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本来、「#2地蔵峠の雨に消える」の感想文が先にくるのですが、大好きすぎて書きたいことが多すぎて、文章がちっともまとまりませんので、こちらはすんなり書けたので先に上げておきます。
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峠の向こう側の世界を知らない片足の不憫な娘(黒沢のり子)。そして、村人からリンチにあって、片腕になった復讐に燃える男(原田芳雄)。排他的な村人を演じる加藤嘉の演技も最高!その渦の中に放り込まれる紋次郎。
わずか45分という限られた時間の中で、小気味良く物語が展開していき、それぞれの稀有な人生は複雑に絡み合い、破滅へとどんどん突き進む。まるで90分くらいの映画を見ているような充実感である。最後まで破綻なくストレス無しにドラマの世界に入り込め、ラストでは、誰もが予想しなかった意外な真相が解明されるというどんでん返しも用意されている。
紋次郎は、どんなに事件に深く関わっても、どんなに強くても、結局、誰一人として救ってやることは出来ない。ラスト間際、瀕死の重傷のお妙をおんぶして、峠の向こうを見せようとする紋次郎の思いやりに、せつなさと涙と感動を覚え、結果として死者の願望を叶えてやるしかできなかった紋次郎のやるせなさと無念さと無力さと喪失感と孤独に、観る者は、絶望の心境に浸ってしまうほど感情移入を起こす。これぞ「木枯し紋次郎」の醍醐味!
多くの紋次郎ファンからシリーズ中屈指の傑作と圧倒的な賞賛をされ続ける時を経ても決して色褪せることのない名作中の名作。
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