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市川崑監督作品の「犬神家の一族」2006年制作版と1976年制作版の2本を、DVDで鑑賞しました。
2006年版は初見で、1976年版は久々に、それもDVD-BOX特典映像で、2006年版との対比モードで見ました。
2作品とも、ナイスな編集、新鮮な映像加工、グッドなカメラアングル、情緒豊かな主題曲、見事な照明、そして最後まで破綻のない物語の展開。一級のエンターテイメント作品でした。
特に1976年版は、33年経った今直見ても、決して色あせることのない傑作ですね。当時空前の大ヒットしたのも頷けます。
ひそかな楽しみとしては、1976年版に出演している俳優が2006年版にもそのまま同じ役で出演していたり、別の役を演じていたりしているのを探すのも、いいと思います。
1976年版の古館弁護士役は俳優座の重鎮・小沢栄太郎で、2006年版の同じ役が、若き日俳優座の風雲児だった中村敦夫だったりして、中村敦夫の「俳優人生」を読むと、小沢と中村の関係・因縁とか、このキャスティングがたまらないものとなります。
アラをあえて言わさせていただくと、2006年版に出てくるモーターボートが昭和22年のボートにしては最新式すぎる。もし手配できなければ、CGで修正すべきではないかと思いました。(見る側にとっては、美術のほんの小さなほころびが、一気に物語の世界から引き戻されてしまう原因なので)
また、1976年版の松子役の高峰三枝子、2006年版のヒロイン珠世役・松島奈々子、ともに年をめされすぎている。両人ともに、あと10歳くらい若いくらいがちょうど良かったのではないだろうか。それが残念でした。
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