、それも多くは克服されて、文章として表現されなくなってしまう。ようするに人生で二度と書けない貴重な文章なのである。
もし自分自身が人生初のロングツーリングをやるんだったら、計画段階から文章を書き始めよう。とその時思った。
二つ目は、いろいろな難問がスパゲティのように山積・混乱している頭の中を、できだけほぐして、項目毎に細分化して、より深く問題点を明確化する必要性がある。文章は、一つのテーマに絞ってよく考えないと、また準備していないと決して書けない。
また文章を書いていけば、おのずとさらに深く計画の問題点が浮き彫りになってくる。と考えたからだ。
三つ目は、自分以外の人間の冷静な意見も聞けるというメリットがある。
計画段階でレポートを発表するということは、Jogo's GO WESTの時の私のテーマの一つであった「遠征の記録はたくさんあるけど、じゃあ実際のところどうよ?どうやってるの?そんなことを伝える情報は非常に少ない。だったらそれを残そうよ。」に対する答の続きでもある。
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