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文/藤原邦康 正しく噛むことが怪我予防につながるという説には、実は理論的な裏付けがあります。東京歯科大学口腔健康科学講座スポーツ歯学研究室の武田友孝教授にお話を聞きました。武田先生は、健康増進や身体機能の観点から、スキー、ラグビー、野球、障がい者スポーツなどにおいてアスリート支援のためにかみ合わせ診療をしています。 適切に噛むということは怪我の予防にかなり効果がある
「適切に噛むということは怪我の予防にかなり効果があります。例えばスキーで転倒する際には、後頭部を雪面に打ち付けないように『グッと噛んでヘソを見ろ!』と指導します。転倒の際にタイミングよく噛むことで、頸部の筋の活動性も上がり後頭部に加わる直接的な外力を軽減でき、脳震盪を起こすような衝撃力を減らすことができると考えられます。脳震盪は直接的な衝撃だけではなく首が揺さぶられて生じる間接的な外力によっても、起きることがあると言われているのですが、間接的な外力に対しても適切に噛むことによって頭の揺れが抑えられることが実験でも証明されています。正しく噛むことで安全性も高まることをアスリートの皆さんに知って欲しいですね」 最終更新:4/22(月) 6:02
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保健・医療・健康
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・新たな研究の中で、筋肉増強のための一部のサプリメントに肝障害の副作用がある可能性が指摘されています。 市販されているサプリメントには、自然な筋肉増強に役立つことを謳うさまざまな粉末や錠剤があります。しかし、新たな研究によれば、こういったサプリで筋肉がついたとしても、健康な肝臓を失う可能性があると指摘しています。 医学誌『Alimentary Pharmacology and Therapeutics』に掲載されたこの研究では、 サプリや処方薬、市販薬に関連する肝障害を見分けるためのプログラム「薬物性肝障害ネットワーク」に登録された44人の男性を標本調査。これらの男性の肝障害は血液検査で発見されたもので、胆汁の蓄積など肝臓の健康のさまざまな指標から判断されました。 最終更新:4/18(木) 22:12
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1年間の宇宙生活で染色体に異変、
双子で実験、最新研究
4/16(火) 7:12配信
ISS滞在で人体に起きた変化を双子の兄弟と比べた、認知力にも変化
宇宙で暮らしたら人体に何が起きるのかを知るのは、簡単ではない。
その人物が地上にいたらどうなっていたかがわからないからだ。
だが、双子の兄弟が地上で普通の暮らしを送っていたらどうだろう?
そんな研究の成果が、4月12日付け学術誌「サイエンス」に掲載された。
医学の分野では双子の研究が盛んに行われている。
身体的にも遺伝的にもほぼ完全に一致しており、
環境の変化に人がどう反応するか比較対照する理想的な条件が備わっている。
だから、米国の宇宙飛行士スコット・ケリー氏が、
一卵性双生児の兄弟であるマーク氏と共に、宇宙飛行の影響を調べる
実験の被験者になろうと提案すると、NASAは喜んでこれに応じた。
こうして、他に類を見ない研究が計画された。
スコット氏が国際宇宙ステーション(ISS)へ行き、
1年間、微小重力の条件下で宇宙飛行士として働き、生活する。
一方、地球ではマーク氏が、自由で典型的な民間人として働き、生活する。
この実験は、2015年3月27日から2016年3月2日まで行われた。
この1年間の前、期間中、そして後まで、多くの分野の科学者チームが、
分子、生理学、行動の点から2人を継続的に調査。
その成果をまとめた今回の論文は、月や火星、
さらにはその先へと人類が向かう際に役立つ情報となるかもしれない。
宇宙滞在で、本当にスコット・ケリー氏に長期的な変化が起こったのか?
私たち人間が地球を離れて長く生活すると、
どのような運命が待っているのだろうか? わかったことを見てみよう。
宇宙での1年間で、スコット氏の体はどうなったのか?
ISSにいる間、スコット氏の全般的な健康状態はずっと良好だった。
だが、彼とマーク氏を比べた科学者たちは、
いくつか小さな変化が起きていることに気づいた。
変化の1つは、染色体の末端を保護するテロメア(末端小粒)に見られた。
論文の共著者で、米コロラド州立大学の医療研究者スーザン・ベイリー氏は、こうした遺伝物質は、加齢や潜在的な健康リスクを示す指標だと話す。
ISSに滞在中、スコット氏のテロメアは長くなった。
だが、それによる影響はあるのか、
あるとすれば何か、現時点で知ることは難しい。
加えて、スコット氏の染色体の一部で逆位や転座が起こったり、
DNAが損傷しているといった異常、そして遺伝子発現の変化も見つかった。
遺伝子への影響以外にも、網膜と頸動脈の厚さの変化も見られた。
さらに、スコット氏の腸の微生物叢(マイクロバイオーム)も、
地球にいるマーク氏とは違うものになっていた。
地球に帰還して、すべて元に戻ったのか?
すべてとは言えない。
スコット氏の遺伝子の90%以上が正常な発現レベルに戻ったが、
小さな変化の中には元に戻らないものもあった。そして、
長くなったテロメアの大部分は帰還して間もなく通常の長さに戻ったが、
一部は出発前よりもかなり短くなった。
この現象は、ほかの宇宙飛行士たちでさらに研究すべきかもしれないと、
ベイリー氏は述べている。テロメアの短さは、認知症や心血管疾患、
一部のがんに加えて「生殖能力の低下と関連が指摘されているため」
とのことだ。
とはいえ、これはまだ何かを証明したわけではないと注意を促すのは、
ノーベル賞を受賞した分子生物学者、キャロル・グライダー氏だ。
なお、同氏は今回の研究には関わっていない。
「地球上での双子のテロメアの長さの相関関係や変動はわかっていません」
と、グライダー氏はEメールでコメントした。
「ですから、これから何が分かるかは予想がつきません」
ベイリー氏によると、一部の染色体の逆位も長く続いたという。
「このことは、がんの発症リスクを高める可能性がある
ゲノム不安定性の一因になるかもしれません」。
また、地球帰還から数カ月後、
スコット氏の認知能力が下がったままであることもわかった。
「悪化はしませんでしたが、良くなることもありませんでした」。
論文の共著者で、米ペンシルベニア大学睡眠・精神科の
マサイアス・バスナー氏はこう話す。
宇宙にいると病気になりやすくなり、認知能力が低下するということ?
決してそうではない。そもそも、この研究にはサンプル数が極めて小さい
という欠点があることは、研究チームの全員が強調している。
「大きな注意点は、サンプル数が1の研究にすぎないということです」
とバスナー氏。スコット氏の体に出た影響が、彼の生理機能に特有のものか、同様の条件下に置かれた人の大部分に共通するのか、
それを正確に知るためには、さらに多くの人を対象に研究しなければならない。
「長く続いた変化はどれも非常に小さいものです。
それが宇宙飛行のせいなのか、正常な変化なのか判断するには、
ほかの宇宙飛行士たちで再現される必要があります」。
論文の共著者で、米ジョンズ・ホプキンス大学の
アンディ・ファインバーグ氏はこう話している。
今回の研究の限界は?
この研究は、長期の宇宙滞在で起こりうるリスクを垣間見せてくれるものの、宇宙飛行士が火星ミッションをどうこなしていくべきかという点については
あまり教えてくれない。
その理由の一つは、ISSが地球の低軌道上にあるためだ。
そこはまだ地球の磁場に包まれていて、最も有害な宇宙線から守られている。
もう一つの課題は、サンプルの輸送だ。
研究には新鮮な血液サンプルが必要だったため、スコット氏は宇宙にいる間、定期の補給物資がISSに到着する日に採血をしなければならなかった。
血液は地球に戻る補給船に積まれてロシアに送られ、
地球上のさまざまな研究機関に速やかに届けられた。
各サンプルの量がわずかで、研究の範囲が限定されたことも課題だと
ファインバーグ氏は話す。
「スコット氏から採取することを認められた血液の量は、
入院中の子どもから採血してよい量よりも少ないものでした。
理由は物流面や、スコット氏自身の安全などです」
宇宙旅行の本当のリスクを知るには何が必要か?
長期の宇宙飛行が人体に与える影響をさらに解き明かすため、
NASAは地上での研究に加え、
1年にわたるISSでのミッションを計画している。
月面やさらに遠い宇宙など、低軌道よりも遠くで働く宇宙飛行士が、
こうした今後の研究に参加するのが理想だろう。
また研究チームは、ミッション中に自分のDNAを処理する能力と技術を、
将来の宇宙飛行士に身につけさせることができればと考えている。
そして、そんな将来の宇宙飛行士の中にたまたま双子がいても問題はない。
文=Catherine Zuckerman/訳=高野夏美
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仙台市の自動車販売会社でトップ営業マンだった丹野智文さん。39歳で若年性認知症と診断され、様々な葛藤がありながらも、最前線で発信と実践を続け、本の出版や講演などを通じて、認知症は怖い病気ではないことを発信し続けています。
いごくでは、今、その「認知症」の取材を進めています。丹野さんのご著書を読み進めるうち、シンプルに、ぼくたちは「当事者」ではないけれど、やはりその「最前線」に立つ人を取材したい、丹野さんが仙台にいるのだから、ぜひ聞いてみたいと思うようになりました。2月某日。東北の冷たい風が吹く仙台駅のそばのカフェで、私たち編集部は丹野さんにお会いしました。
取材:猪狩僚 / 構成:小松理虔
−必要のない支援、必要のない心配編集部:今日は取材を受けていただき、ありがとうございました。今、私たち「いごく」で認知症の取材を進めていて、丹野さんの本も読ませてもらいいろんな意味で衝撃を受けました。せっかくいわきから近い仙台にいるのだから、認知症の当事者でもある丹野さんにお会いして話を聞いてみたいという思いが強くなり、ご足労頂いた次第です。今日はよろしくお願いします。
丹野:よろしくお願いします。
編集部:丹野さんにぶつけたいのが偏見についてです。認知症って、ご本人の症状とか支援のあり方とか論点はいろいろあると思うのですが、それ以前の問題として、認知症の外側にいるぼくたちの無知や偏見の問題があるのではないかと感じています。その偏見に一石を投じるような特集にしたいと思っているんですが、実際のところはどうなのか、感じていることがあれば教えて下さい。
丹野:本当に偏見ばかりですね、この病気は。認知症になったってね、普通に暮らしていけますよ。確かにじわじわと症状は増えるし、大変なこともあるけど、症状に対して工夫をしたり、誰かに助けを求めれば何も困りません。それなのに、なぜ認知症になったら365日24時間家族と一緒にいないといけないんですか。私は、それを変えなくちゃいけないと思ってるんです。
私がここ(仙台駅)に来るのだって一人で来てるわけです。今はスマホがありますよね。自分の現在位置を示すことも、行き先を示すこともできるし、メモだってできるしアラームもかけられる。今はGPSの機能も充実しているから、いざという時の不安も軽減されます。高齢の皆さんはスマホをなかなか使いこなせないと思いますが、これから認知症になる世代は、みんなスマホを使いこなせる。そういう機能を使えば、全然普通に暮らしていけるはずですよ。
あと、これは多くの人に勘違いされていることなんですけど、認知症の当事者の人たち、ほとんどは自分で喋ることができます。みんな「喋れない」って言うけど、それって、喋らせない、喋る環境を作ってあげてないだけなんじゃないですかね。メディアで語られる認知症って「重度」のことばかりだから、みなさん重度になった時のことばかり考えて行動を制御しちゃうんです。
そうじゃない。目の前の人を見ればいいんです。将来は将来として、そういう症状が出た時に考えればいい。必要がないのに助けちゃうから問題が起きてしまうんじゃないでしょうか。
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